佐方和仁

デッド・ドント・ダイの佐方和仁のネタバレレビュー・内容・結末

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アダムドライバーがダイナーに赤いミニカーで乗りつけたところとか、野生動物のてんどんのところとか、ティルダスウィントンが直角に曲がるところとか、片膝ついて手を乗せてその上に顎を乗せた仏像とか、ツボを突かれて突っ伏して笑ってしまった。

東京にもう20年くらいいるけど自分もだいぶゾンビ化してきたなと思う、いやもうゾンビかなぁ。

ビルマーレイも(ゴーストバスターズ!)ダニーグローヴァーも(リーサル・ウェポン!)年取ったなぁ、おじいちゃんじゃんもう。子供ときに金曜ロードショーで見てたあの頃からだいぶ時が経ってしまったのだなとしみじみしてしまう。

街の人たちはゾンビを見ながら生前の頃そいつがどんなやつだったか思い出したり、女性警官の人なんか自分のおばあちゃんの姿を見てもう訳がわからなくなってしまって自分から車の外に飛び出してしまった。
脚本を読んだっていうルール違反なことやったりして、現実とフィクションの境目が曖昧にフラットになっていくようだった。

自分が今いる場所から動けずに、動かずにいる理由が映画の中の人たちと、ゾンビたちと重なって見えてくる。

でもそれでも二人の戦士は車から出た。首を切断してぶった斬って、頭をショットガンでぶっ飛ばした。やられると分かっていても。さっきまで同じ街の住民だった人たちだと分かっていても。で、それでやっぱりやられた。

ティルダは侍の宇宙人(神ではなく?)でスパスパ首(カルマ?)飛ばしてたけどな、最高だなあれ。

それとも世を捨て森に籠るか。(森の中から、街の外から見てるだけかよ)

自分はゾンビのように東京の街を未だにさまよってる。

追記(感想がなげーなおれよ)
デッドマンとかオンリーラバーズレフトアライブとか、死者やヴァンパイア、死の側からの視点を持った作品が好きだ。
佐方和仁

佐方和仁