horahuki

呪怨2のhorahukiのレビュー・感想・評価

呪怨2(2000年製作の映画)
3.2
最初の30分は前作のダイジェストで、実質45分程度の本作。いきなり30分飛ばせるから気軽に見られて良い感じ。

ビデオ作品ということもありそれほどクオリティは高くないですが、ちょっとしたことに気を使ってるのが良くわかる。例えば配達員役ダンカンのセリフ「そうですね。少し前まで空き家でした。」を口にするタイミング。あの部分だけで「嫌」が何倍にも増幅されて伝わってくる。

そして、隣の住人が異常を伝えてくることによる主観と客観のズレと逆転。霊感があるからこそ、それだけである程度異変を感じ取れるキャラだという設定に頼ることで、何も語らずとも彼女の心情が伝わってくるし、ドアを閉めるという行為が「臭いものに蓋をする」的な現実からの逃げの行為へと変貌するわけだからうまい。

ジジイとババアの家でも、おかしくなったらババアからカメラを移動させ「異変」ともにジジイが元の場所に戻ってくるとババアが変貌しているという画面外での異変の進行も良かった。というかここが本作で一番好き。

前作のプロローグで出てきた主婦と同じ人なのかどうかはわからないけど、主婦が観客を「あの家」に運んでくるかのようなスタートを見せた前作のプロローグと同じように、主婦が「あの家」を通るという日常→異常→日常のバトンタッチで終わらせるのも綺麗。彼方側を一切見せず、声だけにしたのも大正解。

劇場版がどんな感じやったかほとんど覚えてないんだけど、ビデオでこんなの見せられたら劇場版への期待値エグかったんじゃないかな。清水監督って部分部分で凄くうまいところがある気がする。劇場版ってもしかしたら面白かったんかも…とか思っちゃう。

『犬鳴村』もちょっと期待値上がってきました。しかも『新生トイレの花子さん』の高島礼子、『呪怨』の奥菜恵、『感染』の高嶋政伸と全盛期Jホラーで印象的な役を務めた人たちが出てるし、結構力入ってるのかな。楽しみ!!
horahuki

horahuki