Yusuke0523

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズのYusuke0523のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』
(原題:Lock Stock & Two Smoking Barrels)

脚本の面白さに、存分に酔いしれる





あらすじ

ポーカーで稼ぐギャンブラーのエディは、トム・ソープ・ベーコンの友人3人を巻き込み、ギャングの顔役に10万ポンドの大勝負を挑んで一儲けすることを企んだが、イカサマを喰らって逆に50万ポンドの借金を作り、1週間以内に全額返済しないと4人全員の指を折ると脅迫されることになる。

4人は金を工面するために、ベーコンの家の“隣人”の泥棒一味の強盗計画に便乗し、一味が強奪した大麻と金を掠め取る計画を練る。

そこに、ギャングの顔役から依頼されて2丁の装飾銃を盗む間抜けな2人のチンピラ、大麻を栽培し売り捌くお坊ちゃんたち、狂気に溢れた地元の黒人マフィア、取り立て屋の親子が絡み、事態は思いも寄らない方向へ向かっていくーーー。










感想

ブルーレイを購入してからというものの、面白すぎてもう何度も観ている映画

今やどちらも高名な映画監督となった、ガイ・リッチーとマシュー・ヴォーンがイギリス時代にタッグを組んだ作品で、ガイ・リッチーが監督と脚本を手掛け、マシュー・ヴォーンがプロデュースを手掛けた作品

ガイ・リッチーの十八番でもあるスローモーションを多用した演出も、この作品で既に当たり前のように駆使されている
主人公4人が大麻を使ったり飲んだくれてふざけまくるシーンなんて、普通に考えたら滅茶苦茶アホなシーンなのに、スローモーション演出のおかげでやたらお洒落に、スタイリッシュになってしまってるw

この作品に出てくる登場人物がやたら個性が強すぎる奴等ばかりなのは、恐らくマシュー・ヴォーンの意見が多く反映されてるからだと思う
後の自身の監督作の『キック・アス』や『キングスマン』にも通ずる要素が散見されるのも、映画好きとしてはたまらない

キャストには、今や押しも押されもしないスター俳優となったジェイソン・ステイサム、俳優としてはもとより『ボヘミアン・ラプソディ』や『ロケットマン』を手掛ける名監督となったデクスター・フレッチャー、言わずと知れたThe Policeのボーカリストでありベーシストのスティングなど、インディーズ映画とは俄に信じがたいほど豪華な面子

所謂“ネタバレ禁止”映画で、脚本がとにかく面白い
一見複雑に見える群像劇が怒濤の勢いで1つに集約されていくカタルシスがたまらない
あまりに展開の仕方が巧すぎて、後半は笑い無しには観られないほど

BGMの選曲センスも抜群で、エンディングに流れるThe Stone Rosesの『Fools Gold』も実に痛快
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