YACCO

キャラクターのYACCOのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
3.5
てっきり漫画原作かと思いきや、オリジナル原作だったのと、予告編を見て興味が湧きふらりと鑑賞。(そのせいか、間違えて前のほうの席をとってしまうというミスをおかす…)

安定の菅田将暉とFukaseの対決がなかなか良かった。
菅田将暉の漫画家志望の青年が徐々に狂気を帯びていく様はさすがだったし、粘着質で気持ち悪い殺人鬼を演じるFukaseが思った以上のはまり役で、正直驚いた。(いや、褒めてます。決してけなしているとかではありません)
加えて、個人的には「34」(と書いて、さんじゅうしと読む)の漫画の作画が良いと思った。本当に「34」が連載されていたとしてもストーリー的に私は恐らく苦手な感じなのだが、それにも関わらず、この映画に登場する「34」がとても印象に残った。

映画のストーリーは予告編とほぼ相違はなく、どんでん返しや何か驚くしかけが待っているわけではない。のだけれど、まるでストーカーのようにFukase演じる殺人鬼両角が、菅田将暉演じる漫画家山城圭吾に徐々に近づいてくるのは、予想通りであるものの見ている側を緊張させるものがあった。しかしながら、警察の動きがなんとも…(小栗旬は意外だったけれど)で、警察がこんなぽんこつじゃなければ違う展開だったのでは?なんて思ってしまったり、それ故に起こる展開に物足りなさを感じてしまった。この手の話は漫画のほうが面白く描けるのかしら?なんて思ったりもしたけれど、役者さんの演技は映画でしか楽しめないものなので、そこを楽しんで欲しいと思う。
YACCO

YACCO