森見登美彦の大ファンです。と言いつつこの作品は原作未読です。
かなり森見ワールドな話だった。毎日勉強して偉くなってやろうなどと殊勝な心がけを持ちながら、おっぱいをこよなく愛するアオヤマくん。きっとバ>>続きを読む
テレンス・マリックが描く宇宙の誕生と地球の歩み。
テレンス・マリックという人は、個人的に世界で最も美しい映像を撮る人だと思っているんですが、そんな人が世界中の絶景を回って、更にケイト・ブランシェットの>>続きを読む
少年時代の友達や冒険は唯一無二のかけがえのないもので、大人になってからの友達や経験とは違った価値があるのだと思う。子供特有の勇気、愚かさ、無邪気さ、全てを肯定して、我々にその価値を教えてくれるのがこの>>続きを読む
小林監督の初監督作品。やりたい放題である。
警察が頼りないから自警団気取りのヤンキー、万引きするヤンキー、ヤンキーだらけだ!
富士宮を舞台にヤンキー同士の争いを描く短い映画だが、差別されるゆとり世代>>続きを読む
試写にて鑑賞させていただきました。
ウィルソン・イップ監督とサモ・ハン・キンポーの生み出すアクションシーンが素晴らしく、目が釘付け。ストーリーも最後まで想像を裏切る展開の連続で、ラストまで息を呑むこ>>続きを読む
『アニー・ホール』はウディ・アレンの自伝的恋愛映画だ。実生活でもカップルだったウディ・アレンとダイアン・キートンが主演を務め、アレンが大好きだったベルイマンやフェリーニからの影響が顕著だ。
主人公が観>>続きを読む
今まで観たホラー映画の中でも最も怖かった作品。観るのは今回で3回目なのだが、全く恐怖が薄れない。
トビー・フーパーの演出が本当に素晴らしく、終始ずっと怖い。レザーフェイスが扉からヌッと出てくるシーン>>続きを読む
ミルクや海や蜘蛛など見事なまでに象徴的な物を画面の中に散りばめた作品。
『冬の光』『沈黙』と共に神の沈黙3部作の1つであり、父との確執や神への不信感と不在への確信が言葉ではなく、映像によって描かれて>>続きを読む
不気味な異国の薄気味悪いホテルにて、この世に存在しない言語(フィン・ウゴル語系か?)を話すホテルマン、彼の見せる不気味な死体の写真、ホテルに滞在する小人症の芸人たち、街をのっそのっそと闊歩する戦車。>>続きを読む
父親との関係(今作では母親に置き換わってはいるが)や自分とは何者かという普遍的な問いなどベルイマンらしいテーマを扱った作品。
自分を守るために相手を出し抜こうと母娘の醜い冷戦が爆発してからの演技バト>>続きを読む
ベルイマン映画祭にて。
うーん、困った、これはよく分からない。
ただ真っ赤な家がデヴィッド・リンチに影響を与えているとは聞いていたけど、それは確かにそうだなと思った。
「叫びもささやきも、かくして>>続きを読む
もうピクサーには絶対的な信頼を抱いているのだが、今回も素晴らしい映画だった。
『ウォッチメン』におけるヒーローと社会の軋轢を、消費社会への反動というテーマも込めて描いた。子供も大人も楽しめる映画だ。>>続きを読む
リンクレイターと言えば『6歳のボクが大人になるまで』が有名だから、配給会社がそれに被っているともいないとも言えない中途半端な邦題をつけたあたりが残念だが、素晴らしい作品だ。
中年のロードムービーであ>>続きを読む
トリュフォーが高く評価されるきっかけとなった作品。これほどストレートに心に響く題名の作品もなかなかないだろう。
子供の苦しみや悩みを大人は判ってくれない。かつて自分も子供だったにも関わらず、大人はあ>>続きを読む
岩井俊二監督の作品の中では一際軽いタッチの作品だが、花とアリスという2人の主人公を通して、『リリイ・シュシュのすべて』に通ずる思春期特有の虚無感、滑稽さが垣間見える、やっぱり岩井作品な作品。
蒼井優>>続きを読む
『ジェイコブス・ラダー』や『インターステラー』、『ミスター・ノーバディ』に影響を与えたであろうカート・ヴォネガットの傑作小説の映画化。
4次元宇宙では時間軸の移動が可能であるため、過去も現在も未来も>>続きを読む
市民的勇気とは何か、絶対的な悪に対して行動を起こすとはどういう事かについて考えるには最適な作品だ。
国民を守るための国家が国民を殺している場合、それに立ち向かうというのは容易なことではないし、実際に>>続きを読む
素晴らしい!
仕事にしか興味がない夫と構ってもらいたい奥さんのホラーでありコメディな駆け引きが、PTAの素晴らしい演出によって芸術的な映像美を生み出した。
屋敷に住む幽霊というありきたりな設定であり>>続きを読む
近所のTSUTAYAになく、今回初トリュフォー。
明るくウキウキした前半から、どんどん暗い話になっていく。
トリュフォーが描こうとしたのは女性の在り方。誰の所有物でもない、自由な女性の姿。男装で走り>>続きを読む
これ結構挑戦的だなと思ったんですが、上手くいかなかったと思います。
学校からほとんど出ないし、心情がすごく分かりづらく描いてる。これは山田監督の前作『聲の形』と同じ。こういう映画を撮ろうという姿勢が>>続きを読む
この辛い社会で人はどう生きるのか、なぜ生きるのかに迫った作品。
主人公が成長し、つまらない人間と同じ道を歩んでいくんじゃないかという不安を、成長しているソフィアの街並みに重ねているあたりはとても美し>>続きを読む
幽霊のように生きる女の子と生き生きと死んでいる亡霊たちを描いた作品。ポップな作品で非常に面白いし、個人的に主人公と高校時代の自分に重なる部分が多かったため、結構楽しめた。
主人公は幼い頃に父が死に、>>続きを読む
命とは何か、人間とは何かという『ブレードランナー』的なテーマを内包し、情報の海から産まれたものの子孫の繁栄という『ブレードランナー2049』にも繋がるモチーフを用いている恐ろしい作品だ。
アンドロイ>>続きを読む
3作目までは好きだったが、前作が全く好きになれず、ローグ・ネイションは劇場で観なかった。
でも思いの外楽しかった。アクションはすごい力も入れているし、ストーリーも悪くない。サイモン・ペッグの魅力が爆発>>続きを読む
もう最近どの邦画のレビューでも同じこと言ってると思うけど、説明セリフで全部説明して「はい、皆さん、せーの泣け!」みたいな脚本、演出はいい加減やめた方がいいですよ。目の肥えた映画ファンやちょっとメディア>>続きを読む
ザ・ジャパニーズクソ映画を絵に描いたような作品。
こういう作品には僕は本当にイライラさせられる。
「はい!皆さんここで泣いてくださーい、ここ泣くとこですよー」ってな感じのムカつくお涙頂戴演出、全てを>>続きを読む
これ地雷だろ、絶対クソ!って期待を下げまくって観に行ったら、そんなに悪くなかったです。アクションシーンは結構いいし、話は上手くまとまってた。
原作読んでる人なら分かると思うけど、死神代行編って1番最初>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
一本の映画としては非常に面白い。町山さんの言うように正統的なフィルムノワールであり、西部劇であり、スターウォーズの世界にマカロニウェスタンの要素を実に上手く溶け込ませた新境地。
でもこの映画は根本的>>続きを読む
小さな女の子モモが、時間を奪っていく灰色の男たちから友達を救っていくミヒャエル・エンデの傑作児童文学の映画化。
エンデ自身も本人役でカメオ出演しています!
資本家や経営者を象徴するであろう灰色の男た>>続きを読む
アイスランドの美しい自然をバックに、少年少女の揺れる想いと自己の不安定さによる葛藤が、心を揺さぶる。解放的な自然とは対照的に、人々の閉鎖的で歪んだ心が醜い。世界一差別のない国を通して人間の本質が垣間見>>続きを読む
国威発揚のプロパガンダ映画であり、軍国主義と人種的偏見に溢れている不愉快な映画だったが、戦時中の日本のアニメーション技術の高さに驚く。この時代はウォルト・ディズニーが『白雪姫』や『ピノキオ』が作ってい>>続きを読む
ブニュエルの映画は『皆殺しの天使』も『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』もあまり好きなれなかったが、これは面白かった。女性の性について描いているが、男性優位でもなく、かなり真摯に描いているのではないかと思>>続きを読む
同僚を陥れて出世を目論む男が、ドラッグとセックスに溺れて身を滅ぼすコメディー。
何がすごいってマカヴォイの演技ですよ。ナルニア国でタムナスさんやってた男が、汚職警官に、多重人格者に、プロフェッサーX>>続きを読む
蚕という社会のために消費されることを目的とした命のもつ象徴性に、若干24歳の枝優花監督の思春期の孤独感が表現されている。
社会や他者への不信感が蚕に、自己の光と影、理想と現実が2人の少女に投影されてい>>続きを読む
吃音症のため声を出せない志乃ちゃんを主人公に高校生の情動の揺れ動きを敏感に捉えた秀作。
吃音症のために人付き合いが出来ない志乃ちゃんだけではなく、心を閉ざして人と付き合おうとしない女子や自己紹介で趣>>続きを読む