ナーオー

アンコントロールのナーオーのレビュー・感想・評価

アンコントロール(2020年製作の映画)
4.0
無法地帯と化した移民地区に孤立した2人の警官が脱出を計る。
ヨーロッパ諸国における移民・難民への差別と警察の腐敗。

「ベルファスト71」とラジ・リ版の「レ・ミゼラブル」に近い映画でした。また良い警官と悪い警官がコンビを組むという所は「トレーニングデイ」を連想。

移民問題に揺れるデンマークや、同じ問題を抱えるさまざまな世界を風刺した社会派映画ではありますが、「レ・ミゼラブル」よりかはエンタメ性は高く、スリルたっぷりのクライム・アクション映画としてなかなか面白かったです。

また、序盤と中盤までは二人組の内、良い警官の視点で物語が進むのですか、後半からは移民に対して偏見を持つ悪い警官の視点で物語が展開されて行き、これまでは横暴な悪徳警官だったけど、色んな移民たちに出会い、時には彼らに助けられたことで、今までの自分の移民に対する価値観や考え方を改めるようになり、中盤まで感情移入しづらかった悪い警官が物語が進むにつれて、感情移入しやすくなるところは作りが上手いな〜 と思いましたが、それだけにラストのある展開には本当に胸が痛くなりました……
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