水泳

結婚記念日を前にした弁護士が、若い女性と出会い、その愛に応えるが……

不倫モノ

いろんな葛藤が

コンパクト
ロマンスが良い

最後はなんとも

こんな終わり方でいいのか！人一人死んでるんだぞ…！
浮気や不倫はいけないという教訓的映画かと思ったら、まさか夫婦が復縁する話とはね…。感動的なハッピーエンドかの如く終幕しているのが恐ろしい笑

現代から観て興味深いのは、回想シーンに入るまでの妻に対する夫の態度。
愛する妻の為にプレゼントも買って高級レストランまで予約して準備万端だったのに、その結婚記念日前日に妻がお転婆な妹と共に急に３週間程度ベニスに行って俺を一人にしたのが悪かったんだと言わんばかりの当たりよう笑 厚顔な奴だ。

どう見てもどう考えても、夫は自業自得だよね。若い娘と妻の顔が似ているが、きっとそれは意図的だろう。

「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」
『戦艦ポチョムキン』で出てきた科白がこの映画にも出てきたが、なんだか取って付けたような使われ方だった笑

『シナラ』ってなんだろう？と思って調べたら淀川長治先生のレビューでギリシャの女の神様だということが分かりました。シナラ女神は結婚や恋愛中の男女の間に割って入り仲たがいをさせる悪い女神らしいです。そうです、この映画は不倫を題材にした映画なのです。いい具合に脂がのった渋い中年の妻帯者とピチピチの若い女性が出逢ってしまいます。雰囲気や顔立ちが奥さんと浮気相手似ているなぁと思いました。好きなタイプなんでしょうね。うっかり家を空けてしまった妻にも非があるように描かれていて辛い。旦那さんが真面目な人だけに切なかった。