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『アノマリサ』鑑賞。アノマリーなリサでアノマリサ。他とは違うという意味を持つ単語アノマリー。主人公ストーンは妻子を持ち、経済学者として大きな成功を収めていたにも関わらず、漠然とした不安を抱えていた。そ>>続きを読む
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『ミューズアカデミー』鑑賞。バルセロナ大学の文献学部で教えられるピント教授の考えるミューズの存在。ピント教授は、愛こそ最も高貴な情熱であると語り、その最も重要な要素が「音楽(music)」と「詩歌の美>>続きを読む
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『The NET 網に囚われた男』鑑賞。キム・ギドク監督が脚本を担当した『レッド・ファミリー』は観たけど、監督作品は意外と初。舟のエンジンの故障で北朝鮮の漁師ナム・チョルが韓国へと流されて脱北者として>>続きを読む
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『雨月物語』鑑賞。大学の講義で紹介されて以来、ずっと観たかった名作。溝口健二・増村保造の映画祭で上映されていたので劇場で鑑賞。よく引き合いに出される長回しのカットが非常に緻密に構成されていて感動。冒頭>>続きを読む
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『ベイマックス』鑑賞。2017年の映画初めは実家の録画で。日本も舞台になっているということでも話題になっていたが、何となく間違った日本イメージになってないかというのが気になった。黒人キャラのアダ名がワ>>続きを読む
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『銀河鉄道999』鑑賞。日本を代表する作品ということで、基礎知識として観ようと決意。若造なので知らないことばかりだった。メーテルが機械だったのだとか、鉄郎のお母さんがメーテルと同じ見た目だったのだとか>>続きを読む
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『銀河鉄道999』鑑賞。日本を代表する作品ということで、基礎知識として観ようと決意。若造なので知らないことばかりだった。メーテルが機械だったのだとか、鉄郎のお母さんがメーテルと同じ見た目だったのだとか>>続きを読む
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『銀河鉄道999』シリーズ鑑賞。日本を代表する作品ということで、基礎知識として観ようと決意。若造なので知らないことばかりだった。メーテルが機械だったのだとか、鉄郎のお母さんがメーテルと同じ見た目だった>>続きを読む
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『チリの闘い』鑑賞。アジェンデ政権でのブルジョワジーを中心とした右派の動向を描きつつ、ピノチェト政権の成立までを、「ブルジョワジーの叛乱」「クーデター」「民衆の力」の三部で構成され作品。リアリティのあ>>続きを読む
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『こころに剣士を』鑑賞。邦題にセンスの無さが感じられるが、でも要するにこういうことだっていう総括にはなっている。元兵士かつフェンシング選手のエンデルがエストニアの田舎の学校で身を隠すも、フェンシング部>>続きを読む
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『アズミ・ハルコは行方不明』鑑賞。男性に何かしらの被害を受けた女性たちの物語を、時系列をバラバラにコラージュしたような作品。コラージュの仕方が割と支離滅裂で、観客が行方不明になってしまいそうだ。付き合>>続きを読む
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『ニーゼと光のアトリエ』鑑賞。昨年のTIFFグランプリ作品。精神病患者の治療を非人道的に行なっていた戦後精神医療(ヒトの社会性を担保する前頭葉を切除するロボトミー手術が引き合いに出される)の中にありな>>続きを読む
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『海賊と呼ばれた男』鑑賞。原作は出光興産の創始者である出光佐三をモデルとした国岡鐵三の一代記。史実に基づいた物語は、ノンフィクションであるが故の緊張感があり、ドキュメンタリーのように目が離せない。特に>>続きを読む
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『淵に立つ』鑑賞。非常に見応えのある人間ドラマ。冒頭のメトロノームによるタイトルクレジットから既に秀逸。浅野忠信の奇妙な礼儀正しさによる不気味さが、平穏な家庭を崩壊させていく。河原で静かにキレたシーン>>続きを読む
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『ダーク・シャドウ』鑑賞。ティムバートン作品だからという理由で観たものの、ダークファンタジーとしてちゃんとしたものを作りたかったのか、ブラックコメディ的な切り口で攻めたかったのか、最後までよくわからな>>続きを読む
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『灼熱』鑑賞。三つの時代(1991/2001/2011)の愛を通じて描かれるセルビア人とクロアチア人の関係性の物語。2011年になってもなお残る確執に迫った意欲作だ。全ての時代の愛で共通の俳優を登用(>>続きを読む
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『シング・ストリート 未来へのうた』鑑賞。ジョン・カーニーは『はじまりのうた』以来だけど、前作の方が好きだったかな。ラフィナに魅せられたコナーの青春物語。不仲な両親のもと、父親の失業で転校を余儀なくさ>>続きを読む
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『海よりもまだ深く』鑑賞。「こんなはずじゃなかった」を生きる大人たちの群像劇。俳優陣がべらぼうに良かった。阿部寛演じる良多が息子の野球を秘密裏に観戦するまでの時間が長く、ゆったり心地よいテンポで進む。>>続きを読む
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『ネクター』鑑賞。僅か18分間でこれほど強烈な映像体験をさせてくれる衝撃。最早これは映画ではなく、ビデオアートの領域ではないか。冒頭のミツバチのカットが、7人の女性の儀式に収斂し、そして最後林立するマ>>続きを読む
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『エヴォリューション』鑑賞。閉鎖された海岸のコミューンにおける、美少年への人体実験。吸盤を持つ人ならざる女性たちに、人間と水棲生物の間の子を「少年たちが」孕ませられる世界観は、よりグロテスクなものを追>>続きを読む
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『苦い銭』鑑賞。鄙の個人衣料工場経営者に焦点を当て、中国の一つの側面を捉えた作品。ワン・ビン監督の作品は『収容病棟』以来だったが、前作の方が好みだった。閉鎖された病棟の回廊を延々と回り続けるシーンなど>>続きを読む
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『エグジール』鑑賞。エグジールの意味は「亡命」という意味で、クメールルージュを体験した監督が、カンボジアからフランスへ亡命するまでの心境の変化を描写した作品。実際は主人公がある空間で生活をしながら、ク>>続きを読む
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『イン・ザ・ヒーロー』鑑賞。暇つぶしで観たんだがこれが意外と面白かった。姿の見えないスタントマンに焦点を当てた、特撮文化の根付く日本ならではのテーマ。日本に数多いる黒子役に対する力強いメッセージは、多>>続きを読む
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『オリーブの山』鑑賞。ユダヤ人墓地で暮らす、イスラエルの厳格なユダヤ教徒、ツヴィアの家庭を舞台に、聖俗の観念を描いた作品。敬虔なユダヤ教徒であるはずのツヴィアが目にしたのは、ユダヤ人墓地でセックスする>>続きを読む
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『ザーヤンデルードの夜』鑑賞。本作は内容よりも、日本での上映までに辿ってきた道のりだけで感じ入るものがある。元々100分だった作品が検閲で63分に短縮され、それでもイスラム革命の理念に合わないとされて>>続きを読む
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『シザーハンズ』鑑賞。ティムバートンの色彩や世界観は好きだが、この作品は少しツッコミどころが多いのではないかと感じた。クリスマスプレゼントに人型の手を渡すぐらいなら最初から人の手で作ってやれよ博士……
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『普通の家族』鑑賞。フィルメックスコンペティション作品。演技、カメラワーク、構成、主題、いずれも非常にレベルが高かった。"ordinary"ということに拘った撮り方がこの作品の竜骨だろう。ストリートチ>>続きを読む
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『神水の中のナイフ』鑑賞。ペマ・ツェテン監督『タルロ』のプロデューサー、ワン・シュエポー監督のデビュー作。『タルロ』のプロデューサーという文句で書かれたら、どうしても『タルロ』と比べざるを得ない。しか>>続きを読む
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『私たち』鑑賞。原題の"The World of Us"が、まさに全てを物語っている。"Us"は恐らくいじめっ子グループのボナたちも含めた「私たち」だろう。学校における少女たちの世界は、大人が考えてい>>続きを読む
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『永い言い訳』鑑賞。自分の家族というものを知らない主人公の幸夫が、似た境遇の家族と過ごすことで自らの過ちと人生の在り方を見つめ直すヒューマンドラマ。
小説家としてデビューし、自己愛に塗れていた幸夫は、>>続きを読む