茜

ウェディング・シンガーの茜のレビュー・感想・評価

ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)
3.8
内容的には典型的なハッピーエンドで終わるラブコメですが、この映画の最高な所は音楽を中心とした80年代カルチャーが思う存分に味わえるところ。

まず主人公のロビーがDEAD OR ALIVEの「You Spin Me Round」を歌うオープニングからの、大好きな俳優ブシェミが新郎のダメ兄貴として最悪のお祝いスピーチを披露するという流れが初っ端から最高!
私自身80年代ミュージックをリアルタイムで聴いている世代ではないものの、私の好きなミュージシャン達がこの時代の音楽に影響を受けている人が多く、この作品で次から次へと流れてくるヒットナンバーは聴いていてとにかく楽しい!
カルチャー・クラブやニュー・オーダー、デヴィッド・ボウイ等々…この時代のポップやロックをリアルタイムで聴いていた人達なら、より一層この映画を楽しめるのではと思います。
ラブコメというジャンルに興味がない自分でも、この素晴らしい選曲だけで充分満足したうえに、久々にサントラまで欲しくなるしで、結果的に好きな映画がまた一つ増えてしまった。

という訳で音楽に高ぶり過ぎてストーリーはあんまり覚えてないんですが、ラストのウエディングシーンでブシェミの歌声が聴けるところも面白くてポイント高し。
そして主人公のバンドメンバーで、ボーイ・ジョージ風のお兄さんが何気に気になって調べたところ、アレクシス・アークエットというトランスジェンダー女優さんでした。
既に2016年に亡くなられているそうですが、なかなかの存在感を放つ個性的な人でかっこよかったなぁ。

「ヴァン・ヘイレンのTシャツを脱げ!彼らに失礼だ!」という台詞がヤケに印象深く心に刺さり、私もバンT着る時には気を付けようと思った次第です。
茜