サラリーマン岡崎

オフィシャル・シークレットのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

4.3
『バイス』や『記者たち』など何度もテーマとして取り上げられる捏造された理由で武力行使されたイラク戦争についての映画。
今までは戦争の切り出しとなったアメリカの視点で描かれていたが、
本作はそのアメリカに協力をしたイギリスの視点で描く。

本作も『記者たち』も誰もが政府の味方でいる中で、
主人公たちの告発することの勇敢さを描いているのがメインではあるが、
その中で政府や様々な機関が如何に情報を操作したり、もみ消したり、
法律自体がおかしいことが背景として描かれている。
民主主義で個人的人権が尊重されるべき世の中になっているはずなのに、
まだ政府が国民をいい様に操作している国家システムになっていることが
このイラク戦争から露わに(日本でもモリカケなどで露呈されているが)され、
今作ではそれがアメリカだけでなく、イギリスでもそうであることが伝えられる。

今作が上映されていること自体はまだ健全な世の中ではあるが、
民主主義社会でもまだまだ社会には疑うべきシステムが多く存在していると映画たちが伝えてくれる。
それをしっかり読み取れる様な力が国民には必要…と諭される。