ジョンさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.1

観る前から"格差"が描かれているということは知っていて、主人公二人が対立するような形なのだろうと思ってたけど、この映画のアプローチは格差による対立ではなくシスターフッド的な支え合いで、そこが素晴らしい>>続きを読む

ブラックブック(2006年製作の映画)

4.3

第二次世界大戦下で逞しく生きた一人の女性の物語で、愛する場所・愛する人たちを失い、屈辱を受けながらも懸命に生きる主人公の姿に感動した。そして二転三転どころか五転六転するストーリーに頭くらくら。

この
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.0

"88分、試されるのはあなたの〈想像力〉"

とかいうナメた煽りしてくるポスターに惹かれ鑑賞。売られた喧嘩は買う。そして負けた。

低予算を地で行く圧倒的なワンシチュエーション。あまりにも映像の変化が
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HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

3.7

シャラメ×A24という、非常に引きのある組み合わせ。話自体はそこまで面白い訳ではなかったけど、禁断の恋と破滅へ向かう王道のストーリー展開がA24特有のエモ感とシャラメの抜群のヴィジュアルで見事に装飾さ>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

多くを語らない、リアルなロードムービー。辛い。望まぬ妊娠をしてしまったことも、周りに明かせないことも、不安で辛い。そして理解の少ない大人も、性的な視線を向けてくる男たちも許せないし悲しい。
原題のシー
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血まみれスケバンチェーンソーRED 後編 ギーコの覚醒(2019年製作の映画)

3.2

前編に続いて。感想はほとんど変わらない。制服、チェーンソー、ふんどしなど、性癖を詰め込んだのが最高。あのちゃん頑張ってたな〜

血まみれスケバンチェーンソーRED 前編 ネロの復讐(2019年製作の映画)

3.2

出演者にはもっと仕事選べよと言いたくなるけど、エログロ要素、ギャグのサブさ加減、尺等々、あるべきB級邦画の姿がそこにはあった。名作もいいけど、こういう映画も定期的に観たい。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

ダニエルボンドの最新作にして最終回。冒頭の墓参りや過去作キャラの再登場などに、シリーズの集大成としての意気込みを感じた。それに加え、アナ・デ・アルマスの活躍!!「アナがいい!」と噂には聞いていたけど、>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

3.9

遂にレア・セドゥ登場!!ボンドガールの感じに合うかな〜と思っていたけど、強くてカッコよかったな〜。ストーリーもかなり進展してる、、、よな。
WOWOWの配信期間がもう終わるということで駆け足で観てるか
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.2

ようやく面白くなってきた〜!ボンドの格好良さが存分に楽しめる上に、ボンドとボンドガール以外のキャラクターも光っていた。特に悪役のハビエル・バルデム。金髪とあの歯。いつもの逞しい感じに加え、メチャクチャ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

4.2

結構設定に無理があるしツッコミ所も多々あるけど、展開に飽きがこないからずっと楽しい。終始ニヤニヤで観てた。目が見えない・耳が聞こえないのあのやり取りにクスッとしたのも束の間、普遍的なメッセージの込めら>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.9

ど、どうなんやろこれ。そこそこ面白かったし、良いか悪いかで言ったら良かったけど、ちょっとモヤモヤも残るぞ。

まず仕掛けがちょいちょい陳腐に感じた。オマージュ的な要素もあるからそこのベタさには目を瞑る
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.0

北欧神話、ヴァイキングという小難しそうなテーマで、当然のことながら一般ウケするような作品ではなかったけど、復讐譚としてシンプルに面白かったし、徹底した世界観の構築が凄まじかった。野性的でおぞましくあり>>続きを読む

愛の昼下がり(1972年製作の映画)

4.1

妻を持つ男が、突然現れた奔放な元カノに翻弄されるお話。

やっぱりこの監督の作品は問答無用に面白い。誘惑に必死に抗おうとする男の姿がなんとも滑稽で、でも他人事じゃない気がしてムズムズどこか居心地が悪い
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ヴェロニクと怠慢な生徒(1958年製作の映画)

-

家庭教師ヴェロニクと子どものやりとりが描かれる。少年の反抗という意味ではこれも一種の「大人は判ってくれない」なのか?いや、これは「子どもが判ってくれない」か。二人のやりとりが可笑しかった。
ちょくちょ
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あこがれ(1958年製作の映画)

-

『大人は判ってくれない』に収録された短編。実はメインの『大人は〜』よりも、先に観たこちらの方に感銘を受けた。

年上の女性への憧れと嫉妬から、デートの後をつけたり悪戯したりする少年たち。変態的な行為は
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.8

ゴダールの『勝手にしやがれ』のような斬新さはあまり感じなかったけど、心に響いてくる"何か"がこの作品にはあった。大人に反抗する少年。彼はどこを彷徨い、どこに辿り着いたのか。ラストのあの瞳が切なくて堪ら>>続きを読む

DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)

3.6

ソ連全体主義を再現するという狂気のプロジェクトの第一弾。

ソ連崩壊の時は生まれてなかったから当時のことは当然知らないけど、全体主義の鬱屈とした閉塞感がとんでもない程のリアリティをもって再現されていた
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X エックス(2022年製作の映画)

4.2

70年代ホラーのオマージュがふんだんに詰め込まれていて(って、そんな知らんけど)、そうそう、ホラーってこういうベタな感じがいいよな〜なんて思いながらニヤニヤ観られた。そこにちょいちょい外しがあったりプ>>続きを読む

MAY -メイ-(2002年製作の映画)

4.5

近所のレンタルビデオ屋で店員オススメ作品として置かれてたやつが良かった、というお決まりのパターン。個人的には良作とかいうレベルじゃなく傑作だと感じた。

不器用な女の子のラブコメと心が壊れてしまってか
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ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

4.0

〜タランティーノのリスペクト精神が表れた、正攻法のジャンルムービー〜

タランティーノ味に溢れている一方で、前作の『パルプ・フィクション』や次作の『キル・ビル』に比べるとやや地味な印象。面白いしカッコ
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007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

3.8

先週観たけどもう内容忘れてもうてる、、、。復讐に燃えるボンドってことでかなり大暴れしてたけど、あまり面白くなかったかな。もちろんボンドはカッコいいし、キュリレンコは美しいし、アクション、とりわけラスト>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.3

エルヴィスのことを全然知らんかった自分がうっとりしてしまうぐらい、"スター"エルヴィス・プレスリーの生き様が熱烈に伝わってきた。もみあげとか派手な衣装のイメージが強かったけど、こんなにカッコいいんや、>>続きを読む

THE WAVE ザ・ウェイブ(2015年製作の映画)

3.7

ディザスタームービーとしてはまあまあの出来やと思う。津波の恐ろしさや逃げ惑う人々、そして定番とも言える家族の絆が存分に描かれていて結構楽しめた(偉そうですまん)。

ただ!胸糞過ぎるって...。主人公
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

4.2

流石内田けんじ!面白いな~。堺雅人×香川照之の黄金コンビの演技が最高に楽しいし、広末涼子が上品で美しい(あと声も好き)。悪い荒川良々も抜群のアクセント。
コメディーとしてちゃんと笑えるし、先の展開にハ
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パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

4.4

なんかずっとフワフワしてて、コメディーなのか何なのかよく分からず観ていたけど、観終わるとガツーンとやられたしグッときた。これは名作...。

島の風景に温かい人々。とても優しい世界観ですべてが愛おしい
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透明人間(2019年製作の映画)

3.9

「見えるのは、殺意だけ。」というキャッチコピーが見事すぎる。死んだはずの夫の殺意だけが、ありありと見えてくる。しかも「サプラ~イズ」という不気味さなジョークを交えながら。ワッとビックリする場面はあまり>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

無償の優しさというのは幻想に向かって善意を尽くす田母神さんにも問題があるなあと思いつつも、田母神さんのことは悪く言いたくない。
一度「いい人」のレッテルが貼られるとしんどくて、どんどん怒ったり断ったり
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.7

アメリカ映画の完成形を観た...。

というぐらいハチャメチャに面白かった。前作オマージュやトニー・スコット監督への追悼など、続編としてのリスペクト度合いが究極に高い上に、ちゃんと最新かつ最強の技術で
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

4.2

いやー、ここまで面白いとは。不幸が立て続けに起こる掴みから衝撃のラストまで、見事な脚本。シンデレラが土台ということで寓話性の高い話ではあるけど、リアルな家庭の問題というか、家族の「虚構」を切実に描いた>>続きを読む

ある現代の女子学生(1966年製作の映画)

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『コレクションする女』と同時収録の短編。ある女学生の日常を捉えたドキュメンタリー。

皆さん勉強熱心で素晴らしい。当時は女性がああして学問に打ち込むことは珍しかったんだと勉強になった。

コレクションする女(1967年製作の映画)

4.2

ロメールの出世作を誕生日に観賞!恋愛映画の名手から恋愛を学び、活路を見出だしたい21歳男子。

「コレクションする」という不思議な単語が気になって観たけど、なるほど、"男を"コレクションするというわ
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ふたり(1991年製作の映画)

4.4

良い。。。公開されたのは一応平成やけど、昭和の香りがムンムン。文化は中央から地方へと伝播していくって言うけど、まさにそれで、舞台が地方(広島)だからこそ、より昭和の味わいが残ってるんかな。
大人たちの
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シャークトパスVS狼鯨(2015年製作の映画)

3.2

鮫×タコのシャークトパス
狼×鯨の狼鯨
夢の対決!!!

ということで、とにかくチープやけど、個性的なキャラの数々とユーモアのおかげでB級好き(仮)にとって堪らない代物となっていた。シャークトパス君も
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コズモポリス(2012年製作の映画)

3.6

ここのレビュー欄にあった「シネマストリップ」というラジオで予習した方がいい、という文言の通りにしたおかげで、興味深く観ることができた。まあ予習なしでも分かるとは思うけど、何が何を象徴しているのか、より>>続きを読む

ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

3.3

噂通り、音でビビらしてくる系やったので普通に怖かった。クオリティとか面白さはイマイチやけど、60分という短さは丁度よい。そして映画館で観る方が良い、という常識を覆した功績は大きいと思うぞ!