すいか

オフィシャル・シークレットのすいかのレビュー・感想・評価

4.0
ちょっと遅めの夏休み。どこにも行けないけれど、映画館はある!
サービスデーなので3本立てで。

1本目・オフィシャル・シークレット

題材であるキャサリン・ガン事件については全く知らなかったため、ちょっと予習して鑑賞。
アメリカがイラク戦争を始めるためにイギリスに「協力」を依頼する一通のメール。それは、国連安保理理事国に対する通信の傍受をせよ、というものであった。当時イギリス政府通信本部で働いていたキャサリンは、強い憤りを感じ、このメールをマスコミにリークしたのである。どうにかして、違法に始められようとしているイラク戦争を止めたかったのだ。国家反逆罪で逮捕された彼女は、起訴され裁判を受けることになる。

結果的に、「大量破壊兵器の脅威から世界を守る」という大義名分のもとイラク戦争は開戦した。大量破壊兵器は見つからなかった。たくさんの人が死に、何も残らなかった。
この映画を観て、その事実を改めて認識し、とてもむなしい気持ちになった。大きな力には、逆らえないんだな…裁判の結果が、色々物語りすぎていてモヤモヤした。

リークしたことを後悔する気持ちと、それでも黙ってはいられなかった正義感との間で揺れ動くキャサリン。苦しかっただろうけれど、勇気ある行動は本当にすごいと思う。普通はできない。

イラク戦争について描いた「バイス」や「記者たち」といった作品が未鑑賞のため、観ようと思った。
すいか

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