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ココディ・ココダのkuuのレビュー・感想・評価

ココディ・ココダ(2019年製作の映画)
2.5
『ココディココダ』
原題 Koko-di Koko-da.
映倫区分 G
製作年 2019年。上映時間 86分。
スウェーデンのヨハネス・ニーホルム監督が、時間のループに陥りサイコパスや人喰い犬からエンドレスに襲撃される夫婦を描いたスウェーデン・デンマーク合作SFホラー。
1960年代のデンマークで人気を博したロック歌手ペーテル・ベッリが殺人者役を演じた。

愛娘を亡くした夫婦は関係を修復するためキャンプに出かけるが、3人のサイコパスと人喰い犬に襲われて惨殺されてしまう。
しかも時間のループに巻き込まれ、この恐ろしい運命を何度も繰り返すことになり。。。

今作品は、知的であるには大いに搾取的過ぎるし、革新的であるには反復的がすぎる。
スウェーデン人監督ヨハネス・ニーホルムの2作目は、深く沈んだトラウマの長く続く影響に取り組もうとする意欲的な試みなんやけど、すぐに勢いを失って、見る気力さえ失っちまう。
シュールレアリズムをひと振りした『Koko-di Koko-da』は、重いテーマを扱いながらも、それにふさわしい誠実さや成熟さをもって扱わない。
『不思議の国のアリス』をひねったような作品を展開させてる。
今作品の救いは、3年前に娘を亡くして以来、自分たちの生活を維持しようと奮闘する中心的な夫婦エリンとトビアスを俳優さんが献身的に演じていることかな。
荒野にキャンプに出かけたエリンは、森の中から現れた3人の謎の人物に目を覚ますが、やがて彼らは自分たちを拷問して殺すつもりであることが明らかになる。
エリンとトビアスが無残に殺され、エリンが目を覚まして殺人トリオを再発見するシーンが物語の核心となる。
その後、暴力の連鎖に陥る。
『ハッピー・デス・デイ』シリーズの流れを汲みはしてるが個人的には嵌まらんかった。
エリンとトビアスのトラウマとの終わりのない闘いのメタファーとして意図された今作品の第2幕は、ひどく不必要な性的虐待をテーマにした退屈な忍耐ゲームのよう。
人間が耐えに耐え抜くのは韓国のサバイバル系リアリティ番組『フィジカル100』の方が何倍も面白い。
今作品のある場面では、森のグループのリーダーがくすくす笑いながらエリンを煽りながらエリンの性器が犬に襲われている。
なんやねん。
今作品は、明らかに情熱的なプロジェクトであり、中心的な2人の強力な演技と、森の中の設定に呪われた雰囲気をもたらす効果的な撮影があるが、中盤の一貫したフラストレーションで失敗に終わる。
ハッキリ書くならイライラした。
最後のシークエンスはまぁチョイ心は動いたが、不必要なショックと引き伸ばされたメタファーを追求するあまり、結局はすべてが無駄になってしまったのは残念やった。
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