▪️JPTitle :「私が、生きる肌」
ORTitle:「La piel que habito」
▪️First Release Year : 2011
▪️JP Release Date : 2012/05/26
▪️Production Country : スペイン
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-047 再鑑賞
🕰Running Time : 120分
▪️Director : ペドロ・アルモドバル
▪️Writer : ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル
▪️MusicD : アルベルト・イグレシアス
▪️Cast : アントニオ・バンデラス、エレナ・アナヤ、マリサ・パレデス
▪️Review
中盤からの事実、どんでん返し的なネタ明かしはなかなか凝った脚本で面白い！！ですが、ラストに向けての盛り上げに少し欠けたのが残念ですね。
ペドロ・アルモドバル監督が、ティエリ・ジョンケの小説「蜘蛛の微笑」を原作に映像化したサスペンス作品です。亡き妻の再びを創造しようとする形成外科医と、そのゆがんだ愛情の実験対象となってしまった者の姿を、退廃と歪んだ官能がミックスされたタッチで描かれています。
その歪んだ愛情が前半はギリギリのところでバランスを保っていたのですが、ある事件をきっかけに後半は、過去の描写と驚くべき事実を知らしめながら、一気にその関係が崩壊する様を描いています。
投げかけられたメッセージ、“人工皮膚と整形で完全に外見を変えてしまうことで、果たして内面にあるものまで変えてしまうことができるのだろうか？その皮膚の下にはその人の歴史や関係性が見えないけれど隠されている。”そんなことを伝えているのではと思いながら鑑賞していました。
キャストも22年ぶりにアルモドバル監督とタッグを組むアントニオ・バンデラスが、狂気に支配された形成外科医を怪演しています。そして彼によって別人にされていくヒロインを演じたのは、エレナ・アナヤ。肌と身体のラインを披露した熱演も見ものです。

物語は。。。
天才的な形成外科医ロベルは、画期的な人工皮膚の開発に没頭していました。彼が夢見るのは、かつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった“完璧な肌"を創造すること。あらゆる良心の呵責を失ったロベルは、監禁した“ある人物"を実験台にして開発中の人工皮膚を移植し、今は亡き妻そっくりの美女を創り上げていくのでしたが。。。

衣装は見てなるほど、ジャン=ポール・ゴルチエが担当してるんですね。

▪️Overview （映画. comより）
ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスが「アタメ」（1989）以来22年ぶりにタッグを組み、最愛の妻を亡くし禁断の実験に没頭する形成外科医と、数奇な運命をたどるヒロインの姿を描く問題作。画期的な人工皮膚の開発に執念を燃やす形成外科医ロベルは、かつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった「完璧な肌」を創造することを夢見ていた。良心の呵責や倫理観も失ったロベルは、ひとりの女性を監禁して実験台にし、人工皮膚を移植して妻そっくりの美女を作り上げていく。

”トーク・トゥ・ハー〟”オール・アバウト・マイ・マザー〟のスペイン映画界の巨匠、ペドロ・アルモドバルが描く異色のサスペンス・スリラー

とてもシンプルで洗練された空気感、そして奇抜なストーリー展開…
序盤は、軟禁されてるこの女性は誰？みたいなモヤモヤが続く…
中盤になって色々と繋がりだすと、奥深くて引き込まれる…

アントニオ・バンデラス！
今作では、愛する奥さんと娘を亡くした悲運の形成外科医ロベルを好演している。
”デスペラード〟の時にくらべるとすっかり角がとれて味のある俳優に。今作では、ちょっと変態な感じ⁉︎で、抑えた演技でもフェロモンは相変わらず（笑）

軟禁されているベラ役は最初はペネロペ・クルスの予定だったとか…
でもエレナ・アナヤで正解！美人で無機質な雰囲気がベラ役に合っている。ペネロペじゃ、主張しすぎて役に勝ってしまいそう…

かなり変わった作風ですが、ペドロ・アルモドバル監督らしい性の表現、人間の心の奥底に迫る作品です。

頭、おかしい…ってならざるを得ないストーリーではあるものの、独特な雰囲気に終始引き込まれてしまった。ヤバイものを見てしまって、空いた口が塞がらない様な感覚に襲われた。刺激的な変態映画を求めている人にオススメ。