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ザ・ダート: モトリー・クルー自伝のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.9
【実話に基づく傑作映画たち】
 ~事実は小説より奇なり

◆ベースとなった史実
〈伝説のへヴィメタル・バンド
 栄光、転落と再生〉
 ~モトリー・クルー結成 / 1981年
・場所: アメリカ/ロサンゼルス
・人物: ヴィンス・ニール (Vo)
    ミック・マーズ (G)
    ニッキー・シックス (B)
    トミー・リー (Ds)

〈見処〉
①まさに酒池肉林!モトリー・クルーの
 破滅的軌跡を描くNetflixオリジナル。
・『ザ・ダート: モトリー・クルー自伝』(原題: The Dirt)は、2019年3月22日から配信された、Netflixオリジナル作品。
・本作の舞台は80年代。幼い頃に父に捨てられ、自堕落な母親のもとで育ったニッキー・シックス。逃げるようにロサンゼルスでベーシストとして音楽活動を始めた彼は、レストランで出会ったドラマーのトミー・リーと意気投合。
・年上の無口なギタリスト、ミック・マーズや女好きのボーカル、ビンス・ニールをメンバーに加えて「モトリー・クルー」を結成した彼らは、瞬く間にスターダムを駆け上がっていく。しかしその一方で、酒と女とドラッグにまみれた狂乱の毎日を送るようになり…(eiga.comより抜粋)
・本作は、2001年に刊行されたモトリー・クルー4名共著の同名自叙伝を映像化。映画制作においても、メンバーたちが直接監修にあたっていることから、過激でリアリティーの高い逸話を通じて、彼らの破天荒な半生を余すところなく描かれている快作である。

②結び…本作の見処は?
◎: へヴィメタル版『ボヘミアン・ラプソディー』。80年代のロック・シーンをリアルタイムで経験した世代には必見の作品。
○: メンバーの人間関係が丁寧に描かれており、作中のキャラクターが「第四の壁」を越え「この部分はフィクションです」と語りかける演出も好感が持てる。
○: エンドロールにはメンバー本人も登場。90年代の全日本プロレス常連外国人、ジョニー・エースの入場テーマ、「Kickstart My Heart」がフルコーラスで聴けるのは嬉しい。
▲: 作中の大部分が、酒と女とドラッグに明け暮れる退廃的な日々が描かれており「世界で最も悪名高いバンド」モトリー・クルーの存在を知らない人には、陰鬱な作中になるかもしれない。
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