くりふさんの映画レビュー・感想・評価 - 63ページ目

アベンジャーズ(1998年製作の映画)

2.5

【お天気お爺さん】

先日バットマンシリーズのおさらいをしていて、ユマ・サーマン演じる、ポイズン・アイビーのビッチぶりが改めていーなー、とデレデレしていたら、最近同タイトル作をみたせいか、本作のキャッ
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クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち(2011年製作の映画)

4.0

【肉感の巫女たち】

公開終盤ずっと満席でみられなかったので、アンコール上映は助かった。

当たり!こんな、静かだが豊かな映画体験は久しぶり。私的には療法的でもあり、スッと毒抜きされるような開放感に浸
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バットマン オリジナル・ムービー(1966年製作の映画)

3.5

【ジョークナイト ランニング】

『ライジング』がしょっぱい出来だったので、中和しよかなと久々に再会。

60年代ドラマ化時の映画版。コメディ、というよりコントの域ですなコレ。クールなふりしたオヤジギ
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.0

【神様をフルボッコ】

リオでなく浅草サンバカーニバルな規模感でしたが、楽しいお祭りでした。一方、アメリカ万歳をやりづらい複雑さも伝わりました。

お話のポイントはフューリーの胡散臭さと「抑止力」とい
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ピープルvsジョージ・ルーカス(2010年製作の映画)

3.5

【VSになってないじゃん(笑) 】

飲み会で盛り上がる上司の悪口大会。でもお開き前に、面倒見てもらってるしねえ…とフォローが入る、そんなドキュメンタリーでした(笑)。

週刊誌みたいに軽い面白さはあ
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怪猫トルコ風呂(1975年製作の映画)

1.0

【化け猫よりもタイトルがコワイ】

(当時)銀座シネパトスだったかなー。みてからかなーり経っちゃったんですが…。このタイトルだとソフト化、難しいでしょうねぇ。東映ピンキー・バイオレンスの一本。投げ槍感
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怪猫有馬御殿(1953年製作の映画)

3.5

【昭和のネコミミに萌える夏】

夕暮れどき、火の見櫓の半鐘が、誰もいないのに天高く鳴り響く。その軒下に、指の一本欠けた何かがぶら下がり、にやりと揺れている…。

そんな素朴な張り手で始まる1953年作
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アタメ(1989年製作の映画)

3.5

【しばって告る、しばられて目覚める】

これは初公開時にみましたが、同監督作『私が、生きる肌』をみていたら、女を監禁して愛されるのを待つ男、というベースが同じだなー、と思い出し久しぶりにみたくなりまし
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ロボット(2010年製作の映画)

4.0

【健啖デジタルマサラ】

完全版という名の通常版でみました。一番感心したのはマサラムービーの咀嚼力。既視感の断片を集めたのに強引見事なインド味に。文字通りマサラの本領発揮。

が、デジタル化の功罪も出
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パダヤッパ いつでも俺はマジだぜ!(1999年製作の映画)

4.0

【踊れ!開いた口が塞がらぬまま】

『ムトゥ』は未見ですが、5~6本みたラジニ映画中これが一番面白かった。本人の出世物語も取り込んだような、ラジニ神話おまとめ篇、に思えました。

バスの車掌から成り上
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地獄曼陀羅 アシュラ(1993年製作の映画)

4.0

【女神発狂!!!!!!!!】

いやー、こりは、辛かったっす!…でも、面白かったっす!

邦画でいえば、『嫌われ松子の一生』と『女囚701号/さそり』を足して、スパイス大盛ぶっ込み1で割ったような、ネ
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ザ・テロリスト 少女戦士マッリ(1999年製作の映画)

3.5

【タミル・タイガーの少女】

1991年のR・ガンディー暗殺事件を基にしたという、テロ少女マッリの物語。密林に潜む組織の中だけで、イデオロギー工作をされ育った19歳の少女が、ある残酷な任務で初めて外界
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ダラパティ/踊るゴッドファーザー(1991年製作の映画)

3.5

【ラジニカーンカンになる】

これは丁寧につくられた、端正な映画だと思うのですが、躁的ラジニ映画だと思って借りたので、その意味で肩透かしでした。鬱までいかねどシリアスじゃん。

タイトル「踊る」の語感
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ジャッカー(1988年製作の映画)

3.5

【ハイウェイの密室】

ツタヤ発掘良品にて。再会するのがけっこう楽しみだった作品。『ヒッチャー』『ニア・ダーク』『ブルースチール』等の脚本を手掛けていたエリック・レッドが、B級魂を小さくもピリリと詰め
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クィーン・コング(1976年製作の映画)

1.0

【なんてこったパンナコッタって古いか】

'76年版コング便乗作。当時ラウレンティスに睨まれお蔵入り、でしたっけ?日本公開はずっと後の2001年。どうでもよいのでみに行きませんでしたが。

何ゆえ広川
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フェアリーテイル(1997年製作の映画)

4.5

【少女のマジックと奇術師のロジック】

これは劇場公開時にみましたが、今回再会したら百倍くらいよかった(笑)。

第一次大戦末期、英国の村で、少女が本物の妖精写真を撮った!と火がつき、大騒ぎに発展して
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マリリン 7日間の恋(2011年製作の映画)

4.0

【素顔のマリリン、という幻想】

これは大変ふしぎな映画でした。私にはミシェルさんは全くマリリンに見えないのですが、明らかに本作には「ミシェルの皮をかぶったマリリン」が息づいています。

さらに、ミシ
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PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)

4.0

【白くも、黒くも、生き選べない】

Netflixにて。意外や話題作、と後から知った。レベッカ・ホールの初監督作。サンダンス映画祭のお披露目で注目され、Netflixが世界配給権を買い付け公開、となっ
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東京暗黒街・竹の家(1955年製作の映画)

3.5

【パラレルジャパン】

トンデモニッポン映画史に、たぶん燦然と輝くギャング映画…のふりをしたアジアン・ファンタジー(含むニッポン女性ファンタジー)。もっとみたいなーと思っているサミュエル・フラー監督、
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ダーク・シャドウ(2012年製作の映画)

3.0

【♪私待ーつーわっ二百年待ーつーわっ】

元々、バートンさんは緻密なストーリーテリングをしない人だし、脚本の欠点がまんま出てしまう、というのは前作アリスでも相変わらずだったし、本作のテキトーぶりもこん
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非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎(2004年製作の映画)

3.5

【押入れに隠れていたフロンティア・スピリッツ】

(当時)見てから随分経ちましたが、昨年ようやくヘンリー・ダーガーの展覧会で、原画に会えました。恋焦がれてたわけでもないですが(笑)、何度か機会を逃して
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クィーン(2006年製作の映画)

3.0

【女王様はつらいよ】

劇場公開時はまるで興味なかったのですが、『英国王のスピーチ』をみてから気になり、みてみました。

1997年に起きた、ダイアナさん事故死への対応で、国民の意識とのギャップが広が
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エリザベス:ゴールデン・エイジ(2007年製作の映画)

3.0

【極道聖母/エゲレスなめたらあかんぜよ】

バテレンヤクザの抗争に勝ち抜き頂点に立つ、極道の妻じゃなかった聖母が、のっけからパンチパーマに羽はやした頭で登場して、絶好調!側近ジェフリー・ラッシュの頭を
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エリザベス(1998年製作の映画)

3.5

【極道聖母/おいのち頂戴】

異教徒虐殺で幕を開ける、バテレンヤクザの海を跨いだ縄張り争い。要は16世紀版『ゴッドファーザー』。エリザベスの流転する人生も、どこかマイケル・コルレオーネに被ります。愛し
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悪魔の植物人間(1973年製作の映画)

3.0

【ジャック・カーディフのあっけらかん】

70年代土曜昼下がりの東京12ch、がよく似合う、うら寒き被り物ホラー。

が、監督は、撮影監督としてはすんごい人のジャック・カーディフ。何故、こっちの道に彷
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顔のない眼(1959年製作の映画)

3.5

【ひとがた少女】

『私が、生きる肌』って気になるものの、未見なのですが、気になっていたら似た(?)本作を思い出したので、久しぶりにみてみました。

事故で「顔を失くした」娘のため、他人の顔を盗む外科
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ソウル・サーファー(2011年製作の映画)

3.5

【波を掴む】

以前、ベサニーの手記に興味を持ちチラ読みしていたので、映画もみてみました。

説教臭かったらヤダなと思いましたが、主人公がクリスチャンでなくとも成立する物語になっていたので、ちょっとホ
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ポーリンの冒険(1947年製作の映画)

3.5

【元祖アクション・ヒロイン、飛ぶ!】

連続活劇のスタア、パール・ホワイトをベティ・ハットンが演じた伝記映画。

といっても史実はけっこう加工して、ベティ・カラーを強めたようです。彼女の元気印(死語)
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王子と踊り子(1957年製作の映画)

3.0

【マリリン 3日間の変 】

『マリリン 7日間の恋』がなければ、一生みなかったかもしれない(笑)。オリヴィエ監督作って言われても、まるで興味わかないしなあ…。

まず驚いたのが、マリリンがカットごと
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百万弗の人魚(1952年製作の映画)

3.5

【人魚稼業も楽じゃない】

40~50年代の水着の女王、エスター・ウィリアムズが、10~20年代の水中レビューの女王、アネット・ケラーマンを演じた伝記映画。

エスターさんはデビュー作『世紀の女王』だ
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フットライト・パレード(1933年製作の映画)

3.5

【シンクロナイズド上海リル】

これは、バズビー・バークレーの人海戦術というか人プール戦術というか、水着お姉さん特盛り万華鏡水中レビューをきちんと見たくなり、借りました。

いわゆるバークレー調ミュー
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黒水仙(1946年製作の映画)

4.0

【尼僧の正しい狂い方】

『赤い靴』体験後の興味から、同監督・撮影チームの前作である本作も。

カルカッタの修道院から、ヒマラヤ山脈の奥地へ赴任した尼~ずの皆さんが、過酷な自然環境と異文化に呑まれて神
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カブールのツバメ(2019年製作の映画)

4.5

【ツバメも鳴かずば】

たまたま場所・時間が合ったので劇場行ったら、1週間限定の特別上映だった。

過去、映画祭での上映はあったものの、今回はアフガン情勢へのカウンターとするため、難しい条件をかいくぐ
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エクストロ(1983年製作の映画)

3.5

【宇宙人の考えることはよくわからん】

(当時)最近になってDVD化されましたが、レンタルないらしく3秒悩み、やっぱダボろう!と買っちゃいました、愚かな私です。

80年代に次々ビデオ化された、ガラク
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アーティスト(2011年製作の映画)

4.0

【踵で唄えば】

寡黙なぶん余白があって、けっこう遊べました。

女優の卵ペピー・ミラーが、独力で階段を昇ってゆく成功物語でもありますが、より、スタアだったジョージ・バレンティンの療法的物語になってい
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ギャラリー 欲望の画廊(2009年製作の映画)

3.0

【アマンダのイレイザーヘッド】

イギリス製未公開作品。スノッブ臭ぷんぷんのコメディ。

旬の人、ということなのか、パッケージではアマンダ・サイフリッドを大きく据えてますが、彼女は脇役です。一番強烈な
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