映画大好きそーやさん

オペレーション・フォーチュンの映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

3.6
とりあえずジェイソン・ステイサムで味付けしてみた、よくあるスパイミッションもの!
この手の作品は好みなものが多い印象で予告編の段階から期待していた作品でしたが、結論から言うとあまりノれなかったです。
まず冒頭から違和感というかノイズが強く、闇取引されるというブツが何なのか分からないというところから、そんなことある!?都合よくない?の連続で、いまいち上がるパートもないまま終わっていきました。
確かにジェイソン・ステイサムのアクションは1級品ですし、物語もテンポよく進みます。
キャラクターにもそれぞれ個性があって、掛け合いは軽口の交じる、気持ちのいいものでもありました。
ですが、如何せんジェイソン・ステイサムのアクション頼り、テンポが良すぎるあまり引っかかる部分も少なく、またキャラクターの個性も典型的なものに終始していて、常にどこかにある既視感からか鑑賞中ずっと物足りなさを感じ続けていました。
系譜をなぞるという行為自体は必要で、なぞられてきたからこそまた新しい面白いものが生まれるサイクルができている訳ですが、本作は既存の枠組みからそれほどどころかほぼ全くはみ出ていかず、それをジェイソン・ステイサムで誤魔化そうとした感が否めなく、もはや馬鹿にされているような感覚すらあった気がします。
結局のブツの正体さえ、今の潮流と言えばそう言えなくもないですが、それを扱った作品でより優れたものも多い中で、引っ張って引っ張ってこれかと思うと正直期待外れでしかなかったです。
総じて、想像したハードルの遥か斜め下をいく、量産型スパイミッション作品でした!