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アンテベラムのYYamadaのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
3.8
【スリラー映画のススメ】
◆作品名:
アンテベラム (2020)
◆映倫区分 / 日本 G(制限なし)
◆スリラーの要素
プランテーション奴隷による
 強制労働からの逃亡
◆本作のポジショニング
 サスペンス □□■□□ ホラー

※本作は、ご自身が鑑賞後にレビューチェックされることが望ましい作品です

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・社会学者のヴェロニカは、やさしい夫と幼い娘と幸せな毎日を送っていたが、ある日、ニューオーリンズでの講演会を成功させ、友人たちとのディナーを楽しんだ直後、彼女の輝かしい日常は、矛盾をはらんだ悪夢の世界へと反転する。
・一方、アメリカ南部の広大なプランテーションの綿花畑で過酷な重労働を強いられている女性エデンは、ある悲劇をきっかけに仲間とともに脱走計画を実行するが…。

〈見処〉
① 胡蝶の夢?
 この悪夢は、本物——
・『アンテベラム』(意訳:「内戦以前」)は、2020年に製作されたスリラー映画。
・製作は『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサー、ショーン・マッキトリック。ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツが長編監督デビュー作として監督・脚本を務めている。
・『ムーンライト』『ドリーム』のジャネール・モネイが境遇の異なる2人の人物を演じ、ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、キアシー・クレモンズらが出演する。
・本作は、2020年4月に全米公開される予定だったが、新型コロナウイルスの流行拡大により、同年8月に公開日を再設定されたものの、最終的に全米の劇場公開は断念され配信スルーとなった。

②結び…本作の見処は?
◎:「本作のストーリーの着地点は?」 …『ゲット・アウト』製作陣による「焦らし展開」により、ホラーかオカルトか作品のジャンルさえ判別不能な本作。終盤に2つの物語が交差するまで、鑑賞者の知的好奇心を大いに刺激。
◎: 冒頭のワンカット撮影からスタートする黒人奴隷たちの生々しい強制労働のシーンは、非常にリアルで心を揺さぶる。
▲: 現代にも根付く人種差別という重厚なテーマを扱う本作であるが、過去の他作品にも見られる「壮大な1オチ」に依存した構成により、観賞後の余韻はあまり得られなかった。
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