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私をくいとめてのsanshokuのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
3.2
「恋人はできた?」の問いに「別に今は欲しいとも思わないしな」なんて答えてしまった。確かにそれが本心ではあるが、普通に人肌は恋しい。なんだか自分に嘘をついてしまったみたいで少しモヤる。

久しぶりにこういう映画を観た気がする。いや、映画を観るという行為自体久しぶりな気がする。こういう時間を過ごすとなんとなく元の自分に戻っていく感覚がする。色々と少し前のことを思い出してしまった。きっと関東で暮らしていた頃の思い出の地がロケ地になっていたのもあると思う。特にあのクジラは好きだったなあ。「あの公園の周辺から、私一歩も動けていない」のセリフには自分にリンクするものがあってじんわりと物悲しくなった。

あえて比べると、正直「勝手にふるえてろ」の方が好きだ。しかし、「勝手にふるえてろ」が妄想だとすると本作の方がより現実に近い気がする。だからという訳ではないが、経験に重なるシーンは多かった。ただ、途中が少し長かったし、終わった後に「それで、何だっけ?」と考えてしまった。
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