汽笛の音で目を覚ますさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

FUNAN フナン(2018年製作の映画)

3.5

革命によって都市から強制退去しなくてはいけなくなった一家の物語。タイトルのフナンとは、かつて現在のカンボジアやベトナム南部に存在していた国家、扶南国のこと。

ポル・ポトによるクメール・ルージュの支配
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キューブリックに魅せられた男(2017年製作の映画)

3.8

俳優としての自身のキャリアを捨ててまでキューブリックに尽くした、レオン・ヴィターリのドキュメンタリー映画。

「キューブリックに魅せたれた男」というタイトルは確かに分かりやすいけど、原題は「Filmw
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キューブリックに愛された男(2016年製作の映画)

3.4

キューブリックの専属運転手を30年にもわたり務めたエミリオ・ダレッサンドロに焦点を当てた、イタリアのドキュメンタリー映画。

実際にエミリオの口からキューブリックとの様々なエピソードが語られている。
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感染家族(2018年製作の映画)

3.3

そんなバカな感満載の韓国のゾンビコメディ映画。

あんまり見たことないような斬新なゾンビの使い方をしていて、ツッコミどころは多いものの、なかなか面白かった。

ただ、中盤以降はちょっとお約束感が強くな
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ブラック・ドッグ(1998年製作の映画)

3.0

執行猶予中の運び屋と武装集団のバトルを中心に描いた、カーアクションや銃撃戦が満載なB級アクション映画。

展開は非常にアメリカ的で、腑に落ちない部分は多いけど、アクションのシーンだけで言えば見応えはか
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

4.6

広大な牧草地帯を舞台に、青年同士の恋愛模様を描いた作品で、英国版『ブロークバック・マウンテン』とも言われている映画。

とりあえず、気付いたらめっちゃ泣いてた。

主人公に対して、序盤はあまり好感度が
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ロリータ(1997年製作の映画)

2.6

いわゆるロリコンの語源になった小説が原作で、2度目の映画化作品。

おそらく1度目のスタンリー・キューブリックが撮った作品のほうが有名だと思うけど、こちらのほうが比較的原作に忠実とのこと。

内容が内
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昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.8

「ナポリのアデリーナ」「ミラノのアンナ」
「ローマのマーラ」と3つの都市を舞台にしたオムニバス形式のコメディ映画。

どのドラマもソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニがメインであることには変
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

3.4

奇才デヴィッド・リンチの長編デビュー作で、主にカルト映画に分類されることの多い作品。

1977年の作品ながらモノクロ。それでいて、不気味でシュールな、ちょっとグロテスクな映像が続くため、かなり独特な
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無ケーカクの命中男/ノックトアップ(2007年製作の映画)

3.8

原題は「Knocked Up」。アメリカのスラングで妊娠させる的な意味合いで、主に「できちゃった」というニュアンスで使われる言葉。そのタイトルのまんま、酔った勢いで一夜を共にしたら、妊娠してしまうor>>続きを読む

KOKORO(2016年製作の映画)

1.7

日本が舞台のフランス映画。主演こそイザベル・カレだけど、それ以外の主要なキャストは國村隼や門脇麦などの日本の実力派俳優たちが脇を固めている。

そのおかげで淡々としつつも、全体的に説得力のある映像に仕
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奇跡のシンフォニー(2007年製作の映画)

4.0

複雑な事情により孤児になった少年と、自分の子供が死んだと思ってる親、離れ離れになった親子が音楽によって導かれていくお話。

主演は『チャーリーとチョコレート工場』のチャーリー役だったフレディ・ハイモア
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帰ってきたムッソリーニ(2018年製作の映画)

2.0

『帰ってきたヒトラー』のムッソリーニ版。現代に蘇ったムッソリーニが再びイタリアを支配しようとするブラックコメディ。

多少のオリジナリティはあるかと思ったけど、ヒトラーをムッソリーニに置き換えただけで
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いつだってやめられる 闘う名誉教授たち(2017年製作の映画)

4.1

イタリアの社会派コメディ映画『いつだってやめられる』シリーズ第3作目の最終章となる作品。

このシリーズは全ての作品がきちんと繋がっていて、作品を跨いで多くの伏線があるため、1・2・3といっき見するの
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いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

うわー、これは予想外だった。なんだよこれ。めちゃくちゃおもしれーじゃん。

『いつだってやめられる』シリーズ第2作で、前作の終わりのプロットをこれでもかというほどに活かした始まり方をしてて、それだけで
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いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

3.8

大学教授たちが持ち前の頭脳を駆使して、上物の麻薬を売り捌くギャングになるお話。

正直、設定はブレイキング・バッド味があるけど、これはコメディの要素が強いから、不思議と似てるとは思わなかった。

ちな
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

4.0

当時アメリカ最高齢の女性最高裁判事であった、ルース・ベイダー・ギンズバーグのドキュメンタリー映画。

恥ずかしながら、この映画を見るまでRBGのことは名前しか聞いたことがなかったから、ちょっと置いてい
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(2023年製作の映画)

2.9

北野武自身による同名小説が原作で、脚本・編集・監督・主演のすべてが北野武という、北野武のエッセンスをこれでもかと堪能できる一作。

特に今回はオフィス北野(現・TAP)も関わってないため、ある意味では
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シールド(2021年製作の映画)

3.4

パンデミックの世界が舞台のショートフィルム。

シールドというタイトルは物質的な意味はもちろんだけど、心理的な意味も大きい。

人を信じれるかどうかの話ではあるんだけど、そりゃこんな世界になってしまえ
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エルフと不思議な猫(2019年製作の映画)

2.9

シングルマザーの母と娘が引っ越した先は、いたずらエルフが住む家だったという子供向けのロシアのコメディファンタジー。

展開的に子供と猫以外はちょっと好きになるのは自分には難しかったけど、ほどよく分かり
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ネイチャー(2013年製作の映画)

3.8

BBCが当時としては最先端の3D映像技術を駆使して作ったネイチャー・ドキュメンタリー。

当時、映画館で見た。ただ、内容うんぬんよりも家族がみんな絶賛大ヒット中の『アナ雪』を見てる中、1人だけ別行動を
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イズント・シー・グレート(2000年製作の映画)

3.6

売れない女優が自暴自棄になるも、彼女に惚れ込んでいるエージェントと出会って、自信を取り戻して、誰もが知る有名人になるまでを描いた実話ベースの物語り。

とはいえ、雰囲気的にはコメディ風味が強いので、実
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レンフィールド(2023年製作の映画)

4.3

ニコラス・ケイジが悪いドラキュラ役を演じた、スプラッター系ホラーコメディ映画。

主役はニコラス違いでニコラス・ホルトなんだけど、個人的にはニコラス・ホルトが演じたキャラクターの中で、このレンフィール
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八月の朝(2014年製作の映画)

2.8

父とまだ幼い娘の最後の時間を描いた9分ほどのショートフィルム。

子供にとって、この時間がいい思い出になればいいなと思いつつも、状況を鑑みるに、多分親父が何かやらかしてこうなっているような気がするのは
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おくりびと(2008年製作の映画)

4.1

言わずと知れた日本初のアカデミー賞外国語映画賞作品。納棺師という職業は、外国人の目にはさぞ新鮮で神聖に見えたのでしょうね。

日本人としては、そこまで大袈裟に捉えることはできないけど、これぞ古き良き日
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

4.6

「Facebook」の設立から、それに伴う控訴の過程を描いたアメリカの伝記ドラマ映画。

内容的にこれをどう面白くするんだろうと思ってて、今まで見てなかった作品。見た結果、ちゃんと面白くて、ちょっとデ
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アンコール!!(2012年製作の映画)

4.0

ポップスやロックを歌う老人合唱団を舞台にした、無口な頑固おじいが主役のイギリスの音楽コメディ映画。

劇的なストーリー展開はないんだけど、登場人物の1人ひとりにちゃんと感情移入できて、最後には温かい気
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アクト・オブ・キリング オリジナル全長版(2012年製作の映画)

2.5

『アクト・オブ・キリング』の全長版で、劇場公開版に40分以上の未公開映像が追加されている。実はこっちを先に見た。

追加されている映像としては、政府が作ったプロパガンダ映画の映像や、虐殺の加害者のプラ
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アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)

3.8

1965年に実際にインドネシアで起こった共産主義者の大虐殺。その加害者たちに当時の殺しを映画として再現させる様子を撮ったドキュメンタリー。

まず加害者たちが皆、当時の殺しを武勇伝みたいに嬉々として語
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ICHI(2008年製作の映画)

2.1

『座頭市』の主人公を女性に置き換えたリメイク作品。

主演は綾瀬はるかで、メインキャストに大沢たかお。JINの黄金コンビだっただけに期待したものの、題材と演出、世界観とストーリーが噛み合ってない気がし
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美女と野獣(2014年製作の映画)

3.4

フランスの『美女と野獣』の実写版。展開的には野獣の過去にフォーカスが当たっているので、一般人がイメージする『美女と野獣』とは少し印象が違うかもしれない。

あと、ちょっとお互いに好きになる要素が薄い気
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カラスの親指(2012年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

早々にまひろとテツは親子だと勘づいたけど、グルではなかったのが意外だった。まさかこんなほっこりエンドとは…。

終始ちょうどいい伏線と謎解き要素。好みの展開も多くて、普通に面白かった。ちょっと長いけど
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.6

映画好きとして、いい加減見ないとと思ってたけど、今さらながら鑑賞。いやはや面白かった。

よく話題にのぼることの多い映画で、中途半端に情報を知っていたから、ちゃんと楽しめるか不安だったけど、とんだ杞憂
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アルティメット(2004年製作の映画)

3.4

CGやスタントマン一切なしのパルクールを主軸にしたアクションが見どころのフランス映画。

制作と脚本にリュック・ベッソンが入っており、世界観や展開はTAXIやトランスポーター方向でのリュック・ベッソン
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.9

「伝説の討論」として今なお語り継がれている 1969年にあった、三島由紀夫と東大全共闘の討論会のドキュメンタリー。

実際にあの場にいた人たちや三島由紀夫と関係の深い人たちのインタビュー映像も交えてい
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どろろ(2007年製作の映画)

3.5

妻夫木聡と柴咲コウ主演の魑魅魍魎がたくさん出てくるジャパニーズ・ファンタジー。原作は言わずもがな手塚治虫の『どろろ』。

特撮っぽい映像は時代を感じるものの、手塚治虫の原作をまったく知らないからか、普
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