B5版

世界で一番しあわせな食堂のB5版のレビュー・感想・評価

世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)
3.0
うーん…悪くはないけど狙いがぼやけているというか。
こういうカラーの映画は美味しそうな料理に画面越しに唾を飲み、北欧らしい壮大で美しい景色に見惚れながら、ルーツの違う老若男女やら動物やらの心温まる交流にほっこりするのが主な目的だと思うのだが。

北欧を舞台にした映画にはビザのこととかはゆるいファンタジックな感じで撮る人が一定数いるんだなぁ。
「かもめ食堂」もそうだし。
私はそこは全然OKだけれど、かわいい愛すべき登場人物のおじいちゃんがケロッとホモファビアだったするのは気になる。
2019年の作品に、善人として出すキャラクターの肉付けに使うアイテムを安易に選んで欲しくないなと思った。
フィクションと現実は鏡合わせのはずだよ。
オスロの事件が先日あったから余計に…

武骨というか、周りに溶け込む態度とか子供への姿勢にひっかかりを感じる主人公のキャラもなんだかなぁという感じだけど、なぜ料理にフォーカスしないのかが一番疑問でもったいなかった。
"トニャカイ"のメニューみたいに北欧と中国料理のフュージョンまでの流れなど、食のパートがもっとみたかった。
仕事を忘れて体に優しい美味しいものを食べて、隣の人と笑みを溢すこれこそ豊かな時間なのだ、
というのがきっとこの映画の1番のメッセージのはずなので。
B5版

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