horahuki

惑星アドベンチャー/スペース・モンスター襲来!のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
地球にやってきたエイリアンが水面下で人間を1人ずつ乗っ取って行くボディスナッチャー系SFホラー。

トビーフーパー監督の『スペースインベーダー』(未見)のオリジナル。ガッツリホラーな内容ですが、子どもが主人公でサラッと見れるファミリームービーになっていて面白かったです♫

あらすじ…
望遠鏡で夜空を見てた主人公の少年。突然光る円盤が現れ近くに着陸。すぐに父親に伝えるも信じてくれない。一応現場を見に行った父親だがなかなか帰って来ず、朝になって帰ってきた彼は姿は父親だけど、性格がまるっきり変わってしまっていた。一体何があったのか…という話。

ボディスナッチャー系の話は私的にツボなんですよね。周りの人が少しずつ何か違うものとすり替わって行くことの恐怖は計り知れない。本作は、主人公が子どもというのが活かされていて、子どもだから誰に言っても信じてもらえず、大人たちには子どもの戯言だとバカにされるだけ。警察に駆け込んでも親の姿をした「何か」がいる家に電話される始末。自分が正しいと主張してることをまともに聞いてもらえず、頭ごなしに否定される無力感。そして侵略されている危機感を覚える間もなく侵略されてしまう恐怖。

ただファミリー向け映画なので、そういった恐怖は同様の映画と比べると抑えめ。主人公の少年にはすぐに理解者が現れ、エイリアンの存在を信じる側が多数派になって行く。そのため、恐怖というよりエイリアンを追い詰めていくワクワク感の方が勝ってる印象。ほとんど同時期の『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』で描かれた圧倒的な恐怖と無力感に比べると本作が家族向けということを意識してるのが良くわかります。

そして人によってはブチ切れてしまうであろう、ラストも最高(笑)「え…?」とか「はぁ?」とか声を出してしまうこと間違いなしです(笑)あの有名なガラスケース入りエイリアンの造形も大好き♫

あと『惑星アドベンチャー』ってタイトルはどこから出てきたんですかね…。どっか別の星に行って大冒険するみたいなタイトルだけど、エイリアンに侵略されてるだけなので舞台はずっと地球。それもごくごく限られた狭い地域だけの話なのに…。エイリアン目線のタイトルなのかな(^_^;)

『クリッター』の感想で、子どもが侵略型エイリアンに立ち向かう最初の映画のこと書きましたが、本作が原型かも知れないですね。立ち向かってるわけじゃないですが(笑)それと本作は『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』より製作年が前なので、そっち方面でも映画としては元祖なのかも。
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