ねこ無双

オペラ座 血の喝采 完全版のねこ無双のレビュー・感想・評価

オペラ座 血の喝采 完全版(1988年製作の映画)
4.5
アルジェント、ロメロ、バーヴァ監督の昔観た映画は、私の中で余りにも神格化し過ぎてて、再見しても感想書けないと思ってたんだけど、
配信で観た事の無い完全版があったので鑑賞してみましたよ。
アルジェントの素敵なレビュー書いてる方、リスペクトです!

アルジェント監督の映画はよくストーリーが破綻してると言われますが、そもそもファンはそんなの承知の助ですよね、きっと。
この映画も勿論で、それを別の監督がやったら面白くないのに、アルジェント監督がやると素敵になるマジック。

冒頭から凄い音量でオペラが流れる中、主人公のオペラ舞台マクベスでのデビューが進んでゆく。もうここまででも凄い求心力を感じます。
烏が飛びまくってるのもいい!
革手袋ときたら、顔が写りそうなくらいピカピカのナイフでしょ。
ジャケ写にもあるように、愛する美少女に自分の起こした惨劇を見せつけたいために、彼女の目の下に針山を仕込むというド変態っぷりや、惨劇になると急にガンガンメタルロックがかかるセンスもイカれてて、ほんと大好きです。
目薬シーン、覗き穴シーンもほんと変態だなぁと思う。
ホラー映画に戻れと批評される演出家とか遊びもあって。
やっぱり私ジャッロ好きだなぁと再確認させて頂きました。

オリジナルと完全版の違いをフォロワー様のレビューから教えて頂いていたので、そこに注意しながら、ラスト15分前からオリジナルと完全版同時上映で観てみました。(もちろん自宅で)
確かにラストが…!
どちらが好みか…、うーん。賛否あるみたいですね。
私は多分ラストはどちらもそんなではなく、主人公がいたぶられる途中が好きです…!