なべ

EXITのなべのレビュー・感想・評価

EXIT(2019年製作の映画)
2.8
 劇場公開時はあらすじを見て、こりゃプロットだけのストーリーなしアクション映画だなとスルーしてた作品。それが、ネトフリで「賢い医師生活」を2シーズン続けて観て、イクジュン(チョ・ジョンソク)がすっかり好きになってしまい、イクジュンとその仲間ロスを埋めるべく観てみた。
 わー、イクジュンだ!(って違うから)。でもソウル大の医学部出てる(それはイクジュン)のに就活中とは、と一番よくない見方をしてた。だってさ、同じ髪型で顔も演技も同じなんだもん。
 ストーリーはあらすじで見たまんま。市街地テロで毒ガスが蔓延。人々がパニックになって逃げ惑うって話。それ以上でも以下でもない。幸い主人公のヨンナムとウィジュは元山岳部(ボルダリング部だと思ってたら、ウィキを見ると山岳部らしい)なので、持ち前の体力とスキルを使って、上へ上へと逃げるってわけ。
 この高低差のスリルがキンタマスースーするくらい見応えがあるんだけど、残る2人が同じ大学の山岳部ていうのがねえ。そんなことある? ぼくがプロデューサーならもっと工夫しろって脚本家に突き返すわ。ポセイドンアドベンチャーで閉じ込められた乗客が潜水士たちだったらダメでしょ。てか目的と手段が逆になっちゃってる映画。そこが透けて見えるのが拙いよなあ。
 そんな白々しい偶然に苦笑しながらも、チョ・ジョンソクだからそこそこ楽しめた。けど、終わってから10分もしないうちに興奮はさめてた。
 やっぱりひねりがなさすぎて。2人とも山岳部っていうのがちょっとねえ。せめて片方は素人でないと。危機に直面するたびに、こ慣れたフリークライミングスキルでクリアしていっちゃうもんだから、いちいち安心しちゃうのよ。
 ドローン応援団のところはちょっとジーンときたけど、そこからの展開がまあ予想通りで、この映画はこれといった新しいアイデアもなければ、予想を裏切る驚きもないなあと。イクジュン(じゃなくてチョ・ジョンソクな)の銀幕デビューとしてはちょっと残念な出来だなあとしょんぼりした。
 あと少女時代のイム・ユナが出てるんだけど、これもこれといった見どころはなくてやっぱりしょんぼりした。役柄が軽いのでハッシュのときよりも悪くなかったけど。
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