新米の弁護士が裁判を通して成長する話かと思ったら
終盤のどんでん返しで
えぇぇえええとなる‼️‼️

序盤のスローペースの退屈感
中盤の胸糞感
が我慢出来ればなんとか楽しめます‼️

ジャスミンには終始
イラつきや何で？？とツッコミを入れたくなる事が多く、旦那がまともすぎる‪w‪w

グレイスの過去話が自分だったらと思うと怖い😱😱😱

心優しく善良な女性が結婚したばかりの夫を殺害したと自白。しかし、弁護士は供述の裏に潜む驚愕の真実に辿り着く、サイコロジカルスリラー。Netflix映画。

皆さんTyler Perryってご存知です？。アフリカ系アメリカ人で劇作家、脚本家、俳優、監督、プロデューサーと多彩な顔を持つが、貧しい家庭で育ち子供時代は虐待に悩み、ニューオーリンズを飛び出しアトランタへ移り、劇作家として活動。「マディアおばさん」大当たり、女装したコメディが庶民層の黒人女性に大ウケ、人気劇作家としてフェイマスな地位を確立。彼の根底には常に黒人の貧困が有る。

彼の作品は黒人社会をモチーフ、熱心なクリスチャンとして宗教コミュニティの影響力も大きく、連帯を叫ぶテーマは大きな支持を集める原動力。経済誌「フォーブス」で「エンターテインメント界で最も稼いだ男性」1年間の収入が当時のレートで約98億8000万円。功績が称えられアカデミー賞ジーン・ハーショルト友愛賞。彼は単なる富裕層では無く、基金を設立して業界への貢献が評価された文化人の一面も。

彼が映画の世界に進出したのは2009年「プレシャス」。作品を司る製作総指揮として、貧困や虐待(性暴力)に悩む劣悪な環境の女性が、前に進む奮闘を赤裸々に描いて、アカデミー脚色賞、助演女優賞。作品をサポートしたのが、アメリカのトーク番組史上最高の司会者Oprah Winfrey。潤沢な資産でTyler Perry Studio設立。

ゴールデンラズベリー賞の常連「マディアおばさん」最低主演女優賞を2度。彼のスラップスティック・コメディは誰でも創れるモノではない。無一文から這い上がったサクセスもアメリカ人の大好物。エスタブリッシュを気取らず教会を通じて黒人の支援に汗をかく。しかし、白人の貧困層から「黒人のクセに偉そうに」嫌われる。本作は彼のキャラとは正反対の「スリラー」。監督、脚本、製作、出演を務める。ネタバレ厳禁なので多くは語れないが、まぁ「ゴーンガール」似てるっちゃ似てる(笑)。

【ネタバレ】物語の核心に移りますので、自己責任でご覧下さい【閲覧注意！】

前半のロマンス60%、中盤の法廷劇30%、ラストのスリラー10%。アメリカではSuddenly Thrillerと言うが、予期しない急転直下でサイコにする早業。脚本が仕上がった時Tyler Perryはニンマリしただろうな(笑)。ミステリー専門の私から見れば「お前の目は節穴か？」ザル仕様。下手するとTyler Perryに「お前の目は節穴か？」言われちゃう。トリックが何かの作品に似てるんだよなぁ～(後述)。

ちゃぶ台返しをアメリカ英語でOverturn Screw Upと言うが、唐突にも程が有る。若手弁護士の苦悩、法律に関わる仕事の在り方、壮大なオチへのカモフラージュで「万事が水泡に帰す」。レトリックの成立には、警察を始めとする司法が無能でないとムリ。ロクな捜査もせず自白だけで決め付け、裁判で有罪に持ち込む展開は流石にヒドイ。日本でもアメリカでも死体が発見されないと殺人事件は適応されず、行方不明か失踪扱い。真面目に捜査すれば監禁も見付かるのは自明の理。

フワッとした捜査と裁判で司法取引以前の問題、裁判そのものが成立しない。つまり、映画としても成立しない。事件の根幹が崩れるので、検察が強引に起訴しても、陪審員制度を潜り抜けるのは無理。決定的な証拠が自白だけ、容疑者が裁判で覆せば一巻の終わり。真面目に補足すると死体が無くても殺人罪は適応出来る。捜査が難航するのは必至だが、間接的な状況証拠の積み重ね「和歌山毒物カレー事件」「紀州のドン・ファン事件」。和歌山県はミステリーの宝庫なのか？(笑)。

Tyler Perryもお小言は想定の範囲内「ソンなにムキに為らないでよ」軽くイナされて寧ろ大人気ない。本作は自身が出演した「ゴーンガール」茶化しにキテる事は間違いなく、お茶の間で高齢の奥様が心臓発作を起こさない程度のエンタメショーと見れば極上かもしれない。Tyler Perryらしい黒人女性の心に響くプロット。テンプレな惨めな境遇、悪に染まるプロセスがナレーション増量でタップリ描かれる。庶民層にターゲットを絞り、その人達に合う感情の揺れ幅を赤裸々に描く。

スリラーとしては致命的な欠陥は有るが、補うキャストの熱演に括目。グレイス役Crystal Fox、難しい表現を要する演技を見事に熟し、サラ役Phylicia Rashadは面の皮の厚さも中々で見事なサイコパス。胡散臭さ満点のシャノン役Mehcad Brooksも良かった。アレで包帯で済むのかお前は(笑)。ジャスミン役Bresha Webbは明らかに力不足だがTyler Perryのお気に入り？。主要キャストに白人が居ないのもTyler Perryらしいが自身の演技は・・・またゴールデンラズベリー賞かな？。

昼下がりの午後ローの如く真剣に見ちゃダメ。衝撃のオチに貴方も震えて待て！(笑)。

法廷劇な話。…？
真面目で善良な女性グレイスは、突然夫を殺害したと自白、死体が見つからないが、逮捕、起訴される。担当となった公選弁護人のジャスミンは司法取引で手を打とうとするが、グレイスの証言と人柄で、無罪を確信して裁判に持ち込む事にする。……ってあらすじ。
色々書いてネタバレすると面白くない。
私は評価より面白いと感じた。先入観無し、グレイスの転落人生と思って鑑賞して下さい！
まぁ多くは語るまい（笑）