記録。
侵略する機械たち。
英ハマーフィルム製の怪奇作品を多数手がけた事で著名なテレンス・フィッシャー監督によるSFホラー。
列車の脱線や塀に激突する車、墜落する飛行機など、クラシックな作品の割に派手なシーンに高まる期待。見えない何かによって突然に倒れゆく人々なんかは1960年の名作であり、後にジョン・カーペンターによってリメイクされる『未知空間の恐怖/光る眼』を彷彿とさせる。
が、「絶叫」だとか「大襲撃」だなんてアグレッシブな邦題に対して名前負け甚だしい地味ぃで静かぁな展開はちょっと寂しすぎる。
劇中でも言及されるようにロボットというよりは宇宙飛行士にしか見えないし、もっとワラワラと登場させてくれればいいのに、低予算故にスーツが作れなかったのか同時に2体くらいしか出てこない。カット割を工夫して沢山いるように見せることも無し。何が「大襲撃」じゃ(笑)
とはいえ、早すぎたモダンゾンビホラーとして捉えられる側面もあって、ロボットに操られてジリジリとにじり寄る死人なんかは結構雰囲気あり。きっと当時の人にとっては恐ろしく見えたんじゃないかな。本作の4年後にロメロが送り出す『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に通じるところが感じられて興味深い。
確かに所々「ん?」て思う所もあるけど、60分強でサクっと観終わるし、ちゃちいスケール感を許容できればまぁ、有りっちゃぁ有りかなぁって思いました。