Yusuke0523

チャイルド・プレイのYusuke0523のネタバレレビュー・内容・結末

チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

『チャイルド・プレイ(2019)』
(原題:Child's Play)
.
誕生から30年余り、カルト的な人気を誇るホラーシリーズを、シナリオはそのままに設定を現代風にアレンジして生まれ変わらせたリブート版





あらすじ

スーパーで働くシングルマザーのカレンは、客から「不気味だ」と返品された“バディ人形”を、息子アンディのために家に持ち帰る。

最初アンディは、“チャッキー”と名乗るバディ人形を使って、カレンの彼氏や、カレンに色目を使うストーカーに悪戯を仕掛けていたが、徐々にチャッキーの行動はエスカレートしていく。
ある日、遂にチャッキーはカレンの彼氏に手をかけ、アンディに手土産に顔の皮を持ち帰るが、当然アンディは激昂し、チャッキーを動作不能にして処分した。

しかし、それは偶然にもストーカーの手に渡り、復活を遂げる。
復活させたストーカーを殺し、チャッキーは“チョード”として違う子供の元に転がり込んでいた。
その後、アンディを懇意にした刑事の母に手をかけ、アンディはチャッキーが殺したとカレンに必死に訴えるが、信じてもらえない。

アンディの必死の訴えもむなしく迎えた“バディ2”の発売日。
大勢の客で賑わうスーパーが、血に染まろうとしていたーーー。










感想

さすがR-15指定をくらっただけある
いちいち殺し方がねちっこくて惨たらしい

現代風にアレンジしたということで、下請けのベトナムの工場で高性能チップを組み込んで全世界に出荷するとか、スマホに接続して使うとか、電子機器をペアリングして動かすことができるとか、どれもこれもが今時な設定で、そのうち実際にそういう商品が出て来そうで怖い



本作で印象的だったのは、強い子供の存在

そもそも、学校から帰宅して家の玄関開けたら、母さんが彼氏とヤってる場面に遭遇して落ち着いていられる(内心傷ついてるけど)アンディが既に強いし、仲間達も始めはアンディを信じなかったけど、最後には彼を信じてバディ人形に立ち向かう姿がかっこよかった

強い子供を描いたホラー映画は、割と長いこと印象に残る映画が多いし、もっと増えても良いと思う



怖さという点で言うと、あのマーク・ハミルが演じるチャッキーは、ヒーロー像とはかけ離れたねちっこさ全開のチャッキーで、今までのブラッド・ドゥーリフが演じたチャッキーとは違うベクトルの怖さがあった

ただ残念なのは、せっかくの血みどろの場面も殆どが暗い場所なので、いまいち燃えなかった(←)
R-15くらってるから、もう少しそういう血みどろな描写あるかなって期待してた分少しがっかり



何よりも残念だったのは、チャッキーが生身の人間の魂の乗り移った人形って設定が無くなってしまったこと

これまでみたいに、何としてでも人間の子供に自分の魂を乗り移らせるんだという鬼気迫る執念や、呪文で人形に自分の魂を乗り移らせるみたいな呪術的な要素があったから、ホラーとしてちょっとしたカルト扱いになったのであって、今回の設定だと、チャッキーは単なる承認欲求の塊のAIでしかない

現代風にアレンジする、といっても、やっぱりそういう物語の肝になる要素は変えちゃいけないなと、本作を観て改めて感じた

余談だけど、邦画とかによくある、実写映画化の際に中学生設定を高校生設定に変えるとか、あれ本当に原作への冒涜だからやめようねっていつも思う
Yusuke0523

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