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ベイビー・ブローカーのuneoのネタバレレビュー・内容・結末

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

是枝作品は何となく劇場で観てる節があるので、(来週以降公開作過多で立て込んでくるから)今回は公開週末に鑑賞。
是枝監督が脚本・監督・編集を手掛けてるけど、紛れもない韓国映画。韓国の俳優(しかもオールスターキャスト)が韓国語で演じてるからとかじゃなく、作品全体が纏う空気感、構成が韓国映画のそれだから。そこが意外というか、あ、こんな風に仕上がったのか、というちょっとした驚きと困惑。もう少し是枝監督の作風寄りだと思っていたので。
ただ扱う題材のわりに深刻さはあまりなく、妙な軽さと緩さで展開していくところは所謂韓国映画らしくない。そのあたりのアンバランスさが是枝監督所以なのかな。
オープンエンディングもそれ自体はいいんだけど、どうにもフワッとしてて、寓話ぽさが出過ぎてるから、そこが物足りなさ=全体の軽さの要因になってる気もする(ようやくIUがいつもの姿に戻って、ホッとする、といういい面もあるけど)。過度に深刻になる必要はないけど、もう一歩踏み込んでくれるとよかった。
あと劇伴がちょっと感傷的過ぎかな。
でも、ホン・ギョンピョの撮影による映像はピカイチだし、IUことイ・ジウンの演技(とオールスターキャストによるアンサンブル)を堪能するだけでも劇場で観る価値はあると思う。脇役も韓国ドラマ等で馴染みのある俳優だったりで楽しめるし。
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