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プレイモービル マーラとチャーリーの大冒険のDickのレビュー・感想・評価

2.5
❶ドイツ生まれの世界的人気おもちゃシリーズ「プレイモービル」(注1)をモチーフに、その世界観を長編アニメ化したファミリー・アドベンチャー。2020年7月公開予定だったが、コロナ禍のため延期されていた。

(注1)「プレイモービル(Playmobil)」
①ドイツはバイエルン州に本社を置くゲオブラ・ブランドシュテーター社が発売している組み立て玩具で、統一された縮尺と世界観によって箱庭を作る事ができる。基本となる製品は背丈7.5cmの人形で、手や足、頭などを動かしたり回転させたりすることや、手に道具や武器を持たせることが可能である。(Wikipedia)
②ヨーロッパではデンマーク生まれのレゴと並ぶ大人気商品。ドイツの娘宅にもあったと思う。
③日本でも発売されているが、高品質であっても高価なためか、一般には馴染みがない。

❷監督(原案・共同EP兼)は、アニメーターとしてディズニー・アニメ「アナと雪の女王」や「塔の上のラプンツェル」などに携わり、本作が長編監督デビューとなるリノ・ディサルヴォ(1974NY生れ)。

❸概要:
両親を突然の事故で亡くし、心が色あせた日々を送る少女マーラは、無断外出した弟チャーリーを追いかけて街に出て「プレイモービル」の展示会場に迷い込む。2人は、まばゆい光に包み込まれ、気が付くとプレイモービルの世界にいた。そこで悪の皇帝にさらわれたチャーリーを救出すべく、マーラがプレイモービルのキャラクターたちと仲間になりながら冒険を続けていくという物語で、プロローグとエピローグが実写、冒険部がCGアニメで描かれる。

❹相性は不良。
メインとなる「プレイモービル」のキャラに馴染みがないので、物語に入り込めない。だから面白くない。
残念な期待外れ。

❺本作で驚いたのは、エンドロールに「Production Babies」が登場したこと。
①毎回書いている通り、「Production Babies」とは、「当該作品の制作期間中に、全てのクルーに生れた赤ちゃんたち」のことで、元々ピクサーの専売特許だったが、2006年よりディズニーの完全子会社となったことにより、ディズニーでも倣うようになったものである。
②それが、仏・独合作の本作にも登場したのは意外だった。これはディズニーのアニメーターを16年間務めたリノ・ディサルヴォ監督の影響が大きいと思われる。
③アメリカと日本以外では、昨年1月に公開された『ブレッドウィナー(2017/アイルランド・加・ルクセンブルク・米・英・フィリッピン・印)』に続いて2番目である。
⑤本作ではProduction Babies として、Elle以下10名程の赤ちゃんの名前がクレジットされていた。新たな生命の誕生を喜びたい。
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