ジョンさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ルカ・グァダニーノ監督の作品は『サスペリア』のリメイクしか観てないけど、映像の良さには流石だなあと思わされた。ズームの仕方なんかはすごく好み。

ただ、全体的に美しく美しく撮ろうとしている感があまりに
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ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)

4.5

めちゃめちゃ面白かった。コメディでありホラーでありサスペンスでありヒューマンドラマでもある。このジャンルを横断してくる感じや、物語がどこに転がっていくか分からない感じがツボ。おまけに、本作はどんでん返>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

冒頭のパーティーシーンから混沌と狂騒の連続やったけど、それが期待を超えてこず、ただガヤガヤとっ散らかった印象だけに終わってしまった。狂気が足りない。全体的にも面白味に欠けていた。一番面白かったのは前半>>続きを読む

雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.4

軽やかで華麗なステップ、笑える仕掛けの数々、とても楽しかった。超有名曲"雨に唄えば"以外の歌もとても良い。
特筆すべきは衣装。本作のシンボルである黄色のレインコートだけでなく、出てくる衣装がどれもこれ
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緑の光線(1986年製作の映画)

4.2

"頑固じゃないわ 人生が私に譲らないの"
という台詞から分かる、主人公のイタさ。言葉や表情の端々から感じる自惚れと自己嫌悪。
でもロメールは優しい。もちろんそんな主人公を多少滑稽には描くけど、雄大な自
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シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

4.1

これは傑作、というよりケッサク!爆撃機に乗り込んだクロエvsグレムリン。素晴らしいアイデア。んで、ただ面白いだけでなく、フェミニズム的要素を上手く織り込んでいて、おバカB級映画には成り下がらない知的さ>>続きを読む

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.5

揺すぶられたな〜〜〜

という、M-1グランプリでの松本人志のミルクボーイ評と同じ感想になった。完全に手玉に取られた。未だに答えを出しあぐねている。それぐらい疑ったし惑わされた。そしてめちゃめちゃ面白
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.3

面白かった。派手さはないけど、おじさん達の馬鹿馬鹿しくも切実な争いに片時も目が離せなかった(数分寝たんやけどね)。

特に中盤以降のやり過ぎ感がもう見てられなくて...。なんかどんどん血生臭くなって人
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

これはとても良い。優しく、悲しく、熱く、そして美しい。大きな感動はないけど、しみじみ心に響く傑作やった。

忙しない日々の中で、好きなことに一心に励み、優しい人たちに囲まれて過ごす幸せ。その輝かしい一
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ビッチ・ホリデイ(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

誰かが褒めてた気がしたけど、誰やったっけ。タイトルだけ見てエロいのかと思ったけど別にエロくはない。そして面白くもない。しかしそこまで悪くもなかった。

主人公はギャングの愛人。働くことなく日々リゾート
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.6

『MEN 同じ顔の男たち』のアレックス・ガーランド監督作。

世界観は最高!色彩もデザインも見体験の領域で、映像表現は遂にここまで来たかと衝撃を受けた。でも内容があまり伴っていない気がした。考察の余地
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マンダレイ(2005年製作の映画)

4.1

未完の「アメリカ三部作」の第二弾。主人公グレースは奴隷制度が横行していた大農場を民主的な共同体に変革しようと奮闘するが、、、という話。

またまた考えさせられる。奴隷制度が非人道的なものだというのは我
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

4.2

久々に観たけど、やはりいやーな映画。白夜、笑顔、幻覚、壁画、儀式。細部まで工夫が徹底しているし、本当に気分が悪くなる。『ウィッカーマン』の胡散臭い、汚れた感じの方が自分の性癖に刺さるけど、現代なら逆に>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

4.1

今年はもう少し往年の名作も観ないとなあ、ということで鑑賞。

ちょっと長いなと思いつつ、途中の映像表現のユニークさや終盤の展開など、見応え十分だった。確かに名作ですわ。過去に囚われる男はキモいよねえ、

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.2

終わってみて冷静に振り返るとなんちゅう話やと笑ってしまいそうになるけど、そうならず美しさが余韻として残るのは、ひとえにジェーン・カンピオン監督の演出が優れているからではないだろうか、と思うのはアカデミ>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

期待値爆上がりやったので正直そこまで感動はしなかったけど、普通に良い映画やった。良い青春映画。

青春が並行してるのが良い。部室で両側で制作を進めていくシーンがあったけど、あれが分かりやすくて、陽キャ
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RRR(2022年製作の映画)

4.8

ようやく観ましたRRR!!!

これもスラダンと同じく、去年観てたら年間ベスト級やったな〜。怒涛のスーパーアクション!壮大なストーリー!支配に対する抵抗!心温まる友情!血湧き肉躍るナートゥ!!!とにか
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.0

二年前は途中で寝たので再鑑賞。とにかく世界観が凄いね。スペイン内戦の過酷な現実と不気味なクリーチャーが住むファンタジー世界。重く暗いけどクリーチャーの造形の見事さに惚れ惚れする。あと、これは撮影監督の>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.5

怖い怖い!こういう話だったのね。盲目の元軍人vs強盗三人組。『グッド・ネイバー』みたいな感じかと思いきやお爺はお爺で中々狂ってて、終盤、主人公?にやろうとしたアレはキモーでしたな。あと主人公?の女優が>>続きを読む

ウィッカーマン(1973年製作の映画)

4.2

映画にハマり始めた頃に「カルト映画」で検索したら出てきて、それ以来気になってたヤツをついに。この胡散臭さ、、、堪らない!!!安っぽさは当然あるけど、随所に狂気が滲み出ていて今では再現できないヤバさがあ>>続きを読む

野いちご(1957年製作の映画)

4.6

かなり残酷な話やった。自分の死体が運ばれる夢を見たところから物語が始まり、義理の娘には嫌われ、道中で出会う若者はやかましく、老人はひたすら"老い"や"孤独"や"死"という悲しき現実を突きつけられる。>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.5

映像表現の部分に惹かれた。
まず、オープニング。スタッフロールの中にアップになった少年の顔や風景の映像、グロテスクな映像がサブリミナルで挿まれ、これがコロコロコロという風な音楽(効果音)と合わさり、ダ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

Metoo運動の火付け役となった、雑誌の告発記事が書かれるまでの過程を描いた作品。

いやあ、重かったし観終えた後めっちゃ疲れた。決して面白くない訳ではなく、権力に立ち向かう過程が丁寧かつ真摯に描かれ
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あのこと(2021年製作の映画)

4.3

かなり淡々とした演出ではあるけど、その中で出産時期が近付いていることへの焦燥感、呑気に大学生活を送る周囲を見て感じる孤独感、法律や生死に身一つで立ち向かう緊張感がたっぷり描かれていた。また、このリアル>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

3.8

ノレなかった。勿論電気男とのバトルは迫力があったし、要素を色々詰め込んでシリアスな展開にしており、工夫はいくつも見られる。出来自体にあまり文句はつけられない。ただ好き嫌いの点でNOなのだ。哀愁がない。>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

4.0

生まれ変わったスパイダーマン。ガーフィールドがピーター・パーカーになったことで一気にスタイリッシュに。しっかし、冴えなさが足りない。カッコいいんやけどね、、、。やはり思い入れというのは大事だ。

確か
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.7

何度鳥肌が立ったことか、何度涙が零れそうになったことか。観てよかった。プッシュしてくれたバイト先のT村さんに感謝。

まず、オープニングが超絶カッコよかった。
ストーリーとしては、山王戦とメンバーの過
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

4.1

敵が多くて詰め込み過ぎ感はあったけど面白かったし、139分に収まってるのも中々凄いのではないかな。終盤の展開は鳥肌もの。

今回の見所は完全に闇堕ちしたピーター・パーカー。何から何までキモかったです

パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

宇宙船のセットが中々豪華で、普通に暮らしてみたい(ただし孤独は嫌)と思ったし、無重力になるあの演出も素晴らしい映像表現。映像の楽しさがある作品やと思った。

また、倫理観あるいは想像力を試される作品で
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スパイダーマン2(2004年製作の映画)

4.3

スパイダーマン避けてたけどふつーに面白い。前作から更に「ヒーローとは」というテーマ性が深くなり、ピーター・パーカーの成長譚としてとても楽しめる。映像も良くて、CGアクションのカッコよさは勿論、どのカッ>>続きを読む

第七の封印(1956年製作の映画)

4.1

ペストが流行する中世ヨーロッパが舞台。十字軍遠征から帰還した騎士アントニウスの前に死神が現れる。死神にチェスを申し込み死への猶予を得たアントニウスは帰りを待つ妻の元へ向かうが、その道中で様々な光景を目>>続きを読む

触手(2016年製作の映画)

3.6

ヴェネチアの銀獅子賞を獲っていることへの興味と触手への好奇心で鑑賞。

ストーリー自体は結構辛気臭い感じで、触手早よ!と思ってじっと待っていたら、ちゃんと触手シーンきました。でもその前にかなり強烈なシ
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話の話(1979年製作の映画)

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ノルシュテインの記憶の断片を繋ぎ合わせたような作品。なんだろう、この胸を締めつけられる感覚は…。さびしくて、かわいくて、やさしい。時空を超え人々と感情を共有できる、これこそが芸術表現なのだと、深く感動>>続きを読む

霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

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霧の中を彷徨うハリネズミの物語。ハリネズミくんの怯え困惑する姿がかわいい。不穏ではあるけど、神秘的な雰囲気もある。太っちょクマくん友達にほしいな。

アオサギとツル(1974年製作の映画)

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これまたかわいい、メルヘンチックな世界観。両想いのツルとアオサギ。しかし両者とも素直になれない。のんびりキュートで堪らない。傘のシーンのニクい演出。花火のシーンも良かったなあ。一番好きかもしれない。>>続きを読む