画のクオリティは高いけど、明らかに盛り過ぎてとっちらかってる。急いでる筈なのに悠長。色々惜しい作品。やりたいことが沢山あったんだろうな。
まずドラマとして見るとサイキック能力が余計な存在になってしまっている。なんでそんな能力付いたかの理由もめちゃ適当。披露するシーンで即｢この能力この映画にいる？｣って思える付け足し感。無しにしてもコン・ユとパク・ポゴムの交流擬似兄弟映画としてなんの問題もなく描けるしね。コン・ユが罪の告白をしたシーンでまたサイキック能力使うんだけど、画は綺麗だけど展開としてマジで意味わからないからね。｢なんで今突然それやった？｣ってなる。
まあなんでそんなサイキック能力を作品に取り入れたかって言うと、クライマックスでAKIRAがやりたかっただけって感じ。いやさ、迫力はあったけどね、最後まで納得はいかなかった。
後半までは『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』みたいなバディロードムービー感も出てた。サイキック能力無しで、余命少ないコン・ユが、同じく余命少ない(もしくは戻って一生実験体な)パク・ポゴムの最後の自由を命を賭けて守るみたいな路線で全然面白くなると思うんだけどな。
総じて微妙な映画でした。
描きたいものは絞るべきでした。
