たにたに

ラーヤと龍の王国のたにたにのレビュー・感想・評価

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
3.6
🔸赤ちゃん詐欺師

🔸アメコミ感

🔸圧倒的CGクオリティ

🔸お父さんを助ける


▪️感想▪️
龍の加護によって、人々は幸せに暮らしていた。が、ドルーンという煙の怪物が国を襲い、人々は石化されていった。それを救ったのはシスーという龍であった。
国は守られたが、それ以降龍は姿を消し、シスーは龍の石を残して消えた。かつて一つの国だった土地は分断されたまま。五つの国が、それぞれの国王を置き対立していた。
そして、事件が起きた。ハート国に保管されていた龍の石が、ファング国の裏切りにより五つに割れてしまい、それぞれの国に奪われ、龍の石により抑えられていたドルーンが目を覚まし、再び人々はどんどんと喰われていった。
必死に逃げるラーヤだが、目の前で父親が石化されてしまう。
その後彼女は相棒トゥクトゥクと共に冒険を続け、6年後ついにシスーと出会う。



今回面白いなぁ、と思ったのは、
ラーヤという少女が龍シスーを探し出す目的。
劇中、彼女自身が明言しているように、
世界を救うためではなく、"石化した父親を救うため"ということでした。
若干18歳の少女である正直な気持ちだと思うのです。父親さえ戻ってきてくれれば、他人はどうでもよい、と言ってるようなものです。
過去の友人の裏切りにより、石になってしまった父親。ラーヤは、どこか人間不信になっていて、誰も信頼してはいけない、ということを何度も発言しています。

だからこそ、今回のテーマであろう、
"信じること"が生きてくる。

信じる、というのは1人では成り立たず、信じ合う、ことによって成立する。

最後のみんなで寄り添いながらドルーンに立ち向かうシーンは、まさにガーディアンズオブギャラクシーそのものでしたね。



物足りないのは
キャラクターですね。
シスーがまさかのおちゃらけキャラなのも気になりましたし、船上料理人の男の子、赤ちゃん詐欺師とモンキー、屈強な男。それぞれの描写がカットされているのももったいないですし、活躍ぶりも微妙です。

ところどころアメコミ的なタッチに切り替わるのはアクションを意識したものでしょうか。そのCGクオリティはすごかった。
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