19世紀に活躍したフランスの小説家オノレ・ド・バルザックの「人間喜劇」から、一部を映像化した作品。
当時の大衆新聞が、金を得る為に情報操作やフェイクニュースに手を染め腐敗していく様子を描いている。前>>続きを読む
これは年齢や立場によって見え方が大きく変わる映画なのかもしれない。
子供を持つ親であれば経験があるはずの「自分の中身はまだ子供時代から成長していない」という焦りと「絶対的な大人に見えていた両親も、自>>続きを読む
これは予想外の収穫。時代劇と言えば「SHOGUN」みたいな大河ドラマよりも、本作のように町民文化を描く作品の方が好きな自分にとって、本作はがっつりストライクゾーン。冤罪によって郷を追われた武士(草彅剛>>続きを読む
原題は「幸福への権利」という意味。またまた日本の配給会社が、原題をかすりもしない邦題を付けてしまった。
老人がひとりで経営している古書店と、そこに訪れる人達の交流を描いた作品。最初に訪れるのはヒトラ>>続きを読む
福岡県の柳川を舞台に、中国人兄弟と、中国人女性1人の微妙な三角関係を描く。監督は中国出身の朝鮮族三世チャン・リュルである。
日本がロケ地なのに、中国人が撮影すると、いわゆる日本映画とは違う美しさを醸>>続きを読む
フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキによる「敗者三部作」と呼ばれる作品群の3作目。
警備会社に勤める青年が、街中で知り合った女性きっかけで犯罪に巻き込まれるという話で、前作に続いてサスペンス要素>>続きを読む
フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキによる「敗者三部作」と呼ばれる作品群の2作目。
これまでは、カウリスマキ作品では失業や貧困によって苦しい生活を送る人達を描く事が多かったが、今回は暴行事件がき>>続きを読む
フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキの過去作品レビューを再開。今回は2000年前後に公開された「敗者三部作」と呼ばれる作品群の一作目「浮き雲」である。
夫婦揃って職を失った2人の、その後の苦労や>>続きを読む
先日レビューした「シュリ」が1999年公開。そして同じく南北朝鮮問題を題材にした本作が2005年。この題材に限らずだけど、韓国映画が様々な実験を繰り返しながら(観客も含めて)着実に成長していた時代だっ>>続きを読む
平凡な主婦のテルマと、その友人ルイーズは、日常からの生活から解放されるべく週末のドライブ旅行に出かけるのだが、道中のライブハウスでテルマがレイプされそうになり、ルイーズが犯人を射殺してしまう。
「エ>>続きを読む
ラモーンズと言えば、1970年代のアメリカでキッスと並び大人気だったロックバンド。特にティーンからの支持が高く、バンド側もそこは重視していて、パンクでありながら曲調はポップ。バンドでコピーするにしても>>続きを読む
イランの映画監督アスガー・ファルハディによる2014年の作品。ずっと観たかったのだが、amazonプライムで配信されているのを見付けた。
4年間から別居していた夫婦が、正式な離婚手続きのために再会す>>続きを読む
タイに住む中国人一家を描いた作品で、原題は「誤殺」。不良高校生に睡眠薬を飲まされ暴行を受けた上、その様子を撮影した動画で脅された女子高生の娘と母親が、抵抗する際に誤って相手を殺してしまう。しかも、その>>続きを読む
「パリ、テキサス」の3年後に公開されたヴィム・ヴェンダースによるファンタジックな作品。レストア版にて鑑賞した。
本作の主人公は、何と天使である。彼らは人間の紳士の姿で高層建築物から、市井の人達の心の>>続きを読む
韓国オリジナル版のポスターには、1990年代当初の女性事務職では一般的だった制服姿の3人が描かれている。雑用係としてお茶くみや経理を担当しているからこそ見えてしまう会社の不正に対して、彼女達が声を上げ>>続きを読む
これまでにも刑事事件を題材にした映画のレビューで度々書いてきたけど、日本映画では被害者に共感する立場で描かれる作品が殆どであるのに対して、欧米では加害者の動機や心情を描く作品も見られるし、ましてや本作>>続きを読む
北欧の自然が多い町に住む少年達によるバンド「ロスバンド・イモターレ」が、ノルウェーで開催されるロック大会に出場する為にバスの旅に出る話。
仲の悪い両親を持つドラマーのグリム、音痴なのに自覚が無く、女>>続きを読む
1999年に大ヒットした韓国映画が、デジタル・リマスターで復活。何と今回の劇場公開と同じタイミングで配信も開始されている。
例によってプロジェクターの大画面で鑑賞したのだが、映像が現代の映画みたいに>>続きを読む
「素晴らしき航路」という意味を持つ原題を全くかすりもしない邦題。フランス版のオリジナル・ポスターにはタクシーのマークがしっかり描かれているのに、そのデザインを使わず、わざわざタイトルに「タクシー」のフ>>続きを読む
冒頭の、母親がボーを出産するシーン。ここで母親は産婦人科医に「今、子供を落としたわよね?」と詰め寄る様子がほぼ音声のみで挿入される。
発達障害の原因として、出産時の胎児の脳に対する損傷が関係している>>続きを読む
従兄弟の保釈金を警察官に奪われた元海兵隊員の男が、田舎町の腐敗警察に立ち向かう復讐劇。
分かり易く言えば「イコライザー」や「ジョン・ウィック」のような、こいつを怒らせたらとんでもない事になる系なのだ>>続きを読む
ポスターが象徴的だけど、監督と主演女優の距離が凄く近くにある感じが伝わってくる映画。
河合優実の才能に惚れ込んだ監督が、それを前面に出すための舞台を用意し、格闘技の試合に挑むような感覚で撮影されたの>>続きを読む
劇場公開当初、ポスターに惹かれたんだけど、上映期間が短く見られなかった作品。ようやくNetflixで配信が始まったので、早速鑑賞した。
東京オリンピックを控えた2019年を舞台に、衰退の一途を辿る成>>続きを読む
邦題問題は、内容に合っているかどうかではなく、原題と変えてしまうのは作者に対する冒涜でしかないという点に尽きる。本作の原題は「Hypnotic」=催眠術。それを何故か「DOMINO」に変更し、困った事>>続きを読む
おじさん好きで、年上男性とばかり付き合ってきた女性の話。そして、男の「手」に安心感を覚える女性の話でもある。父親に近い年齢の男性が好みの女性は実際いるし、本作で描かれているようにその背景に父親との関係>>続きを読む
つい先日も他のレビューで触れた通り、世界的に見られるようになってきた、難病や障害を持つ主人公が、似た境遇の人物と出会う設定の映画。今回は中国の作品だ。
腎臓病を患って人工透析で生き延びている少女リン>>続きを読む
ジャズ・プレイヤーとして成功を目指す青年達を描いた、漫画が原作のアニメ作品。作曲と演奏、更には演奏シーンの動画監修として、ジャズ・ピアニストの上原ひろみが参加しているのもポイントで、演奏シーンがとにか>>続きを読む
「くれなずめ」や「ちょっと思い出しただけ」でがっつり心をつかまれてしまった松居大悟監督による新作。
今回は何と言っても、映画初主演になる見上愛の魅力に尽きる。彼女が小学生の頃に入院先の病院でひと目惚>>続きを読む
人間の頭の中にある5つの感情を各々キャラクターとして描く。擬人化の鬼ピクサーによる実験作の第二弾。今回はシンパイ、ハズカシ、イイナー、ダリィの、4つの感情が新たに登場する。
冒頭から情報量が多いのは>>続きを読む
生まれた時から自分が死ぬ日(デスデイ)を知っている世界。何月何日かは分かっているけど、何歳のデスデイに死ぬかは分からない。だから、毎年のデスデイは日付が変わるまで祈るように暮らす事になる。
死がテー>>続きを読む
結婚した後、わずか5年で離婚した熟年男女が、卒業旅行で訪れたバリ島で現地のイケメンとスピード婚を決意した娘の結婚式を阻止すべく奮闘するコメディ。
日本でも、阿部寛と天海祐希辺りで似たような映画かドラ>>続きを読む
この邦題を見ただけでは絶対に手を出さないけど、古い映画なのにNetflixで配信が始まったのが気になって、取り合えず鑑賞。
1999年の作品という事で映像はやや古臭いのだが、優等生で利己的な女子高生>>続きを読む
会場を万博記念公園に移して開催されたサマーソニック大阪を2日間がっつり楽しんだ翌日に観たNetflixオリジナルのドキュメンタリー映画。完全に音楽モードになったままの僕の脳には、本作で聞こえる南米の音>>続きを読む
古くはオードリー・ヘプバーンの「麗しのサブリナ」に始まり、映画の世界では様々な女性がパリを訪れ、華麗に変身しているわけだが、初老の家政婦がパリに行く本作は、他とはちょっと違う。変身するのは主人公のハリ>>続きを読む
2024年8月から配信が始まったばかりのNetflixオリジナル韓国映画。韓国を代表するファン・ジョンミンとヨム・ジョンアが夫婦役で登場。
犯罪捜査隊エースの妻(ヨム・ジョンア)と、幼稚園のバス運転>>続きを読む
つい先日も、他の映画のレビューで「難病や障害を持つ主人公に同じ境遇の人物と出会わせる設定は海外の作品に多く、名作も多い」と書いたのだが、本作は日本映画にしては珍しく、まさにその手法を用いている。
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