YACCO

囀る鳥は羽ばたかない The clouds gatherのYACCOのレビュー・感想・評価

4.0
この漫画がアニメ映画として、映像化される日がくるなんて、実に感慨深い。
本という本はとりあえず手に取り、まずは読んでみることにしているなどとのたまっている私だが、さすがにBL漫画に関してはそうもいかず…しかしながら、ヨネダコウは別ということで、読んでいた今作が映画化された。
それも、BLUE LynxというフジテレビのBLアニメレーベルの第一弾とのこと。失礼ながら、この後に控えている映画の原作まで存じあげていないので、そこに対しての感想は書けないのだが、それらの予告が流れた時の会場の反応を見るに、期待値は高そうだ。
そんな第一弾が「囀る鳥は羽ばたかない」なのがお目が高いのかどうかはわかりかねるが、個人的には、「よくぞ、ここに目をつけた!」といいたい(笑)また、実写映画化ではなくアニメ映画化なのもありがたし。それなら私のようなものも見やすいだろうと、応援の意味も込め、いつもの映画鑑賞よりいささか緊張しつつも公開1週目に映画館に乗り込んだ。

原作の世界観を壊さず、原作者のヨネダコウがインタビューで語っていた希望通り、「矢代を変な人ではなく、魅力的な人に描いて」おり、映画の作り手が原作を大切に寄り添って作ろうとしているのが感じられた。声優さんにもすんなり慣れた。どなたも良かった。男だらけのやくざの世界、矢代いわく「仮想ホモ」の世界をつくる声はどの方も良かったと思う。
現在、6巻までで「まだ結構続く」と作者が名言しているので、果たしてどこまでと思ったら、続きがあるんですね…これで終わりではないとは。果たしてどこまで映画化する(いや、できる)のだろうか。どうやら内容的にはタブーは作らずに映像化するようなので、もし続きを作りつづけるならその意気込みに期待したい。

原作好きの自分としては、あの世界を映画館で楽しむことができたし、次回作があるならば応援の意味も込めてまた足を運ぼうと思う。
YACCO

YACCO