クマヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 47ページ目

慕情のアンソロジー(2018年製作の映画)

3.7

Netflix限定のインド映画オムニバス。
4監督が描く愛とセックス、女性の物語。
それぞれについて記録します。


カランジョハール

ドメンヘラ利己主義女の話。
めちゃくちゃ怖い女性。コメディとし
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スティング(1973年製作の映画)

4.2

見終わった後の満足感がある、これぞ映画って思わせてくれる作品。

騙されるって思いながら見た部分があって、当時見た人よりは衝撃は少ないかもしれないが、しっかりと衝撃を受けた。
脚本がガチッとしていて、
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明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

4.0

スティングの前に。
今を必死に、明日に向かって生きていく2人は泥臭くもカッコいい。

西部劇は全然見たことがなかった。
だから西部劇ってもっとクールに戦う感じかと思ったけど、違うのかあ。と思い、調べて
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.4

永遠に続く緊張感。
誰もが見るべきだし、見た人は伝えていかなければならないことが詰まっていた。

圧倒的な力の前には誰もが無力である。
誰もが被害者になりうる。

自らが無力だと分かっていてもなお立ち
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真実(2019年製作の映画)

4.6

何層にもかさなる真実と嘘。
自叙伝のタイトルの皮肉さや、様々な角度からの真実が是枝監督によって、世界を超えて表現されていた。

半端じゃないキャスティングと、撮影地によってこれまでとは一線を画した様に
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.3

衝撃につぐ衝撃。
人によってかなり解釈が変わりそうな作品。

とてつもない力を秘めた作品だった。
自然と人間と生物の共存の話というかなりグローバルな作品であり、ティーナの人生における選択や迷いというか
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凶悪(2013年製作の映画)

4.5

感想ぶっこみます。
最高の作品です。

なんせ恐ろしく、凶悪な作品。
タイトルが出るまでに凄まじい凶悪なシーンの連続。
これからなにが起きて、どうリリーフランキーと山田孝之が絡んでいくのだろうとワクワ
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楽園(2019年製作の映画)

4.2

非常に緻密で、考えさせられる作品。
Y字路と万屋善次郎の二つの事件の扱い方や、社会的弱者が生まれる過程が見事。

誰もが弱者になりうる。
社会によってのけものにされ、弱者になってしまう善次郎と豪士。
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.0

一見かなり美しい作品に見えて、実は…。
あまりヴァンパイア物を見てこなかった自分にとっては勉強にもなった。

カメラワーク、色彩感覚、台詞や人物間のやりとりなど非常に美しい作品だった。
世界観に浸ると
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

3.6

64から全てが動き出す。
小説が映画になる意味を感じた作品。

まず、佐藤浩一さんはじめ、緒方直人さん、吉岡秀隆さん等役者陣が素晴らしかった。数え上げるとキリがない。
一人一人のドラマがしっかり見えて
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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.6

一つの事件を巡る物語、かつ三上に降りかかる、組織間の対立や、家族トラブルなどの災難。
前編だけでもとてつもないボリュームだった。

一人一人の人生に脇役でも物語が感じられるようなところがあった。そのた
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

5.0

超強烈な社会風刺。
刺激が半端じゃなく、中毒性がある。

まず、なんといってもキューブリックの芸術の世界に引き込まれる。
構成がかなり的確に計算されていて、かつ、セットや音楽の配置もセンスが良すぎて、
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惡の華(2019年製作の映画)

3.7

思春期の全てを映し出した作品。
心の闇を映し出された。

漫画版より純度が高く、思春期の全てを映像的な表現で映し出していた。
ブルマや水着のシーンをスローで官能的に映し出したり、思春期の子が思う魅力的
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最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

3.6

人生に希望を見出す。
年齢層高めのバディムービー。

でこぼこだけど、ウマが合う二人。
序盤から性格は真反対だけどなぜか惹かれ合う二人が印象的だった。
シーンごとでもそれを如実に表していて、スカイダイ
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

井の中の蛙大海を知らずされど空の青さを知る。
まさにこの映画。

たとえ自分が井の中の蛙だとしても、何かを知ることはできるし、きっと何かを手に入れている。
今の自分の状況とかなり重なり、価値観が広がっ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.7

愛に溢れた映画。
ビートルズの、音楽の力を再確認。

まず設定が面白いのはもちろん、ビートルズをチョイスしたところが非常に良かった。
人生を彩る歌詞や曲。世界的アーティストだが今歌うと少し古っぽく感じ
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.6

やっぱ是枝監督作品は素晴らしい。
静かな中にも力強く一本通った筋がある。

冒頭から日常生活の何気ない機微の中で、登場人物の姿を照らしていくのは見事。
良多のダメ男っぷりはもちろん、元嫁、息子、母、姉
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.2

終わった後もじんわりと、高良健吾すげぇ…ってなってくる。
登場人物全員温かくて、それは横道世之介の存在があってこその世界観だった。

横道世之介というどこか印象的な人物。他のキャラクターがかなり印象が
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.5

少年の一夏の思い出。
一夏超えたら少年は大きくなって帰ってくる。

監督の少年期の思い出らしく、少年たちがやったことは監督が叶えられなかったことらしい。
そう思って見ると飛行機のシーンは夢から戻ってく
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

4.4

最高。
圧倒的なまでの悪と対峙する見えない目撃者の緊張感とスリルはたまらない。

まず、それぞれの俳優さんの配役と、演技のうまさが光っていた。
日下部を演じた浅香航大さんと見えない目撃者役の吉岡里帆さ
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毒戦 BELIEVER(2017年製作の映画)

4.0

予想よりヘビー。
サスペンスとして十分楽しめるし、社会派作品としても上質だった。

容赦ない描写と個性豊かなキャラクター、演技の圧力で、かなり力の入る作品だった。個性豊かなキャラクター達については、詳
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

アクションシーンのカッコ良さとセリフの面白さは健在。
前作よりパワーアップしていた。

冒頭の導入部分が相変わらずスピーディーでかつ、ジョン・ウィックが誰なのか、どういう状況なのかがわかる。
導入シー
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.5

アクション、敵共に前作よりパワーアップ。
世界観が広がった。

殺し屋をやっていただけあってそれなりの過去を持っているのは間違いないジョン・ウィック。
彼が所属していた殺し屋の世界とそこの規律等が丁寧
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.4

キアヌリーブス無双映画。
頭使わずに見惚れる。

気持ちいい殺戮。アクション監督出身の監督だそうで、ここはやはりかなりの見応えだった。
身のこなしは本当に伝説の殺し屋のよう。

動機として犬は状況とし
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

音楽の世界に浸る。
アーティスト全てに通じるものを感じた。

究極の自己表現としての音楽を心ゆくまで堪能できた。
主役4人がまるで弾いているかのようなカメラワークと演出ともちろん、演技がすごく良かった
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ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

重くのしかかってくる映画。
見終わった後、1日経っても茫然としてしまう。映画としての魅力はもちろんのこと、それ以上に危険なものを秘めていることは間違いない作品だった。

アーサーに感情移入する作りにな
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僕のワンダフル・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.5

泣いた。
前作より泣いた。

役目は代われど愛するイーサンのために、CJを守り続けたベイリーがとてつもなく愛おしい。

今作も前作から続く犬の転生をうまく使って、短い犬生を引き延ばし、泣けるドラマに仕
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.9

今泉力哉監督の作る世界観。
優しくて温かい出会いの物語だった。

お互い知り得ない2人が出会うことで何があるかなんてわからないけど、どんな出会いも素敵だなと思える映画。
出会い一つ一つの意味はそれぞれ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.9

熱い!
自分のエゴ、自分の中の正義を貫き通す宮本。一線を越す熱血に感服。

ドラマ版から人として自分のリアルをぶつけ続けた宮本。
圧倒的な熱量と思いはスクリーンで見るとより大きく、強く感情を揺さぶられ
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

4.0

美しい作品。
全てから孤独になり不純な存在となった老人が少年に見惚れ続ける。

死ぬ直前まで少年を見続ける。
不純な老人が純粋な少年に美を見出していた。

芸術とはなんぞやという感覚を失ってしまってい
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知らない、ふたり(2016年製作の映画)

3.6

気持ちを知らない、どんな人か知らない2人同士の一方通行な恋が時系列をずらしながら描かれていく。
会話のテンポや間が自分の好きな雰囲気だった。

国民性の違いや、人と人との性格の違いが顕著に表れていた。
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(2017年製作の映画)

3.7

もどかしくて懐かしい。
歳とっても、少し忘れるだけで何も変わらない。

冒頭のシーンから幼い頃の2人の思い出や、お互いにまだ魅力を感じているし、求めあっている部分を感じる。
チグハグでうまくいかないや
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.6

善悪のボーダーライン。
犯罪と日常のボーダーライン。
曖昧な世界は見たことのないものだった。

メキシコの麻薬問題は度々映画で取り上げられるものらしいが自分は初めてみたタイプの映画だった。

エミリー
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サラブレッド(2017年製作の映画)

3.5

2人の少女が共有する闇。
感情がない方が切なく愛おしく感じた。

幼き頃の友人である2人が、再び出会い、片方の継父の殺人を計画するに至るまで、計画を実行しようとする流れ等が4章に分かれて展開されていく
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.0

久しぶりの鑑賞。
改めて、見所だらけで楽しめる作品だった。

冒頭からラストに至るまで常に物語が動いてて楽しい作品だった。

日常描写がかなり少なめにも関わらず、セリフの1つ1つが登場人物の人格を表し
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