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ブレット・トレインのbackpackerのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.0
「チャニング・テイタム!?サンドラ・ブロック!!?ら、ライアン・レイノルズぅ!!???」

【カメオ出演の系譜】
『デッドプール2』→『フリー・ガイ』→『ザ・ロストシティ』→『ブレッド・トレイン』NEW!!

ライアン・レイノルズ主演の『デッドプール2』にて、透明人間バニッシャー役でカメオ出演したブラッド・ピット。スーパーラッキー女・ドミノを演じたザジー・ビーツ。
ライアン・レイノルズ主演の『フリー・ガイ』にて、ゲーム実況者キースのアバター役で登場したチャニング・テイタム。
(このアバターの名前はリベンジャミン・バトンズ。ブラピが主演した『ベンジャミン・バトン』にかかっています。)
サンドラ・ブロックとチャニング・テイタム主演の『ザ・ロストシティ』にて、知的なタフガイのジャック・トレーナー役で友情出演したブラピ。

以上の流れを踏まえれば、本作は、ある意味過去の出演者総決算的大集合映画で、本当にびっくりしてしまいました。

さて、同じ形式で順繰りに行きましょう。
ブラピ主演の『ブレット・トレイン』では、サンドラ・ブロックはレディバグ(演:ブラピ)のハンドラーであるマリア・ビートル役。チャニング・テイタムは社内でブラピと服を交換する乗客役(「俺と一発ヤリたいってこと?(真面目)」)。ザジー・ビーツは毒の使い手、殺し屋ホーネット役。そしてライアン・レイノルズは、本来レディバグの仕事を受けるはずだった殺し屋カーバーでカメオ出演!

こんな入り組んだカメオ&友情出演が叶ったのは、ひとえに監督デヴィッド・リーチとブラピのおかげではないかと思います。

まず、デヴィッド・リーチ。
この人は、実は元々は俳優かつスタントマンという経歴の持ち主で、ブラピのスタンドダブル(『ファイト・クラブ』や『Mr.&Mrs.スミス』等)でもありました。
『ジョン・ウィック』のW監督(ノンクレ)としてアクション映画の才能を存分に発揮した後、『デッドプール2』にてライアン・レイノルズやザジー・ビーツと一緒に仕事をしています。また、Netflix映画『ケイト』のプロデューサーとして、浅野忠信や國村隼といった日本人起用作品の実績もあり。申し分ない存在です。

次に、ブラピ。
言わずと知れたハリウッドスターなわけですが、デヴィッド・リーチの下に馳せ参じた『デッドプール2』では、まさかの透明人間役。スターのカメオ出演なのに顔が出ない!
『ザ・ロストシティ』では、レディ・ガガ(当初のマリア・ビートル役)の代わりを引き受けてくれたサンドラ・ブロックに対する友情出演をし、チャニング・テイタムとの笑える掛け合いを炸裂させました。

そんな二人の過去があったからこそ、『デッドプール2』のカメオ出演のお礼として、ライアン・レイノルズがチョイ役で登場(Netflix映画『アダム&アダム』の撮影中にリモートで撮影した映像とのこと)する上に、チャニング・テイタムがコミックリリーフとして出演してくれたわけです。

ここ数年の映画の流れが集約されたようなキャストであることを踏まえると、決して悪い意味ではなく、持ちつ持たれつな関係性の狭い世界であることがよくわかり、面白いですね。
因みに、監督本人は"不幸な17人目の犠牲者(一般人)"としてカメオ出演しています。


ハリウッド式なんちゃってジャパンを象徴する、極彩色のネオンカラーが目に眩しいエンタメ映画。こういうのでいいんです。こういうので。
ご興味ある方は、劇場公開中に是非、足を運んでみてください!
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