たけのこれんこん

ミラベルと魔法だらけの家のたけのこれんこんのネタバレレビュー・内容・結末

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

金ローで鑑賞。死ぬほど使い古された「家族愛」はまたかと食傷気味。

家族の性格が悪すぎる。ミラベルが明るい性格だから乗り切れているだけで普通だったら家出くらいしそうなくらい酷い扱いをされている。
日常で微笑んだだけでも「無理して笑わなくていいのよ……(魔法がないんだから嬉しいことなんてないはず)」と変な同情をして“魔法がない=可哀想”を植え付けてくる優しげな顔をした母、
一生懸命手伝えることを探すミラベルに『なにか手伝いたいなら、あなたは引っ込んでいるのが1番よ』なんてのたまう家族などどう考えても好きになれない。

この映画で一番の不満点はミラベルが特に何もしてないこと。冒険に出るかと思ったら行かないし、結婚式めちゃくちゃにしてから石版探していたけれど、そもそもあの石版がどれだけ必要だったのかも謎。
“どっちの未来を選ぶかはお前の自由”って書いてあったけど……深いこと言ってるようで何も言ってないじゃないですか。

ミラベルはてっきり、“魔法の奇跡"はなぜお祖母さんにだけ与えられたのか、なぜミラベルだけギフトがないのか、何が原因で家が崩れて、何がきっかけで魔法が復活したのかを解明してくれるんだと思ってたけど、なにも解明しないまま終わった。
せめて魔法のないミラベルがどうやって家族愛を復活させたのかも納得できるくらいちゃんと描いて欲しかった。
バラの姉とハグとかそんなちっさい解決法じゃなくて。

最後に人力で復旧した家、ドアノブをミラベルにそっと渡して、かつて叶えられなかった夢をここで……ってもうやる前からバレバレ。
はいはい、ミラベルここで魔法授かるんでしょってね。
せっかく“魔法がなくても家族がいるだけで幸せです”って答えを見つけたのに魔法が復活しちゃうのもブレまくってますね。

あと、歌。歌詞が速過ぎて聞き取れない。最初の家族紹介の歌なんて、マジでなにも聞き取れなかった。
あと大事なところで歌わせすぎ。唐突に歌でストーリーを運ぶから意味わかんないところが数ヶ所はあった。

なにもかも中途半端。ヒットしてなかったのも頷けるなぁ、という感想。