Jaya

ようこそ、革命シネマへ/木々について語ること ~ トーキング・アバウト・ツリーズのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

バシール政権下崩壊していた映画文化復興のために映画館を一夜復活に奔走するカッコいいジイさん4人のお話。アミターブ・バッチャンの名が出てきて驚き。

映像は普通かと思っていると、時折ハッとするほど美しくカッコいい画が出てきました。イスラム圏に特有な感じのする独特な美しい夕暮れの風景。

ナレーションなどの解説的要素が一切なくて良かったですが、反面スーダンにおいての映画上映の困難さの度合いが分からず、4人の苦労が今一つ伝わりづらかったのが少し残念。

上映に向けて学校(?)を訪れた際の、学生たちの映画館を待ち望む様子にグッときます。結末として計画は頓挫せざるを得ない状況になりますが、常に明るさを失わず、あくまで陽気に事態に向き合う様子には心から痺れました。

モスクのお祈りの放送がうるさい、というくだりなどは本当の日常が垣間見えてとても楽しい。ラストの1カットは余りにもカッコよく、最高の締め括りに涙出そうになりました。ラクダとの劇場でのショットも忘れられない。

ドキュメンタリーでありながら、被写体
が魅力的すぎてまるでフィクションかと錯覚するような名作でした。少しだけ挿入されていた彼らの映画も、いつの日か観てみたいです。
Jaya

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