QIさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

幻滅(2021年製作の映画)

3.8

“悪質な人間ほど高い席に座る”

原作はバルザックの『幻滅−メディア戦記』

19世紀前半のフランス

文学を愛する田舎の純朴な青年詩人が、成功を夢見て向かったパリで享楽的な貴族社会と政治的対立に翻弄
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

“正しいことを一つだけでも”

同名舞台劇の映画化作品
制作はA24

たった6人(実質的には5人)の演者がスタンダードサイズスクリーンの中で5日間の出来事を演じるワンシチュエーションドラマ

白鯨
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坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async(2017年製作の映画)

-

とうとうこの日が来てしまいました😢

それなりに心構えはできていたはずなのに…

R.I.P.

生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

“次の世代が受け継ぐべきもの”

数ある黒澤作品の中でも屈指の名作をリメイクすることがどれだけハードルが高いか

本作は『七人の侍』が『荒野の七人』にリメイクされたのとは全く違うアプローチ

時代背景
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

“ヤマアラシのジレンマ”

劇作家フローリアン・ゼレールの書き上げた家族三部作の一作

映画化され自身で監督を務めた『ファーザー』に続いて2度目の監督作品

ちなみにもう一作は『マザー』とのこと

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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

“ロンリー(じゃない)仮面ライダー🏍”

初代仮面ライダーはリアルタイムで夢中になった世代なのでウルトラマン同様、冷静になれませんが、まずは客観的な感想から

TV版の世界観とコミック版の世界観をベー
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オマージュ(2021年製作の映画)

3.7

“失われたものへのオマージュ”

ヒット作に恵まれない女性映画監督のジワン

仕事と家庭との両立もままならず、ストレスから健康を害してしまうという、まさに人生の手詰まり状態

そんな彼女にある女性映画
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.5

“手のひらの中の映画”

my favorite Film directorスティーブン・スピルバーグの半自伝的作品

物語の冒頭近く幼いスピルバーグ少年が自分で撮影した8mmフィルムを手のひらに映す
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.1

“天馬行空”

またまたA24がメタ満載かつ攻めに攻めた作品を作ってしまった😯

しばらくは「これ、何見せられてるの?」と思うほどのカオス状態😵

おまけにチョーくだらないwそれもとてもわかりやすいギ
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.6

“人間は浮かぶようにできているから”

最近はインパクトが強かったり、派手な作品が続いていたので、久しぶりに肩の力を抜いて映画を観ることができる時間がとても心地よかった😊

〈女優 有村架純〉

自分
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.2

“暗闇の中に光を見いだす”

監督 サム・メンデス
撮影 ロジャー・ディーキンス
編集 リー・スミス
制作 サーチライト・ピクチャーズ

良くない作品になる要素ゼロw

舞台は“海辺の映画館”エンパイ
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.9

“Quantum Wars”

㊗️Phase5開幕🎉

アントマンファミリー全員が大活躍

これまでのアントマンとはチョット違う世界を舞台に繰り広げられる家族愛に溢れた物語をとても楽しく観ることがで
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バビロン(2021年製作の映画)

4.5

“世界で最も魔法に満ちた場所”

これはまさに裏『ラ・ラ・ランド』

3時間超の時間を全く感じることなく完全にこの作品の世界観に飲み込まれてしまいました。

まず冒頭

『ドライブ・マイ・カー』並みに
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.8

“グレーも色の一つ🤍”

監督 フランソワ・オゾン

そして出演者に
ソフィー・マルソー
シャーロット・ランプリング
の名前を見て鑑賞

脳卒中で倒れたことをきっかけに、自らの人生を終わらせることを手
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

“niceなことは残らない?”

ある日突然親友から絶交を言い渡された主人公がわけも分からずオロオロするメタ満載の寓話的コメディ

そしてチョッピリホラー😱

コリン・ファレル
ブレンダン・グリーソン
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.8

“元祖 ハムレット”

ハムレットのモデルになったと言われている北欧伝説に登場するアムレートを主人公にした、『ライトハウス』のロバート・エガース監督による復讐劇アクション

『ライトハウス』の絵作りに
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天国にいちばん近い島(1984年製作の映画)

-

原田知世の父親役を演じた高橋幸宏

大林監督と出会い

そして今、彼のもとへ…

R.I.P.

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.3

“人生のサウンドトラック🎞️♬”

エンニオ・モリコーネ

彼の名を聞いて多くの人はジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』を思い出すかもしれませんが、自分がまず思い浮かべるのはマ
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.5

【12ヶ月のシネマリレー】

“Open the Door!”

初映画館詣はなんとなくお正月っぽいこの作品で(意味不明?w)

今ではありえないアカデミー賞9冠のベルトルッチ監督の名作を公開時ぶりに
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戦争と平和(1956年製作の映画)

3.8

“人生(命)を愛するということ”

今年最後のレビューはこの作品で

トルストイ原作の文芸超大作
(分厚い文庫本数冊を読むのにとても苦労した記憶がw)

何度もリバイバル公開がされていて自分も30年以
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空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)

3.5

【午前十時の映画祭】

“RODAN!THE FLYING MONSTER”

昨年の『モスラ』に続いて今年のゴゼジュウ特撮怪獣枠はこの作品

『ゴジラ』の2年後に作られた怪獣映画としては初のカラー作
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そばかす(2022年製作の映画)

3.9

“新しいシンデレラ”

三浦透子目的での鑑賞w

三浦が演じるのは人に恋愛感情を抱くことのない佳純

だからといって彼女は人とのコミニケーションが苦手というわけではなく、というよりとても社交的な女性
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

“16mmフィルムの奇跡🎞️”

今年観た数少ない日本映画の中でNo.1☝️

聴覚障害を持つ女性ボクサー、ケイコを演じる岸井ゆきの

おそらく彼女の代表作になるんじゃないかと思えるほど素晴らしかった
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

【午前十時の映画祭】

“山田五十鈴 vs F・マクドーマンド”

今年最初に観たのがコーエン『マクベス』
そして最後の月に黒澤『マクベス』

スクリーン鑑賞は初めてでしたが、4Kデジタルリマスターの
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.8

“必要なのはヒーローではなく守護者⚡”

DCEUあらためDCU12作目にして再スタートを目論んだ作品

正直あまり期待はしていませんでしたが、かなり楽しめました😊

ド派手なバトルシーン⚔️
お涙ち
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.6

“覚悟はあるか!🪓”

この作品を観ようと思った動機

A24作品 10%
デヴッド・ロウリー監督 10%
そして…
アリシア・ヴィキャンデル 80%w

原作があるようですが未読でも全然大丈夫

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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

4.3

“Phase4のエピローグ🎄”

『BP:ワカンダ・フォーエバー』後のチョッピリしんみりした気分を吹き飛ばしてくれるマーベルからの最高のクリスマスプレゼント🎁

マンティスとドラックスの空気読めない(
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バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

4.0

“幻想と記憶のパッチワーク”

イニャリトゥの新作をNetflix配信前に劇場鑑賞

こういう右脳映画は大好物🤤

冒頭から延々と続く映像は現実なのか?夢なのか?妄想なのか?

なんの脈絡もないかのよ
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.8

“Don't eat. Taste!”

ホラー弱者がアニャのお誘いを断れずに鑑賞w

…というか本作はホラーというよりも強烈なアイロニーが込められたブラックコメディ&サスペンス

そしてそのテーマ
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.5

“死は終わりではない”

オープニングからエンディングまで、そこには間違いなく、ティ・チャラそしてチャドウィック・ボーズマンがいました。

チャドウィックの死によって一時は制作中止も囁かれた本作をリキ
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.0

“MAXでも焼肉”

吾郎ちゃん優勝🥇w

今泉ワールドの主人公としてこの役を演じられるのは彼しかいないと思わせるほどのハマリ具合

…と思ったら、当て書きだったんですね😅

妻の浮気を知ってもショッ
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.0

“The Black Panther lives!”

『シビル・ウォー』に続き『BP:ワカンダ・フォーエバー』公開に向けての再上映第二弾

BPの勇姿を、いやチャドウィック・ボーズマンの姿をスクリー
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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

4.3

“信頼している者に裏切られたことはない!”

『BP:ワカンダ・フォーエバー』公開に向けての再上映を鑑賞

公開時にはまだマーベル沼にハマっておらず、予告編を観て「キャプテン・アメリカってダサっ!」と
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.8

“人生はタペストリー”

クリスチャン・ベール
マーゴット・ロビー
J・D・ワシントン

3人の友情を軸に繰り広げられるクライムコメディ

この3人の役作りとその演技がとにかく素晴らしかった。

特に
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.3

“愛のメモリー”

小津安二郎を敬愛するコゴナダ監督作品

ちなみに彼の名前は小津作品で多くの脚本を手掛けた野田高梧(コーゴ・ノダ)から拝借してるらしいですw

冒頭のダンスバトルシーンで一瞬心を許し
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.8

“迷子になったの…”

クリステン・スチュワート目的での鑑賞

ロイヤルファミリーが集まるクリスマスを挟んだ3日間のお話

2時間近く、とにかくヒリヒリしっぱなしで観ているのがかなり辛かった😥

冒頭
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