このレビューはネタバレを含みます
拉致された12人の男女が目覚めるとそこは森の中で置かれた木箱の中にはたくさんの武器が入っていた。戸惑う彼らを何者かが襲撃する。どうやら富裕層が一般市民をゲーム感覚で狩っていくイベントのようだ。罠や銃によって次々と命を落としていく中、従軍経験のある狩られる側のヒロインが反撃を開始して......という話。
普通のデス・ゲームものだと思って観たら拍子抜けするかもしれない。現代アメリカ社会の分断や問題を風刺したブラックユーモア満載の作品。
とにかく意外性のある定石破りな展開が連続で起こる。純粋なヒロインかと思った人物がすぐ死ぬ。ふてぶてしい重要なことを知ってそうな人物もすぐ死ぬ。善良そうな人物が悪人ですぐ死ぬ(^^)
デス・ゲーム組織の起源やゲーム開催の真の目的などのアイデアは面白い。ヒロインの「舐めてた相手が実は殺人マシーン」的な強さと爽快だったし、彼女の敵女性ボスとの闘いとその結末も良かった。風刺ものこ古典である「動物農場」がモチーフとして使われている点も良かった。脚本の本編に関連しない知的な言い回しもオシャレ。
まあ、難点はデス・ゲームのルールなどはさほど凝ったものではなく、中盤は少し退屈な気もした。アクションも中途半端な感じがした。
死ぬの?思ってたヒロインがそのあとめっさ豪快にご飯食べてるのは笑った。