CHEBUNBUNさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ハムレット(1948年製作の映画)

3.0

【演劇の拡張としての階段】
『Grand Theft Hamlet』に備えて、ローレンス・オリヴィエ版『ハムレット』を再観した。高校時代のときに、英語の授業でシェイクスピアを扱っていた絡みで観たことは
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ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-(2025年製作の映画)

5.0

【ついにインタラクティブ型映画体験と対峙】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=0TJ2RAHvowQ&t=1158s

2025年2月21日(金)より公開となっ
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Grand Theft Hamlet(原題)(2024年製作の映画)

4.0

【混沌の中で秩序ある混沌を探して】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=3sLijp1E3wU

近年、映画のギミックとしてゲーム画面が用いられるケースが増えてい
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.2

【映画と美術#21『ブルータリスト』安息の地を求めるユダヤ人像】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=BfVd5Rxeriw

※フルの批評は有料noteにて▽
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ジャングルのけもの(2023年製作の映画)

3.5

【「あれ」を待ちながら】
観逃していた『ジャングルのけもの』がプライム・ビデオにて配信されていたので観た。じつはベルトラン・ボネロ『けものがいる』と同じヘンリー・ジェームズの「密林の獣」の映画化となっ
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スイート・イースト 不思議の国のリリアン(2023年製作の映画)

1.5

【ポストA24的なにか】
サフディ兄弟の撮影で知られているショーン・プライス・ウィリアムズ長編デビュー作。撮影監督による長編デビュー作は昨年の『Eephus』の例があるので打率が良いだろう。しかもカン
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ゴーギャン タヒチ、楽園への旅(2017年製作の映画)

2.0

【オリエンタリズムに染まる】
ゴーギャンがゴッホと共同生活し、その中で決別。最終的にゴッホが耳を切り落とした事件は有名である。ゴーギャンはマルティニーク島やタヒチでインスピレーションを受けていることか
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Broken Rage(2024年製作の映画)

3.7

【その武、滑稽につき】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=Wf9YLRaTm3A

昨年のヴェネツィア国際映画祭に選出された北野武中編映画『Broken Rag
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セプテンバー5(2024年製作の映画)

3.2

【今、それをやる感はあるのだが】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=77YwJtr9HP8&t=186s

第97回アカデミー賞にて脚本賞にノミネートされている
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砂時計(1973年製作の映画)

4.5

【廃墟と夢の構造について】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=mPkAYxElWTY&t=221s

先日、シアター・イメージフォーラムで『ハイパーボリア人』を
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モデル連続殺人!(1963年製作の映画)

3.0

【】
ドぎつい人工的なライティングって暗闇と合わせることで輝くなと。緑の光と闇によって生み出される何かがいる怖さ。一歩間違えればギャグになる覆面男がしっかり怖い堅実な映画であった。

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

1.5

【】
パルム・ドール受賞作は必ず観るようにしているものの、本作は厭な予感がして数年放置していた。いい加減観ようと触れたのだが、案の定目も当てられない作品であった。

露悪的な『タイタニック』によって主
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カノア 恥ずべき事件の記憶(1976年製作の映画)

4.5

【遅効性の《音》と恐怖について】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=v_IHaYHsHyY&t=545s

国立映画アーカイブにて開催された特集「メキシコ映画の
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ガール・ウィズ・ニードル(2024年製作の映画)

3.0

【『工場の出口』の反復について】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=aL-o9pFoNBQ&t=281s

第97回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた
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ル・コルビュジエの家(2009年製作の映画)

2.5

【機能的に機能不全】
「住宅は住むための機械である」

このような名言を遺し、近代建築の基礎を築き上げたル・コルビュジエ。2016年には7大陸17ものの作品が世界遺産に登録された。確かに、彼は

・ピ
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アレックス 196とピンクの砂浜(2023年製作の映画)

2.0

【】
最近、フランスではネトゲを題材にした作品が増えているなと思いつつ、本作はヴァーチャルでの繋がり描写が弱く面白さを見出せなかった。

あの夜(2023年製作の映画)

-

【】
MyFFFで観たのだが、このアプローチって結構危険なんじゃないかなと思い評価保留。

名前のノート(2023年製作の映画)

4.0

【記録の足掻き】
ノートに文章が刻まれて消えるを繰り返す運動を通じて、歴史の中でかき消された者たちの声を浮かび上がらせようとする試み。恵比寿映像祭あたりで上映されそうなコンセプトアートであった。

ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

3.7

【虚実曖昧さとしてのストップモーションアニメ】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=3Rk6nW5SzaI&t=252s

『オオカミの家』で一躍注目されたクリス
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

3.7

【本質的に結びつける『惑星ソラリス』について】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=ZI25XdzkXwA&t=24s

最近、映画館へ行くとタイムトラベル系の作
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映画を愛する君へ(2024年製作の映画)

1.0

【有害なノスタル自慰】
アルノー・デプレシャンの新作『映画を愛する君へ』、タイトルからして厭な予感がしていたのですが、先日参加した映画呑み部で『SHOAH』の話をしているよと聞いてしまったもんだから観
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オーダー(2024年製作の映画)

2.5

【背中で語るということ】
第81回ヴェネツィア国際映画祭コンペティションに選出されたジャスティン・カーゼル新作『オーダー』が配信されたので観た。マイケル・マン印の作品であったが、個人的には背中の扱いに
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Rumours(原題)(2024年製作の映画)

3.0

【G7サミット開いたら巨大な脳とエンカウント】
ガイ・マディン&ジョンソン兄弟の新作『Rumours』のブルーレイを入手したので観た。ガイ・マディンは教え子であるジョンソン兄弟と制作した『The Fo
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リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

4.5

【情報の羅列に埋もれた痛みについて】
ジェシー・アイゼンバーグ長編2作目『リアル・ペイン 心の旅』を観た。東京国際映画祭の時にいかにもアカデミー賞狙ってますよ感で選出されていたものの、イマイチノミネー
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アイス・ストーム(1997年製作の映画)

2.5

【】
※アップし忘れていた数年前の短評

まさかの『ファンタスティック・フォー』から家族論を語っていくタイプで、やたらとその考察を軸に据えようとしているのが面白い。だったら『ハルク』じゃなくて『ファン
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メイクアガール(2025年製作の映画)

3.5

【「彼女を作る」言説について】
動画版▼
https://m.youtube.com/watch?v=_Z28B-vdY4E&t=26s

2025年も引き続きアニメ映画に面白い発見があると感じている
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The Second Act(英題)(2024年製作の映画)

2.5

【カンタン・デュピューは『カメラを止めるな!』をやりたい】
カンタン・デュピュー新作『The Second Act』がMUBIで配信されていたので観た。近年のカンタン・デュピューのメタ演劇系とは相性が
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ベルサイユのばら(2025年製作の映画)

4.0

【オスカルに惚れた】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=gKlcJRk6McM&t=10s

池田理代子の同名マンガが長編アニメ映画として突如公開した。わたしは
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ザ・ルーム・ネクスト・ドア(2024年製作の映画)

2.5

【静謐な死がノイズに汚染】
私がイマイチピンと来ない監督にペドロ・アルモドバルがいる。インテリアやファッションはおしゃれだけれども、内容が毎回刺さらなくて苦しまされている。最新作『ザ・ルーム・ネクスト
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You Burn Me(英題)(2024年製作の映画)

4.5

【映画より本人が面白過ぎた件】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=fqixiOvu9uw&t=355s

テキストを読む、印象に残ったものを集めていく。これは時
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クィア/QUEER(2024年製作の映画)

1.5

【ルカ・グァダニーノのウィリアム・バロウズ像解釈不一致】
動画版▼
https://m.youtube.com/watch?v=ZnkvuuEEeuA

第81回ヴェネツィア国際映画祭にて上映されたル
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まじめな仕事(2023年製作の映画)

3.8

【学級崩壊寸前な教室で】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=8l9tRP0bu3c

MyFFFにてトマ・リルティ監督新作『まじめな仕事』を観た。トマ・リルティ
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ソラリス(2002年製作の映画)

1.0

【マンスプミソジニーおじさんの憂鬱】
森泉岳土がスタニスワフ・レム「ソラリスの陽のもとに」をコミカライズした。週末は、漫画とタルコフスキー版を観て比較動画を作ったわけだが、念のためソダーバーグ版も再観
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教授と美女(1941年製作の映画)

3.8

【「ゲーテはすべてを言った」で引用されるのも納得】
先日、芥川賞を受賞した「ゲーテはすべてを言った」を読んだ。23歳とは思えぬ重厚感あふれる文学・哲学の引用を通じた「名言論」に圧倒されたわけだが、実は
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臨死(1989年製作の映画)

3.8

【終末医療解体新書】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=yzICnLUk03w&t=5s

アテネ・フランセのフレデリック・ワイズマン特集で念願の『臨死』を観た
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夢見る人(2023年製作の映画)

4.0

【変則ダグラス・サーク、ミューズ置換】
2025年1月17日(金)よりマイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルが開催されている。今年のラインナップは例年と比べ豪華となっており、何よりも”L’homme
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