ひさかたさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アバター(2009年製作の映画)

5.0

あなたが見える、触れられる、間違いなくこの手で。

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空を飛ぶ夢を見るようになった。自身の足で土の感触を確かめられなくなってから。悠々と、何かに縛
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

5.0

あなたと私が共に息吹く世界は、こんなにも美しい。

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戦争の足音が自身の住む町にも少しずつ近づいているような戦時下の物語。
どこかでミサイ
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.7

こう胸が苦しくなる映画もまあ珍しい。
目に力が入りまくって切羽詰まっているアル・パチーノの熱演もあって、やるせなくてどうしようもない気持ちになります。

序盤の銀行強盗はあまりにもドタバタすぎて笑い草
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.8

無愛想ワケアリイケオジがやべーやつらに好かれまくるアクションどろどろ映画です。

キャラも個性があって魅力的で見応えあり!
坂口さん演じるサイコパスなんて、なかなか愛嬌があってかわいいものです。アニキ
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.7

他人からの愛を求めすぎて、内面へと至らなかった男の物語。

誰よりも愛されたいのに、誰も愛してくれない。そんな外界からの愛を執拗に求めて、何かを探している彼の夢と現実の狭間の映像です。
他者からはしつ
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ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

5.0

どこにも拠らない、本当に純粋なふたりの愛に魅了される作品です。
なんてかわいいんだろう。80近いモードおばあちゃんと自殺願望がある生気のない青年ハロルドくん。
やってることは相当破天荒ですが、そこに潜
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.5

為す術なく、世界に蔓延る人類とそれによる「善」「悪」という何の定義も当てはまらないふたつの衝突。

これらふたつの境界があやふやになって主人公の進もうとしている道を霧のように曖昧にしている、この定まら
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.5

ワガママで振り回して、時には意味わかんないって突き放して、でも大好きで。そんなふたりのボーイミーツガール。

こういう付かず離れずな関係性が好きな自分にはグサグサ刺さるかわいい映画でした。
いい感じに
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アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY(2022年製作の映画)

5.0

まだ見ぬ未来へ向かうためのスタートを切る、その準備に必要な作品です。

いつだって新しいスタートは不安がつきものだけど、それを前向きにさりげなく背中を押してくれるアイカツらしい暖かくて優しい時間でした
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劇場版アイカツプラネット!(2022年製作の映画)

4.0

アイカツプラネットらしい、元気で前向きでかわいいストーリー!
個性を尊重する優しい作品です。

呪詛(2022年製作の映画)

4.3

この映像を見てくださっているみなさん、こんにちは。私はルオナンです。
とある事情から呪われてしまい、みなさんに解呪を手伝ってほしくてこの動画を撮っています。私も、娘も呪いに苦しんでいます。助けて。
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トップガン(1986年製作の映画)

4.5

すごくまっすぐな成長譚。
空に生き、空から多くのことを得て時には喪って、それでも空で生きていくパイロットの物語。

ストーリーは王道で、誰にも刺さるようなアツい良い作品。

何より、わたしは撮影が好き
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グラディエーター(2000年製作の映画)

5.0

穂に触れる。柔らかく、こそばゆい感覚が暖かい風と共に私の手を優しく包む。心地よい陽の光を浴びて、私はこのささやかな幸せを存分に享受できることを夢見ている。

怒声。男達の唸り声。光を決して受け付けない
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アポロ13(1995年製作の映画)

4.7

輝かしい失敗の記録。

AM10にて。ライトスタッフからのアポロ13って最高の布陣ですね…!!!
ライトスタッフではマーキュリー計画の物語でしたが、今回はアポロ計画。前作で名前が出た人もちらほら。(ガ
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オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

4.0

私は告発する。
自身の正義を貫くために、長年の愛着がある軍を。

ドレフュス事件の史実に沿った内容で展開される本作。
ユダヤ人だからという理由で陥れられてしまうドレフュスがひたすら不憫…。
最初のカッ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.0

優しく、心から愛して。

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史上最も売れたアーティスト、エルヴィス・プレスリーが得られたものと得られなかったもの。

謎に包まれた彼の死を
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ライトスタッフ(1983年製作の映画)

4.2

正しい資質とは。

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アメリカの「マーキュリー計画」を史実に基づいて描いた作品。

出てくるパイロットたちが、みんなかっこいい…。なかなか渋い映画です。
超絶
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アイデンティティー(2003年製作の映画)

4.8

嵐による洪水で道路が閉鎖されてしまい、あるモーテルへと閉じ込められてしまった11人。
各々訳アリのようだったが、ひとりまたひとりと死者が増えていく……。
一体誰が殺したのか。そして、何故こんなことにな
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.7

ディカプリオ最強な映画。

イケメンでセクシーという外見だけでもハリウッド随一なのに、逞しく理想的ではあるけどどこか放っておけない愛嬌のある寂しい男性像がこれだけ似合うのか!!
ロミジュリも結構好きだ
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TOKYO FIST 東京フィスト(1995年製作の映画)

4.5

暴力も痛みもない何の波風も立たず感情も動かない平穏な日常と、暴力に塗れて鉄の味を噛み締めて激しい愛憎に狂わされる不穏な日常、どちらを望みますか?

塚本監督作品、やっぱり面白い。
監督本人の不気味な演
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千年女優(2001年製作の映画)

4.9

大女優・藤原千代子の恋心とその半生の物語。

なんて美しく残酷な物語なんだろう。
残酷という言葉があってるのかはわからないけど、恐ろしく映画的です。
今敏監督の、現実と夢の境界線が曖昧になるような演出
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鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

4.0

カルト的人気があると言われている本作、塚本晋也監督作品ははじめましてです。

全力疾走してたらゴールすぎて3周走ってた!みたいなスピード感!
編集の仕方や撮影方法など、この世にないものを作ってやる!と
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犬王(2021年製作の映画)

4.5

呪いによって運命を定められてしまったふたりの、友情物語。

湯浅監督ワールド全開です。
個人的には、アニメピンポンの衝撃再び!って感じでした。最高。
松本大洋先生デザインのキャラクターたちの、暖かみの
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

5.0

世界を閉ざした少女が、戦が絶えず救いのないように思える現実と
恐ろしくも美しく儚い異世界の狭間で強く生きる物語。

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ダークファンタジーで
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ミミック(1997年製作の映画)

4.3

GDT渾身の昆虫映画!

制作はかなり大変だったらしく、GDT色は比較的薄め。でもそこににじみ出る昆虫と映画への愛はたまりません。さすがオタク少年。

全体の色彩が青・緑っぽいのもいつも通り。というか
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.0

雅也は、かつて故郷でお世話になりつつもセンセーショナルなシリアルキラーとして逮捕された榛村からの手紙を受け取る。それは刑務所から出されたものだった。
榛村へ会いに行った雅也は、「立件された事件で1件だ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.5

ウルトラマンの知識は勉強不足であまりなく 。庵野秀明さんファンとして観賞。

間違いなく楽しめる人と楽しめない人がキレイに分かれる映画にはなると思いますが、わたしは超楽しみました。
庵野秀明さんが総監
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

5.0

何を手段として人を救うのかの分岐点。どんな難しい手術もこなすドクター・ゴッドハンドか、古より伝わる摩訶不思議な魔術を使う至高の魔術師か。
芯がぶれない男のヒーロー譚。
誰かを救うという運命を歩み続ける
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HiGH&LOW THE MOVIE(2016年製作の映画)

2.9

しっかりドラマ1も2も全部観てから観賞。

映画好きは確実に賛否別れるだろうなーという印象。
それもそのはず、このシリーズは演者と音楽とアクションがかっこよく見せられればあとは全部二の次だからです。
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.8

世界の境界があやふやになったら。

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良い意味でも悪い意味でも、押井守のうる星やつら。賛否別れるのは完全にそこのポイントだと思います。

映画としては
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ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

5.0

マイケルが守りたかった「ファミリー」。
晩年になって自身とファミリーの今までとこれからを振り返ったとき、マイケルには何が残っているのか。

評判が悪いと聞いていた3作目、良い最終章で面白かったです!!
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

5.0

コルレオーネ・ファミリーの栄枯盛衰。
マイケルにとっての「ファミリー」と、ヴィトーにとっての「ファミリー」。
果たして親子で何が違ったのか。

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引き続き
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

2.6

ホラーでもなんでもない、グロい映画です。特段グロも突き抜けているわけではないですが。
いじめを起因として、あらゆる人間がひたすら死ぬだけ。周りの人間は本当の意味で生きておらず、なんかとりあえず流されて
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

5.0

不変的な愛。

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政府が管轄するラボの、夜間清掃員として働くイライザ。幼少期から声帯に問題を抱え、手話でしか会話ができない。
そんな中、ラ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.7

午前10時の映画祭12はゴッドファーザーシリーズ3部作から!
ゴッドファーザーから始まる映画祭、景気がいい!
劇場では初見、通しで観るのは2回目です。

ため息の出るくらい美しい映画。
荒々しいマフィ
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モービウス(2022年製作の映画)

2.9

遺伝子の欠陥。
生まれてからずっと身体の制約が伴ってきた。日に3回もの血液交換をしないと容易に失われてしまう生命。杖がないとひとりで歩けない脚。とうに筋力もなく痩せ細っている体。
果たして血管が健康な
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