なお

シー・ハルク:ザ・アトーニーのなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

"KEVIN"

MCUドラマシリーズ第8作目。
ご存知ブルース・バナー/ハルクを従兄弟に持ち、とある法律事務所で弁護士として働くジェニファー・ウォルターズ(ジェン)が主人公。

彼女は不慮の事故によりブルースの血液を体内に取り込んでしまい、緑の巨人---シー・ハルクとしての人生を歩むことになる。

ジェンは弁護士というおカタい職業に就きつつも、30代で独身。
世間からは「行き遅れ」の烙印を押されつつある彼女が、突如手にした「超人の力」は彼女にどのような奇想天外をもたらすのか…

✏️あなたは異議あり?異議なし?
1話あたり30分強。
寝る前にサクッと見るかぁ~…てな感じで気軽に見られる新たな形のマーベル・ドラマシリーズ。

物語の内容も基本的に明るめ。
ジェンとその同僚であるニッキの軽妙なかけ合い、言葉の応酬は目にも耳にも楽しい。

世間から「行き遅れ」の目で見られることに焦りを覚え、近年新たな「出会いの形」の主流となりつつあるマッチングアプリを駆使し、婚活に悪戦苦闘するジェンの姿も微笑ましい。
(そしてこのジェン、どこまでも男運がない…笑)

弁護士としてのジェンの活躍にも注目。
我々が生きる世界にはない悩みを持った依頼人たちが、続々とジェンの元を訪れる。
中にはMCUおなじみ(もはや準レギュラー)のウォン、かつてブルースと拳を交えたエミル・ブロンスキー/アボミネーションの姿も。
ジェニファー・ウォルターズとしての自分、シー・ハルクとしての自分、弁護士としての自分…
正に恋に仕事に戦いに大忙し。

ジェンがいわゆる「第4の壁」をいとも簡単に超えてくるのも個人的には高ポイント。
それも、かのデッドプール以上に…

「第4の壁」どころか、最終話では「Marvel Unlimitedの壁」すら(物理的に)破り、その後ジェンが最終話の展開について不満をぶつけに向かうというシーンは、もうなんだろう。
さすがアメリカ生まれの作品。(語彙崩壊)

それだけに、このメタ的な展開や演出はやはり賛否分かれそうなところ。
自分はメタ的展開はそれほど気にならないタチだが、そんな自分でも
「お~~~、好き放題やってくれるなぁ」てな感じで、「感嘆」というよりもどちらかというと「困惑」の方が大きかった印象。

「最後まで首尾一貫した演出」といえば聞こえはいいが、「クライマックスの展開をおざなりにしている」とも取られかねない。
いやはや、マーベル・スタジオも危ない橋を渡ったもんだ。

✏️ヘルズキッチンの悪魔
やはり出たかこの男。マット・マードック。
ジェンが弁護士という時点で若干「出るだろうな」という予感はあったが…

自分はまだ『デアデビル』のシーズン1までしか完走していないけど、特に重篤なネタバレもなく良かった。

分かってはいたけど、やっぱり彼の登場シーンは興奮してしまった。

☑️まとめ
個人的には、ドタバタコメディ的・かつメタ的な演出と、ジェンを演じたタチアナ・マスラニーの可愛らしさに心打たれファンになってしまったので、エンタメ作としての役割は十分果たせたかと思いこの点数。

てか、アメリカだとジェンはいわゆる「ちんちくりん」扱いで全くモテない部類に入ってしまうのか…?
シー・ハルクへの変身を考慮してブカブカな服を身に纏ってる姿はたしかにアレだけど…

マーベルおなじみの「Will return」もなく、今後のシー・ハルクの去就が気になるところ。
なお

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