なお

マーベル インヒューマンズ シーズン1のなおのネタバレレビュー・内容・結末

2.4

このレビューはネタバレを含みます

MCUスピンオフドラマの一つ。
普通の人間とは違い、人の常識を超えた"異能の力"を行使する「インヒューマンズ」たちの活躍、そして彼らが持つ葛藤を描くドラマ。

✏️弘法にも筆の誤り
あえて言葉を選ばず、一言で感想を言いますね。

「つ、つっまんねェェェェェ………!」

これまで我々ファンの心をつかんで離さない、感動と衝撃の連続をお届けしてくれたマーベル・ブランドにもやはり「失敗」は存在する、ということか。

もう何が問題かをあげればキリがなくて、まずそもそも本作の主題が「インヒューマンズ」である必要性が皆無なんですよ。

敵味方問わず、我々視聴者の予想斜め上を行く異能力を持つキャラクターたちが、その異能力を駆使した激アツバトルを繰り広げる…!
みたいな展開を普通想像するはずなんですけど、本作ではそんな要素が茶さじ1杯分くらいしかない。

主人公・ブラックボルトはそのあまりに強力な能力(ささやく程度で街一つを破壊できる)からその能力を行使するシーンは「全話含めて」わずか数分。

ブラックボルトの妻・メデューサは序盤早々にブラックボルトの弟・マクシマスになんと「バリカンで」髪を剃られ、以後能力を使う場面は一切ナシ。
ただの高飛車モラハラ女王へと転身を遂げる。

その側近にして、うまく駆使すれば面白い物語を作れそうな能力を持つカルナクは頭を打った影響で能力が使えなくなったどころか己の使命まで忘れてしまったらしく、大麻栽培に精を出す美女との恋にうつつを抜かす始末。

唯一インヒューマンズとしてマトモな活躍を見せたのは、メデューサの妹・クリスタルとそのペットであるロックジョー、そして足がひづめのゴーゴンくらいか。

異能力バトルがないだけならまだしも(いやかなり問題なのだが)、それ以外のドラマ部分も違和感のあるシーンや明らかに尺稼ぎ、不要でテンポの悪いシーンのオンパレード。

最終的には、ブラックボルト始め月に築かれた王国・アティランの住民たちが地球に移住してくるというラスト。
彼らが移住してくる理由が、アティランを覆っていたドームが崩壊を始めたから、というものなのだが、ドームの崩壊の前にまずはこのドラマの物語の崩壊をどうにか食い止めてほしかった。

☑️まとめ
本作は当初、2018年になんと劇場版としての上映が予定されていたらしいが、方針を修正しドラマ版として放送がスタート。
そしてシーズン1で打ち切りとなった悲劇的作品。

ブラックボルトを演じたアンソン・マウントは2022年『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』にて同役で5年ぶりの復活を果たしファンを沸かせた。
(同作内ではあっけなくワンダに惨殺されてしまっていたが…)

「弘法にも筆の誤り」。
どんなプロフェッショナルでも、たまには失敗をする。
そんないい教訓にはなった。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★☆☆☆
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★☆☆☆☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆
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