◾︎劇場版名探偵コナン第13作
【作品情報】
公開日 :2009年4月18日
作品時間 :110分
監督 :山本泰一郎
製作会社 :小学館、よみうりテレビ、日本テレビ、小学館集英社プロダクション、東宝、トムス・エンタテインメント
脚本 :古内一成
原作 :青山剛昌
音楽 :大野克夫
撮影 :野村隆
配給 :東宝
主題歌 :『PUZZLE』(倉木麻衣)
出演(声) :高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、松井菜桜子、湯屋敦子、他
【作品概要】
劇場版シリーズで黒ずくめの組織と本格バトルをすることになった初めての作品。
長年毛利小五郎の声を担当した神谷明は、本作公開の5か月後、コナン製作との契約上のトラブル等により同役を降板。よって、劇場版シリーズ最後の出演作品となった。
過去に登場してきたキャラクターが第10作レベルで登場するほか、普段はあまり揃い踏みとはならない警察関係者等に多くの役割を与えられている。
【作品感想】
遂に連続殺人犯の犯行動機にまつわる部分は、回想シーンすらなく会話劇の中で割愛。別にそれでも問題ないといえばないのですが、黒ずくめの組織とのラストバトルに全力集中しすぎたため、他の要素はおざなりになってしまいました。
出演キャラクター数を多くし過ぎたうえに、メインの連続殺人事件と黒ずくめの組織を絡めた内容は、収集をつけにくいほどに過密状態であったという印象ですね。
それでも、劇場版オリジナルの黒ずくめの組織メンバー・アイリッシュの登場含め、組織内での力関係や過去の因縁に紐づく対立構造等が深堀された点や、東都タワーを機銃掃射するド派手なクライマックスバトル等見どころは満載。
特にアイリッシュというキャラクターの有能ぶりは目を見張るほどで、作中でもトップクラスの強キャラである化け物ゴリラ女・蘭を制圧してしまう格闘能力や、僅かな情報収集であっさりとコナン=新一と見抜く優れた調査能力、何より警視庁の管理官級職員に変装して操作指揮を執る胆力等、明らかに単発で死なせていいような存在ではありませんね。