くりふさんの映画レビュー・感想・評価 - 61ページ目

ロジャー・ラビット(1988年製作の映画)

3.5

【酩酊トゥーン】

最近の『トムとジェリー』を見たら、キレイに収まっていても、実写とアニメの握手具合がおざなりな気がしたので、久々にコチラを見返してみた。

比べればコチラはアナログ時代謹製。画と写を
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レッド・ステイト(2011年製作の映画)

4.0

【テキサス・ファナティック・マサカー】

「シッチェス映画祭」ファンタスティック・セレクションの1本として、シアターN渋谷で上映された作品ですが行けず、レンタルしました。

これオモロイです。シッチェ
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.5

【おこりんぼとやりまんの走!踊!愛!治!】

カメラワーク含め、閉塞感ある慌ただしい映画でした(笑)。

これは登場人物の視界と言動に沿ったものですね。心を程よく統御できぬ人の、ギスギスした日常を体感
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テッド(2012年製作の映画)

3.5

【リビドー・オブ・ザ・リビングテッド】

出だしのユダヤ人ボコボコでウケて、こりゃイケそうかと思ったけど、土台のユルさが災いしたか、あまり盛り上がりませんね。これは北米オンリーネタが多いせいでもないと
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東ベルリンから来た女(2012年製作の映画)

3.5

【眼差しの壁】

予告編が気になり、最近R・W・ファスビンダーの特集上映で、70年代迄の戦後ドイツ女性をみてきた流れもあり、1980年の東独を描く本作、興味深くみてまいりました。

寡黙で静謐、少し冷
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サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ(2012年製作の映画)

3.5

【キアヌ、観客も見ようよ。】

主に90年代から本格化した映画のデジタイズ史を、制作技術面から振り返る。そこから映画とは何ぞや?という問いにまで踏み込めば面白かったけれど、成程、という学びレベルで留ま
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ラ・ワン(2011年製作の映画)

3.5

【ハリウッド味のボリウッドランチ】

予告編でイマイチ感を受けたので、劇場へは行かずDVDで。私的にはそれで正解。

ハリウッド映画のおいしいとこマサラな製法は『ロボット』と同じだけれど、こちらは熟成
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トータル・リコール(2012年製作の映画)

3.0

【奥さまは鬼女】

ケイトベッキンさんが造型的には好きで、マイワイフフェチの監督が今回はどう撮るのかな?という興味は湧いたので、みました。

DVDレンタルにしましたが、これも投資家言いなりの、有名原
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北京原人の逆襲(1977年製作の映画)

4.0

【ホングコングの逆襲】

'76年版コングの便乗作。

当時のコング特集誌を古本屋で見つけてみたら、ショウ・ブラザースには『キングコング対ジョーズ』制作の噂があったそう。自分で流したの?で、嘘ついた報
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キングコング(1976年製作の映画)

3.0

【石油とディープ・スロート】

昔々、子供心で劇場の大画面をみた時は、着ぐるみコングに違和感なかった。今、小画面でみると、動くフィギュアに嵌ってゆくヒト科の男に映ります。

この倒錯感が面白く、フェチ
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キング・コング(1933年製作の映画)

4.5

【禁断の果女】

面白くて何度もみてますが、書くとなると、切り口が豊富なので迷います。

制作当時は、刺激的だが単純な冒険活劇を提供したのだと思いますが、結果的に、文化のごった煮をグツグツできる大鍋を
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ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

1.5

【べつに。】

べつに期待もなく、沢尻や沢乳が見たいとも思わなかったので、劇場行かずDVDレンタルにしました。

予想よりは考えて撮られていましたが、堅くて、作品というより報告書を並べられた気分になり
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ボス その男シヴァージ(2007年製作の映画)

4.0

【悶絶ラジニ祭】

例によって3時間ものなので躊躇してたんですが、『レ・ミゼラブル』が合わずミュージカル不全を起こしてしまったので、ラジニに救ってもらおうと行ってきました。

いやあぁぁ大当たり!3時
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

2.5

【ああ苦情】

いやーしんどかった。何度も時計見ちゃった。

歌唱力への不満と、演出手法に馴染めなかったことが大きいです。物語の扱いへの不満もありますが、歌そのものの力に圧倒されていれば多分、気にはな
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ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!(2011年製作の映画)

3.5

【小さなダンサーズ・ハイ】

踊ることの魔力ってやっぱりあるんじゃないか、と感じられたことが一番の収穫。洗練されたプロでない子供たちだからこそ、それが噴き出て見えた気がします。

そうとうに厳しい鍛錬
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バレエに生きる パリ・オペラ座のふたり(2011年製作の映画)

3.0

【重力を忘れるひと】

P・ラコットとG・テスマー夫妻は、『パリ・オペラ座のすべて』での、夫婦漫才的指導(笑)をする姿で知り、興味湧いたので劇場でみました。

ドキュメンタリーとしては並でしたが。新撮
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パリ・オペラ座のすべて(2009年製作の映画)

3.5

【パリの身体を見つめる】

導入部のリズムが小気味よい!

歴史が刻印された館の外観から、怪人が住まう(笑)地下水路を経て、レッスン只中へ突入するまで、アクション映画なみのテンポで、一気に館内の躍動へ
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BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界(1995年製作の映画)

3.5

【ニューヨークの身体を見つめる】

バレエへの愛に関しては筋金入り、と語るフレデリック・ワイズマン監督が、1992年のある時期、アメリカン・バレエ・シアターにカメラを持ち込み、舞台に向け格闘するダンサ
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アワ・レディーズ(2019年製作の映画)

4.0

【哀!エゲレスずべ公合唱団 】

Netflixにて。ネフリオリジナルではなく、英本国では劇場公開されたものの配信、らしい。で、これも拾いもの。見応えありました!

90年代スコットランドJKの、ビッ
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駆ける少年(1984年製作の映画)

4.0

【飛びたい踵】

年末に、ささやかながら楽しい体験となりました。

劇場行ったらまず、親日家であるナデリ監督が構えていて、パンフ買うとサイン入れて手渡し。顔は怖いけど(笑)。

作り手としてこの姿勢は
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ハメンジャーズ(2012年製作の映画)

1.0

【日本よ、これが呆画だ。】

先日みた『床ジョーズ』があまりにもバカバカしく、呆れたもので、年忘れにもっかい、同じ手で呆れようかと思い、こちらも借りてみました。

『アベンジャーズ』のエロパロ、こち
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カリフォルニア・ドールズ(1981年製作の映画)

4.0

【泥と白】

初見はたしか名画座。女たちのぶつかる肉の汗くさいフェロモンに酔い、ローレン・ランドン演じるモリーの締まる肢体とピュアネスに惚れ、ピーター・フォーク演じるハリーのせこさと「魔法のバット」に
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フランケンウィニー(2012年製作の映画)

4.0

【死体と遊ぶな子供たち】

私は、バートン監督ここ2作不調と思っていたので、原点回帰しリハビリ企むような本作は歓迎。実際、バートン節活性化していて面白い。

蛭子能収顔電動ゾンビ犬の受難劇。一見、可愛
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恐怖の岬/ケープ・フィアー(1962年製作の映画)

4.0

【淫らな狩人の夜】

本作の魅力はまず、ロバート・ミッチャムがエロい!ということです(笑)。私は、男には萌えませんが、この感覚はわかります。やたら脱ぐしね。

彼が、逆に全く脱がないお堅物、グレゴリー
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飾窓の女(1944年製作の映画)

3.5

【窓開けずとも悪夢はやって来る】

邦題はこうですが、アムスの売春街のお話ではないのでした(笑)。

フリッツ・ラングの演出は、落ち着いていて、地味だけれど的確ですね。例えば「他人に見られてはならぬデ
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白いドレスの女(1981年製作の映画)

3.5

【キャスリーンの甘い穴】

『深夜の告白』をみたので、同じく鬼嫁ルース・スナイダー事件を基にした、こちらも久しぶりに、Blu-rayで借りました。

ローレンス・カスダンの監督、キャスリーン・ターナー
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深夜の告白(1944年製作の映画)

3.0

【堕ち場のない男】

ジェームズ・M・ケインの原作小説は、1936年に書かれた古いものですが、お、今読んでもけっこうキテル、と面白かったので、映画版もみてみました。

しかし、借りたDVDはかなりの低
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危険なメソッド(2011年製作の映画)

4.0

【巨人のふつう】

ネタバレレスで詳細投稿したので、こちらは総体感で。

クロ監督は超現実物語から離れても、前作のヴィゴ体&タトゥー、前々作の人体損壊極描、など自分味の視覚マーキングを必ず残してきたの
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009 RE:CYBORG(2012年製作の映画)

3.5

【脳内神との闘い篇】

トンデモ映画との噂も聞き、恐いもの見たさで行ったらなんだ、面白いじゃん!

確かにオチは口あんぐり。そういうことなの、ねッ!(はぁと)とフランソワおば…お姉さんに断言されても目
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.0

【Mの疲劇】

スパイなのに名乗る、という基本の所から荒唐無稽なのはクレボン(クレイグボンド)になっても変わらぬことはわかっちゃいますが、その分、アフリカと内戦ビジネス、ボリビア水利権問題など、アクチ
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.5

【セカイQ】

どんなトンデモ展開になるかと前半ワクワク(笑)。でも結局、いつもの道を進むのね…となり拍子抜け。

前作から筋としては繋がってるようですね。説明なくとも感覚では受取れた。なんとかインパ
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ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館(2012年製作の映画)

3.0

【もしもハリー・ポッターが魔法をなくしたら】

新生ハマー作品という興味から行きました。

ラドクリフ君にはあまり興味ないのですが、魔法を使えぬハリポタの無力感、という前提が自然と醸されてしまうので、
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ベティ・ブルー 愛と激情の日々(1986年製作の映画)

4.0

【荒馬の女 】

フィルムの上映が厳しくなる中、本作に劇場で会えたのは幸運ですが、上映条件がひどくて…。画質は白が飛び、音のレベルは耳障り。そして酷なぼかし!レンタルできる版では丸見えなのに…。

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チェーンヒート(1983年製作の映画)

3.0

【リンダこまっちゃう】

お話進むうち、これは昔々名画座でみたよなあ…と思い出してきました。

女囚ものだから、おっぱいお尻を一番覚えてないといけない筈ですが、ジョン・ヴァーノンの変態とヘンリー・シル
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月世界旅行(1902年製作の映画)

3.5

【月に行ってもコロニアる】

『メリエスの素晴らしき映画魔術』の併映で、彩色版をみたのですが、大きなスクリーンで見るそれは、う~ん…ちょっと、汚かった(ぼそり)。

この修復版は、2011年のカンヌで
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メリエスの素晴らしき映画魔術(2011年製作の映画)

3.0

【奇術と物語のあわいで】

どちらか言うと併映『月世界旅行』彩色版の銀幕映え確認、がお目当てでしたが、本作もみた甲斐ありました。すげえ薄かったので劇場で見るもんか?とは思ったけど(笑)。これ実はTV向
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