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マッド・レイジ Zのkuuのレビュー・感想・評価

マッド・レイジ Z(2018年製作の映画)
2.8
『マッド・レイジZ』
原題Soy toxico.
製作年2018年。上映時間80分。

アルゼンチン映画界の鬼才、ダニエル・デ・ラ・ヴェガ監督によるSFサバイバル・アクション。
文明が崩壊し荒廃した未来の地球を舞台に、人類とゾンビの絶体絶命の攻防戦を、バイオレンスありーので描いていく。

2101年、世界は細菌戦争により崩壊し、ドライ・ピープルと呼ばれるゾンビが蔓延する弱肉強食の荒野と化した。
そんな中、記憶を失い荒野をさまよう男がいた。彼はギャングに捕らえられ、わけもわからず厳しい拷問を受ける。
彼の失われた過去には一体何があったというのか。。。

今作品のお話の中の文明てのは、疫病のおかげで、映画『マッドマックス2』以下のレベルにまで崩壊し(比較するのも申し訳ないレベル)、人々は『SECOM』してますか?
じゃない『セコ』(ドライ・ピープル/乾いたもの)と呼ばれる、水分を含まない、しゃがんで腐敗するゾンビに変貌した。
なんやねんそれ斬新ながら興味を惹かない。
骨が露出し、内臓が埃まみれになり、『ブラインドデッド 盲目×妊婦VSゾンビ』のテンプラーやメキシコのミイラ映画にもなんとな~く似た独特の外観。   
白髪の生存者(エステバン・プロル)は死体の山で目を覚まし、病気の初期段階である記憶喪失に苦しむ。
家長(オラシオ・フォントヤ)に引き取られた彼は、不潔な建物に避難すると、実は厄介な(おそらくカニバリスト人食い)ことを考えていた。   
彼の仲間には2人のチンピラ、グリス(セルジオ・ポデリー)とチェルド(ガストン・コキアラーレ)、そして舌のない不機嫌な少女、アイリス(フィニ・ボッキーノ)がいるが、彼女はアイデンティティを奪われた主人公に特別な恨みを抱いているようだった。   
外壁に吊るされた女性の死体が、なぜ潜在的な記憶を呼び起こすのか?    蹄鉄が交差するタトゥーはなぜか看板のように見える。   
堕落した一族が『ペロ(犬)』と呼ぶ、ゾンビになりかけの男の目的はいったい何なんか?
ペロって自体で字体で見る気力が失せる。
そして、この世界はどこまで憂鬱になるんやろか?
ってチャッチイ映像。
ここ数十年のゾンビ・アポカリプスの普及で、主人公が人間性を失っていく過程を描く映画はまだ珍しい。
(それをメインに描くのは)
プロルは、現在の白紙状態の戸惑いは、実は以前の自分より改善されているかもしれないが、それでも映画が終わるまでに一種の怪物になる運命にある男として効果的には演じているかな。   
今作品は展開のヒントやフラッシュバックを提供するが、状況を完全に説明することはない。
そして映画の後半には、我々が間違った生存者の物語を追っていたことを示唆する変化がある。   
しかし、まだ人間である一族の不手際(滑りやすい床とぶら下がった鉄棒が登場するギャグもある)により、陰鬱さはぞっとするようなユーモアの閃きで和らげられるか陳腐に見える。   
群がる生ける屍に恐怖を感じるが、サスペンスというよりは記憶の迷路に入り込むような展開でしたし個人的には嵌まりまへんでした。
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