moさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.8


『あの頃、なんであんなに笑ってたんだろう』


味気ない専業主婦生活を送っている奈美は母のお見舞いに訪れた病院で偶然にも高校時代の親友・芹香に再会する。
しかし芹香は末期の癌を患い、余命一ヶ月を宣告
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.9


「籠の中の乙女」「ロブスター」の監督、ヨルゴス・ランティモスがギリシャ神話を基にしたという新作。


ある心臓外科医の家に招かれた青年は日に日に狂気を帯び、ついに怪しいゲームの始まりを告げる。

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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.4


好きでもない男と付き合う女
いじめられっ子のゲイ
摂食障害のモデル

三人を繋いだのは、河原に放置されていた”死体”だった。
都会に暮らす高校生の荒れた日常と汚れた青春を描いた作品。


表面からは
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6


無音に長回しで追求するリアル…
78歳の巨匠ミャヒャエル・ハネケの新作は日本で起きたある恐ろしい事件をモチーフにしたとされる。


海沿いに住む一見幸せそうなブルジョワ一家の面々は同じ屋根の下に住み
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ロング,ロングバケーション(2017年製作の映画)

4.7


『私達は絶対に離れてはいけないの』


夫婦になって半世紀、末期癌の妻とアルツハイマーの夫がキャンピングカーに乗って旅するロードムービー。


子供も巣立ち、役割を終えた夫婦が尚一緒にいることを望む
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ホンモノの気持ち(2018年製作の映画)

5.0


『あなたが本物だって証明できる?』


「今日、君に会えたら」のドレイク・ドレマス監督にレア・セドゥとユアン・マクレガーが共演するNetflixオリジナル作品。


シンセと呼ばれるアンドロイドが普
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ルームロンダリング(2018年製作の映画)

4.0


『泣いちゃだめ、笑って。』


TSUTAYAが主催する「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2015」の準グランプリに輝き本作で長編初監督の片桐健滋によるハートフルコメデ
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仕立て屋の恋(1989年製作の映画)

4.7


『笑うだろうが、君を少しも恨んでない。死ぬほど切ないだけだ。』


周囲の人間と壁を作り距離を置く仕立て屋のイールはいつも窓の外を見ている。
視線の先は向かいに住む想い人"アリス"。
大好きな彼女が
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否定と肯定(2016年製作の映画)

4.2


1994年、ユダヤ人であり歴史学者のデボラは反ユダヤ主義で"ホロコースト否定論者"の歴史家ディヴィット・アーヴィングに名誉毀損で提訴される。
アーヴィングが指定した英国裁判では訴えられた側が立証責任
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女と男の観覧車(2017年製作の映画)

4.0


1950年代、コニーアイランドで再婚した夫と子供の3人で暮らす元女優のジニー。
夫の酒癖と子供の放火癖、加えて持病の偏頭痛に悩む彼女だが実は地元の海で出会ったライフセーバー、ミッキーと不倫している。
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.8


前作、あの惨劇から3年。
島に残された恐竜達に火山の噴火という未曾有の危機が迫る。
なんとか絶滅を避けたいクレアはオーウェンと共に再度あの島へ戻り…


いやぁーーーー!!
やっぱり楽しいジュラシッ
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.0


ベジタリアンに育てられた16歳のジュスティーヌは両親の母校であり姉も通っている獣医学校に入学、学生寮に入る。
そこで新入生通過儀礼として初めて生肉を食べたことから、彼女の中で何かが変わり始めて…
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月曜日のユカ(1964年製作の映画)

4.1


横浜のナイトクラブで働くユカは恋人とパトロン(パパ)を持ち男を喜ばせることが生きがいな18歳。
誰にでも体を開く現代で言えば”ビッチ”だが、キスだけは決して許さない。

ある日、街中で家族と過ごす
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.7


昨年、多摩シネマ映画祭にて鑑賞。

昼は看護師、夜はガールズバーで働く美香と、日雇いの工事現場で働く慎二は偶然にも東京で出会い恋をする。


最果タヒの詩集を基に映画化された作品。
美香はちょっと、
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灼熱/灼熱の太陽(2015年製作の映画)

4.0


ユーゴスラビアの独立をめぐって勃発したクロアチア紛争により敵同士となってしまったクロアチア人とセルビア人のカップルを三世代にわたって描いた作品。

オムニバス形式で紛争直前の1991年、紛争直後の2
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アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

3.6


レズビアンの祖母"ドリー"
恋多きシングルマザー"マギー"
トランスジェンダーの少女"レイ"
…ちょっと変わった親子三世代を描いたお話。


エル・ファニングが短髪スッピンで演じるレイは性転換手術を
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招かれざる客(1967年製作の映画)

3.9


社会派スタンリー・クレイマー監督の遺作。
中流でリベラルな考えを持つ白人夫妻の娘が婚約者として連れてきたのは世界的に著名な"黒人"医師で…


世界で初、黒人と白人の結婚をテーマにし、アメリカ社会の
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パティ・ケイク$(2017年製作の映画)

4.0


叫べマイノリティー!!!


開始早々インパクト大のボディーを持つ女の子・パティが流暢にラップを綴る。
夢はラップの神様OZに認められること。
しかし現実はだらしない母親と認知症手前の祖母の医療費の
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ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命(2017年製作の映画)

4.0


第二次世界大戦下のポーランドでワルシャワ動物園を運営する夫妻、ヤンとアントニーナが多くのユダヤ人を救った実話。

動物好きな人には酷なシーンが多く、戦争の被害者はなにも人間だけではないという事実を思
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0


『お別れだけど、忘れないで。』


かなりレビューが遅くなりましたがメキシコの"死者の日"を題材としたピクサーの新作。


死者の日ってすごくいい文化だなぁ。
日本のお盆と似てるけどテンションが全然
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ランボー(1982年製作の映画)

3.7


入社式の日ひとりで直帰して観たやつ。
社会に揉まれてもランボーのように強く生きるぞという決意は惜しくもその3ヶ月後ブラック企業という怪物に握りつぶされることとなった。無念。



ベトナム戦争後、ア
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.5


1989年、東西ドイツ統一。

大きな時代の転換期に、人々はどのように流れを受け入れ、生きていたのか。


社会主義活動家で著名なクリスティアーネを母にもつ青年・アレックスは東ドイツ建国40周年の日
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はじまりのボーイミーツガール(2016年製作の映画)

3.7


『君が見えなくても、僕が見るからいいよ』


目に難病を抱える少女と、彼女のことが好きな少年の甘酸っぱいラブストーリー。


彼女の目になると決心した男の子の甲斐甲斐しいサポートにキュンキュンする。
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.8


心臓発作を起こし、ドクターストップにより仕事を続けられなくなったダニエル・ブレイク。
国の援助を頼るも審査に通らず、仕方なく求職者手当で凌ごうと見せかけだけの就職活動で街を練り歩く。


『40年以
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0


アカデミー賞脚色賞受賞、北イタリアが舞台のひと夏の恋の物語。


LGBTがテーマのものはいくつか観てきましたが今までで一番描写が過激だったかもしれない!!!
ただ本作は鑑賞後の感触含めてLGBTと
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ザ・フライ(1986年製作の映画)

4.5


自ら発明したテレポートマシーンによりハエと融合し「蝿人間」となってしまった悲しい科学者の話。


とにかくグロいし気持ち悪いけどシェイプオブウォーター的な種族を超えた愛がそこにはあった。

小さな嫉
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.0


國村隼が韓国の映画賞「青龍映画賞」で男優助演賞を受賞した韓国ホラー。

字幕で観たら超怖い、吹き替えで観たら笑えて怖い!!!

屍人(?)のグロさや演出もさることながら、脚本や人の写し方が秀逸。
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栄光のル・マン(1971年製作の映画)

3.6


学生生活最後に観た作品でした。

「モータースポーツの祭典」と呼ばれるル・マン24時間レースが題材の本作はスティーヴ・マックィーンがカーレースのリアリティを追求し、多額の費用をかけた作品。
実際のル
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シンシナティ・キッド(1965年製作の映画)

3.7


スティーヴ・マックィーン演じる凄腕ギャンブラーのキッドがお金と名誉を賭けて名人ランシーに戦いを挑む。
名人との戦いというクライマックスに向けて、キッドの恋愛模様や戦いまでの紆余曲折を描いた作品。
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荒野の七人(1960年製作の映画)

4.0


「マグニフィセント・セブン」でリメイクされたことで有名なこちら。


マグニフィセント・セブンのキャストにも燦々たる名前が連なってましたが、こちらもなかなかにすごいメンツです!!!

この年代の作品
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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

4.5


私がまだスティーヴ・マックィーンに出会う前…暴力脱獄で惚れて、スティングで虜になり、明日に向かって撃て!で好きな俳優第一位に君臨したのがこの男、ポール・ニューマンでした。

そんな私にとってこの作品
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大脱走(1963年製作の映画)

4.5


第二次世界大戦中のドイツ、捕虜となった連合軍の兵士達が集団大脱走を試みた実話。

この"捕虜となった兵士達"がみんな将校レベルのツワモノ揃いで、今まで何度も脱走を図っては捕まっていたため、特別に充て
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パピヨン(1973年製作の映画)

5.0


記念すべき900マーク目に大好きが止まらないスティーヴ・マックィーンの作品を…
というよりプロフィール欄に好きと公言していながらマックィーンが出ている作品を全然マークしていなかったことに気付きました
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ピエロの赤い鼻(2003年製作の映画)

4.5


『僕のパパは日曜になるとピエロになる。
でも知らなかったんだ、パパがどうしてピエロになったのか。』


ナチス占領下のフランスで笑う、勇敢で気高いピエロのお話。

先日「少女ファニーと運命の旅」を書
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まわり道(1974年製作の映画)

3.6


ヴィム・ヴェンダースのロードムービー三部作の第二作目。
作家を目指す男が旅に出てワケありな人達との出会いと別れを繰り返す。

『パリ、テキサス』で有名なナスターシャ・キンスキーのデビュー作でもある。
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ゲット・オン・ザ・バス(1996年製作の映画)

4.0


『我々はここにいる』


1995年、ネイション・オブ・イスラムのルイス・ファラカンが主導した百万人大行進に参加するためにロサンゼルスからワシントンへ向かうバスに乗り合わせた黒人一行を写したロードム
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