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わたしは最悪。のuneoのネタバレレビュー・内容・結末

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

邦題もキャッチコピーもピンと来ない。
たぶんこれに携わったひとはユリヤとは真逆なんじゃないのかな。
前半は所謂ロマコメらしい展開で?となるけど、後半からの畳み掛けが見事。
18世紀は女性の平均寿命が35才だった、という引用が示す通り、人生が長くなってしまったが故に迷いが生まれてしまうのは必然なのに、未だに昔ながらの規範に寄り添う価値観が続いてきてしまったことが問題。日本は言わずもがなだけど、それは他国でも同じということ。だから30才で人生に於ける幸せを定義できるはずもなく、見つけられるはずもなく、でもそれでいい、というめっちゃ前向きな作品。
ユリヤのホッとした表情、あの瞬間にこそすべてが集約されていて、いいシーン。
誰とも寄り添わず、最悪でも最低でもいいけど、みんなが自分の人生を肯定できるようになればいいのにね。
オスロの街並みの撮影が美しく、劇伴もよく、映画的な魅力に溢れているので、ぜひ劇場で観てほしい作品。
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