このレビューはネタバレを含みます
サノスとの戦いのあと、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々と宇宙を旅していたソーは、神殺しの剣を所有するゴアと対峙するがその能力の前に苦戦を強いられる。そんなソーの前に元恋人のジェーンが現れる。彼女はソーとそっくりのコスチュームをまとい、ソーの武器であったハンマー「ムジョルニア」を手にしていて......という話。
『マイティ・ソー』シリーズの第4弾。前作の『マイティ・ソー バトルロイヤル』は観ていないまま鑑賞。
ソーは元々豪快なキャラではあったが、『ダーク・ワールド』まではシリアスなファンタジー作品といった印象で、最新作がここまで痛快娯楽スペースオペラになっているとは思わなくて、良い意味で裏切られた(^^)
強力な神々の武器と身体能力の高さを活かしたソーのバトルシーンはわくわくしたし、おじさん世代としてはガンズ･アンド･ローゼズの音楽が懐かしくて期待以上に楽しめた。序盤の戦闘シーンで「Welcome to the Jungle」が流れるのはイメージ通りだったが、最後の戦いで「November Rain」のアウトロが使われたのはすごい驚いたし鳥肌がたった。
ただ、ストーリーとしては奇をてらわずに大味とも言える構成だった。冒頭でゴアが神を信望した末に裏切られて復讐者と化すところはダークなエピソードだったが、それ以降は終盤まで普通の悪役となっていて残念。サノスのようにもっと深みのある人物として描いて欲しかったかも。病を患ったジェーンとソーのラブストーリー要素をやや消化不良な印象だったかなあと。
武器手に入れる目的があって、次回に繋がるとはいえゼウスと神殿でのエピソードは正直いらなかったと思ったり。
ただ、ソーや神々らのキャラクターの魅力は抜群で、演じた役者陣もみんなはまり役でエンターテインメントとして一流の出来だった。ナタリー・ポートマンはアクション女優なイメージはなかったが、ソーの衣装が似合っていて違和感なかった。もう40歳超えてるのにびっくり。ゴア役のクリスチャン・ベールは作品ごとに容貌の印象から変えてくる役づくりをしてくるので痩せたり太ったりと毎回本人だと気づかなくてすごい。
ゼウス役がラッセル・クロウだったりとキャストがかなり豪快。
でも、一番驚いたのはニュー・アスガルドでの演劇でロキ役がマッド・デイモンだったこと。そしてソー役はクリス・ヘムズワースの実のお兄さんだったのね(^^)
